美容室の固定費と変動費を知ろう
今回は美容室の固定費と変動費を分類しようと思います。
固定費と変動費をきちんと整理できていれば、実際に独立する時にどのくらいの売上が最低ないといけないのか等イメージしやすくなります。
1.そもそも固定費と変動費って?
固定費は売上にかかわらず一定にかかる費用。
変動費は売上に応じてかかってくる費用。
freeeさんに詳しく固定費と変動費について説明があります。下記サイトご参考ください。
固定費と変動費の違いとは
2.美容室の固定費
美容室の固定費は何があるでしょうか。
✂︎家賃✂︎
意外と1番大事かもしれません。技術売上の10%以内に抑えようと言われています。
mememagさんに事例があります↓
店舗経営のすすすめ|第一話|
✂︎広告費✂︎
集客には色々と方法がありますが、ここは基本的に大手検索予約サイトさんに支払うお金。
これがかなりのお金。リ○ルートさん儲かってるなーと思うばかり。
プランによって全然値段が違います。
✂︎通信費等✂︎
これはネット回線やIP電話の費用、そして有線放送、防犯カメラなどの費用です。
✂︎人件費✂︎
これは歩合などがない場合です。業務委託系サロンになると変動費に入ります
✂︎リース費✂︎
美容器具をリースで購入した場合はリース代が固定費としてかかってきます。
以上、大体固定費はこんなもんです。
3.美容室の変動費
次は美容室の変動費を見てみましょう。
変動費は売上に連動して変動する費用です。
✂︎材料費✂︎
カラー剤やパーマ剤、シャンプーやトリートメントです。材料費は売上の10%以内に抑えようというのか一般的です。店舗展開をするともっと材料費を抑えることが可能です。
✂︎水光熱費✂︎
水道代、電気代、ガス代を合わせた費用です。
売上の3-5%と言われています。
✂︎リネンサプライ費✂︎
レンタルタオル代です。これは自分のサロンで洗濯する場合もありますが、私はリネンサプライを利用した方がいいと思っています。
これは売上の1.5%くらいです。
✂︎消耗品・予備費✂︎
トイレットペーパーや事務で使うものが該当します。
これは売上の1%くらいです。
変動費はこんなところですね。
4.忘れてはいけない銀行返済
大体5-10年で借入をします。銀行出身の私が思うのは長く借りれるならなるべく期間は長くするべきと思っています。
返済シミュレーションはすぐにできますので、期間を5-10年、金利を1-2%で計算すると毎月どれだけ払わなければいけないかがわかります。
日本政策金融のサイトで簡単に調べることができます。
事業資金用 返済シミュレーション
返済方法は、元利均等返済を選んであげてください。
元金均等返済と元利均等返済がありますが、すごく簡単に説明すると元金均等は最初の方は返済がきついけど後から楽になる。元利均等は毎月の支払額が支払いが終わるまで変わらないと言った感じです。
元利均等の方が一般的かと思います。
5.ケーススタディ・損益分岐売上を計算
ある店舗情報から具体的に考えてみましょう。
そして、固定費と変動費が分かると損しないように最低これだけを売り上げないといけない(損益分岐点)というのが分かります。
福岡市中央区今泉という場所にちょうど美容室の居抜きの物件がありましたので、そこで独立を考えてみます。
福岡賃貸連合隊より抜粋
家賃33万円ということで、目標の売り上げは330万(家賃は売上の10%以内に抑える)とします。
23坪ほどあるのでセット面は7面できます。
6席を超える場合、大手検索予約サイトのプランは1番高いやつがいいです(スタイリストが売上がある方ばかりの場合は除く)。
今回は人件費は業務委託として変動費とします。
■売上想定
330万円
■固定費
家賃✂︎✂︎✂︎33万円
広告費✂︎✂︎50万円
通信費等✂︎2万円
■変動費
人件費✂︎✂︎✂︎✂︎✂︎165万円(50%)
材料費✂︎✂︎✂︎✂︎✂︎33万円(10%)
水光熱費✂︎✂︎✂︎✂︎16.5万円(5%)
リネン費✂︎✂︎✂︎✂︎4.95万円(1.5%)
消耗品・予備費✂︎3.3万円(1%)
※今回は返済までの計算はしません。
売上330万円-固定費85万円-変動費222.75万円=22.25万円
では、最低いくら売り上げないと損するのかを計算してみましょう。これには計算方法があります。
固定費÷(1-変動費)=損益分岐売上
今回の数字を当て込むと
85万円÷(1-0.675)≒261.5万円
なので、ここのサロンで独立した場合は最低261.5万円以上売り上げないと損してしまいます。
こうやって計算するとよりイメージしやすくなりますね。
6.まとめ
固定費と変動費がわかれば、あとは自分が何人で始めるのか、雇うのか、正社員か業務委託か、というところを考えて、1人当たりの売上を40-50万円(美容師の1人当たりの生産性は月40万円と言われています)として計算していくと具体的な数字が出てきます。
ぜひ参考にしてみてください。
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