下手の横スキー34
第34回 2002年夏NZ旅行記(2)
9月2日(月)
ニュージーランド・スキーツアー3日目。
いよいよ、今日からスキーレッスン。
だけどその前に、どうしてもやっておかなくちゃならないことがあったんです。
トイレへ駆け込み、なるべく細長いう×こが出るよう、力加減をコントロールしながらリキみまくる僕。
そう! 南半球では、とぐろが逆巻きになるはず。せっかくニュージーランドまで来たんですから、それをこの目で確認しなければ。
むむ……ふむむむむ……ふんぬうぅぅぅ!
一生懸命頑張ったんですが、長旅でやや便秘気味だったのか、ウサギのような硬い×んこがコロリコロリと落ちていくだけ。うーん、これではダメだ。実験失敗(←馬鹿)。
さて。
本日は、クイーンズタウンからもっとも近い場所にあり、眼下に見えるワカティブ湖がひじょーに美しいコロネットピークスキー場で足慣らし。整地されたバーンが多く、どちらかといえば日本のスキー場に近い雰囲気。
しかし、細かいところがやはり日本とは違います。
たとえば、リフト券。日本では、カードを専用ホルダーに入れ、それを腕に巻きつけるのが一般的ですが、こちらでは、針金を曲げて作ったハンガーをウェアに通し、そこへシールを貼りつけちゃうんですな。
こんなんじゃ、濡れたときに破れちゃうんじゃないか、こけたらどっかに飛んでっちゃうんじゃないか、と不安だったんですけど、どうやら見た目よりも頑丈にできているらしく、そんな心配はまったくいりませんでした。
たとえば、リフト。いや、リフトそのものは日本とほとんど変わりません。最大の問題は、リフト降り場に到着しても足がまったく地面に届かないこと。これには焦りました。降りなくちゃならないのに、いつまで経っても両足は宙ぶらりん状態。……ただ単に、僕の脚が短かったってだけのことなんですけどね。よよよよよ(泣き崩れ)。
昼飯時に事件発生。
「ああああああああっ!」
突然、大声で騒ぎ出す三林ケメ子。
「どうした? なにがあったんだ?」
「あ、あそこに座ってる人……」
なんと、クライストチャーチの空港で見かけた安岡力也もどきが、我々の後ろのテーブルに!
「写真、撮らなくっちゃ」
慌てて、カメラを取り出す彼女。
そんな写真を撮って、一体なんの得があるのか? いや、そもそも本当に安岡力也に似ているのか? と様々な疑問を抱きながら、でもまあ、彼女が満足ならそれでいいか、とはしゃぎ続けるケメ子を暖かい目で見守ってやることにしました。
スキー場から戻ってきたあとは、クイーンズタウンの街をぶらぶらしながらお土産を買いまくり。やはり、羊やキーウィ(果物じゃなくて、鳥のほうね)を象ったお土産が多く、とりわけキーウィは超プリティー。
スポーツショップ店では、不思議な商品を発見。ゴルフボールくらいの大きさをした綿の固まり。緑色なので、ぱっと見た感じはマリモみたいです。
なんぢゃ、こりゃ? と商品名を確認すると、「ニップルウォーマー」と書かれていました。
……ニップルウォーマー?
直訳すると、乳首保温具?
最初は、ジョーク商品だとばかり思っていたんですが、スポーツショップのレジ横で、リップクリームやサングラスと一緒に売られているんだから、おそらく日常で使うものなんでしょう(ホントか?)。
ニュージーランドの人は、ニップルウォーマーで乳首もホカホカ?
乳首って、冷えるものなのかどうか、よくわかんないけど。
使用方法が記されてないので、どうやって使うかイマイチ不明ですが、はて、こんなものでホントに温かくなるんでしょうか?
ちなみに、姉妹品で「ベリーボトムウォーマー」って商品も売ってました。どうやら股間を温める商品らしいんですけど……。
わからない。ニュージーランド人の考えることが、おいらにはさっぱりわからないよお。
9月3日(火)
ニップルウォーマーに興奮して、昨日の日記に書くのをすっかり忘れておりましたが、昨夜、ホテルのロビーで、あの我満嘉治デモを見かけ、ちゃっかり写真まで撮ってもらっちゃいました。
我満さんといえば、学生時代「SKI NOW」(80~90年代にテレビ東京系で放映されていた伝説のスキー番組)を見て、「ぽわわ~ん」と憧れた天の上のお方。まさかこんなところでお会いできるとは。握手までしてもらえて、ああ幸せ♪
さて、ニュージーランド・スキーツアー4日目。
天候がよければヘリスキーを楽しめるってことで、朝6時起きで待機……していたのですが、残念ながら強風のために中止。涙を拭いつつ、トレブルコーンスキー場へ向かう。
♪とれぶるこ~ん、ほほっ、ほほぉ~っ
と歌ったところで、ニュージーランド人に通じるはずもなく(反省)。
さて、そんな東鳩トレブルコーン(しつこい)。クイーンズタウンから車で2時間ほどかかってしまう場所にあるスキー場ですが、規模はサザンレイクエリア最大。
ゲレンデを見上げて、そのスケールに思わず唖然としてしまいました。ほとんどが圧雪されていないオフピステ。日本みたいに、「ここは滑っていいけど、ここは立入禁止」という区分はまったくなく、山一面どこを滑ってもオッケー。
午前中は、小雨と霧で、もうひとつぱっとしない天気だったんですが、午後からは一気に晴れあがり、最高のコンディション。雲の間から見えるワナカ湖がメチャクチャ綺麗で、気分はサイコー。伊東秀人デモによるポジショントレーニングも大変わかりやすく、来シーズンに向けてのよい課題ができました。
昼休み、カフェテリアでくつろいでいると、ケメ子が「ああああああっ!」と大声をあげる。
「あんなところに、オリバー・カーンのそっくりさんがっ! 写真、撮って! 写真!」
……またかよ。
仕方がないので、記念写真を1枚。
晩飯のあとは、有志7人でアイリッシュ・パブへ。
毎週火曜日は「KARAOKE DAY」ということで、店内はカラオケをする客で盛り上がっておりました。
「ええーい! カラオケ発祥の地に生まれた我々日本人が、カラオケのなんたるかを皆に教えてやらねば!」
と興奮し、歌本を隅から隅まで調べるものの、あるのはやはり洋楽ばかりで、まともに歌える曲は皆無。
しょうがないかとあきらめていたところ、怖い者しらずのケメ子が「旅のマスはカキ捨て!」とジョークなのかマジボケなのかわからないひとことを口にして、「あたしがマドンナの『LIKE A VIRGIN』を歌います!」と、外国人の客の間にどすどすと割り込んでいきました。す、すげえ。
こうなったら、我々も応援しなければなりません。義兄と共にバックダンサーとして参加。セクシーダンスを披露。
外国人には新鮮だったのか、予想外にウケて、とっても満足。日本だったら、おそらくソッコーで袋叩きにあってただろうなあ。
参加賞品としてドリンク券までもらって、幸せな一夜は過ぎていくのでありました。べべん。
(次回に続く)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?