VOCADOL 17
FILE.004 飛べない白鳥殺人事件(4)
▼MAP004-4 ホテルおおきに裏庭
(遺体発見現場)
【メルリ】
「地面に血がこびりついてる……」
「ここがスワンの落下した場所ってわけね」
【kokone】
「ホントだ。頭上に非常口のドアが見えるよ」
【葛城ナオ】
「スワンさんは午前3時6分に12階から飛び降りたそうです」
【メルリ】
「ずいぶんと正確に、時間がわかっているのね」
【葛城ナオ】
「この庭から落下の瞬間を目撃した方がおりましたから」
【メルリ】
「そんな真夜中に? 一体、誰が?」
【葛城ナオ】
「チーム動物園のメンバー3人です」
【kokone】
「ええ? どういうこと?」
【葛城ナオ】
「午前1時に解散して、それぞれ自分の部屋に戻ったものの、今夜は新しいネタを披露することになっていましたから、みんなどうにも落ち着かなくて、3人で練習を続けることになったそうで」
【メルリ】
「それで裏庭に? スワンは誘わなかったの?」
【葛城ナオ】
「スワンさんはお酒を飲み過ぎ、ひどく泥酔していたので、起こしても無駄だろうと思ったと話していました」
「ウルフさん、ウサ美さん、ハム子さんの3人がここで練習に励んでいると、突然、スワンさんが空から降ってきたのだとか」
「即死だったらしく、ウサ美さんが駆け寄ったときには、すでに瞳孔が開いていたそうです」
【kokone】
「ウサ美は元お医者さんだもんね」
【葛城ナオ】
「とくに怪しい点もなかったので、警察は衝動的な自殺と判断したようです」
【メルリ】
(警察が見落としている手がかりが、なにかあるかもしれないわ)
(裏庭のあちこちを調べてみましょう)
※(東)(西)(南)から任意に選択
(東)
【lily】
「草むらになにか落ちてます」
【kokone】
「それ、ウルフがいつもステージで使ってるつけ爪だよ」
【メルリ】
「つけ爪? こんな長い爪を一体、どうするわけ?」
【kokone】
「楽器だよ。ウルフはつけ爪をこすり合わせることで、いろんな音楽を演奏することができるの」
【lily】
「得意な曲は、『蛍の光』です」
【メルリ】
(……それで盛り上がるのかしら?)
(西)
【kokone】
「見つけた! これ、ハムスターの餌じゃない?」
【lily】
「おお! ハム子のアイテムですね」
「ハム子はいつも肩に、ピピとポポ――2匹のハムスターを乗せていますから」
【kokone】
「とても、賢いハムスターなんだよ」
「得意技はなわとび」
【メルリ】
(……ハムスターがなわとび? それはすごいわ)
(南)
【メルリ】
「こんなところにカラーコンタクトレンズが1枚落ちてるけど……」
「レンズの中心まで真っ赤だけど……これだと、景色が全部赤く見えちゃうんじゃ……
【kokone】
「あ、それってウサ美の必須アイテムだよ」
「赤い目で見つめられると、誰でもすぐに催眠術にかかっちゃうんだよ」
【メルリ】
「本当に? じゃあ、その催眠術で人を自殺させることなんかもできたりするんじゃ……」
【kokone】
「ううん。それはないよ。催眠術師っていうのは、コントの中での設定だもん」
「本当にそんな能力を持ってるわけじゃないってば」
【メルリ】
(……それはまあそうよね)
※すべてを調べ終わったら
【メルリ】
「これ以上、調べることはなさそうね」
「フロントマンさん、いろいろとありがとう。次はメンバーから話を聞くことにするわ」
【葛城ナオ】
「なにか新しいことがわかったら、私にも教えてくださいね」
(戦闘モード パターン1)
【ディスコード】……敵A
「あんたら、待たんかい。こっから先へは絶対に行かせへんで」
【メルリ】
(どうして関西弁なの?)
【ディスコード】……敵A
「今日こそはキリキリいわしたるさかい、覚悟しておくんなまし」
【メルリ】
(しかも、なんだかめちゃくちゃな話し方だし)
【kokone】
「しゃーないでうちらも戦おか?」
【lily】
「ほな、行くでえ」
【メルリ】
「あなたたちまで毒されないでもらえる?」
※戦闘モードに突入
【メルリ】
「よっしゃあ。勝ったでえ! うちら、ごっつ強いな」
【kokone】
「メルリも毒されてるよ」
つづく
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