見出し画像

下手の横スキー13

第13回 スキー板について

 朗報!
 10月11日午後9時から、フジテレビ系で始まる連続ドラマ「ラストクリスマス」は、どうやらスキーが重要なアイテムとなるらしいですぞ。
 主演は織田裕二。彼がスポーツ用品店に勤務する熱血店員を演じるそーで、第1話はなんとニュージーランドのスキーイベント会場から始まるんだとか。うおっ! こりゃ、楽しみだっ!
 ストーリーにどれくらいスキーが絡んでくるかはわかりませんが、皆さん、要チェック! 主題歌が織田裕二の歌う「ラストクリスマス」だってのは、ちょっとどうかと思わなくもないんですが……。そのまま、ワム!を使っちゃえばいいのにねえ。
 いやあ。それにしても月9ドラマを観るのって、一体何年ぶりだろうなあ。

 さて。
 早いもので、この連載を始めてから半年が過ぎちゃいました。ふと気がつけば、もう10月ですよ。うひゃあ。ついこの前、中秋の名月を迎えたばかりだというのにねえ。ほんの数日前の出来事みたいに思えるよ。そりゃ、そうだ。あれからまだ1週間も経ってねーんだからな。

 さてさて、いつの間にか夏も終わってしまい(とかなんとかいいながら、いまだにタンクトップ、短パン、ゴム草履の3点セットで外を出歩いてますが)、スキーシーズンも目前です。今月末には富士の裾野のスノータウン「Yeti(イエティ)」が、来月に入れば人工降雪機をフル稼働させたスキー場が、全国各地でオープンします。よっしゃあ。今シーズンも頑張るぞお、と今から張り切っている僕ですが、あ、その前にスキー板を買わなくっちゃ。

 そんなわけで、今回はスキー板のお話。
 本当かどうかはわかりませんけど、一般的に滑走日数が100日を超えると、そのスキー板は寿命だといわれてます。
 つまり、僕の場合であれば2シーズンが限界。昨シーズンまで履いていた板は、すっかり腰が抜けてしまって、もはや粗大ゴミにしかなりません。
 今シーズンは再度準指導員試験にチャレンジしなくちゃならないし、新しい板はどうしても必要なんであります。うーん、どんな板を買おうかなあ、とただいま迷いまくっている真っ最中。

 マテリアルにはそれほどこだわらないほうなんですけど、スキー板に関してだけは、激しく向き不向きがあるみたいで……いや、本当に上手な人はどんな板でも楽々乗りこなしちゃうんでしょうけどね。要するに、僕がまだまだ未熟だということです。

 今シーズンはどんなモデルがそろってるのかなあ、と最新カタログをペラペラ。
 メーカーだけでも両手で数え切れないくらい存在しますから、ホント迷います。
 アトミックにディナスター、フィッシャー、ヘッド、ロシニョール、オガサカ……。エランを選んじゃおうかなあ。クナイスルはどないする? ノルディカに乗るっでぃか? ボルクル(僕)はボルクルだあ。
 おい。どんどん苦しくなってきてるんじゃないか?

 あ、そうそう。まったく話は変わりますけど、昨年泊まったスキー宿に、K2(これもスキー板のメーカーです)のニューモデルがずらりと並んでいました。それらのスキー板の横でお尻を出し、「ここにもケーツー」とやったら、そのあと誰もしゃべってくれなくなりました(涙)。悔しいから、誰かが相手をしてくれるまで、ずっとケツを出していたんですけど、その結果、風邪をひいちゃったキュートな黒田です。って、ただの馬鹿ぢゃん。皆さんも、スキー場でK2の板を見かけたら、すかさずパンツを下ろして、「僕のケーツーはどう?」とやってみましょう。もしかしたら、流行るかも。流行らねーよ。

 閑話休題。
 実をいうと、メーカーはもう決めてあるんです。サロモン。皆の者、よく聞けえええ。エルサレムに神殿を建てるのじゃああああ。それはソロモンだな。願いましてーはー5円なーりー7円なーりー2円なーりー。それはそろばん問題、略してそろ問だ。そんなふうにいうのかどうかは知らないけど。

 もとい。

 サロモンです、サロモン。
 最近4年間は、ずっとサロモンのスキー板のお世話になってきました。とくにこのメーカーにこだわりがあるわけではないんですけど、試乗会などで滑り較べてみると、やっぱり僕の感覚にぴったりマッチしているような気がするんであります。しかも、憧れのデモンストレーター・渡辺一樹さんが今シーズンからサロモンに移籍したこともあって、こりゃもうサロモンしかないだろう、と。

 ただ問題は、どの板をチョイスするかなんですよねえ。知識が乏しいので、詳しいことはまったくわからないのですが、今シーズンの板は技術系(アルペン競技のようにスピードを競うのではなく、あらゆる斜面を美しく滑り降りることを目的としたスキー)であっても、大回り用と小回り用に二分割され、オールラウンドに使えるものが減っているような気がするんです。つまり、あらゆる斜面で満足行く滑りをしたいのであれば、大回り用、小回り用、それぞれの板を購入しなくてはならないわけで……そんなお金あるかしら?
 うーん、ほしいよお、ほしいよお。スキーショップで現物を見るたびに、その気持ちはどんどんふくれあがっていきます。「ほしいっ!」と大声で叫ぶ僕。「ほしいっ! ほしいっ!」とひたすら繰り返しておりましたら、どこからか「ばーんっ!」と古谷徹の声が返ってきました。嘘だけど。そんな僕のことを、物陰からそっと見守る明子さん(意味不明)。

 イヤ、ホント。サロモンなだけに、フェロモンでも発してるんじゃないかってくらい、ニューモデルの板には惚れ込んぢゃいましたよ。だけど、2本買ったら軽く20万円が吹っ飛んじゃうんだもんなあ。どうしよう? 1本だけ買うとなると、大回り用のものを買うか、小回り用のものを買うか、また迷っちゃうし。うーん、うーん、うーん。

 そろそろどうするか決めないと、初滑りに間に合わなくなっちゃいます。だけど、どうにも決めかねてます。一体、僕はどうすればいいんでしょう? 皆さんのアドバイスをお待ちしておりますんで、どうぞよろしく。

 新しい板を購入すると、途端に邪魔になってしまうのが、これまでお世話になった古い板。貧乏性なものだから、「いつかなにかに利用できるんじゃないか?」と、なかなか捨てることができません。とはいうものの、めちゃくちゃかさばるシロモノですから、いつまでも倉庫に入れておくこともできないし。

 を。ひらめいた。庭に突き刺して、物干し台にするというのはどうでしょうか?
 ビンディングのでっぱりに、竿を引っかけることができそうだしね。あるいは、外塀をすべてスキー板にしてしまうとか。をを。これはお洒落かもしれないぞ。でも一体、何本のスキー板が必要になるんだ?

 皆さんは、古いスキー板をどのように活用していらっしゃるんでしょう? なにか上手なリサイクル方法があったら、ぜひ教えてください。

 あ、そうだ。昨シーズンまで使っていたサロモンのスキー板は、庭の木にぶら下げておこうかなあ。ロープが切れて地面に落ちたら、すかさずこういうの。
「サロモン木から落ちる」
 おあとがよろしいようで。てけてんつくてんつくてんつく……。

《露骨なPR》
 文藝春秋より、最新刊『幻影のペルセポネ』が発売中。どうぞよろしく。みんなが買ってくれたら、スキー板を2本購入できるんです。だからお願い(必死)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?