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私のオススメSideM楽曲10選

はじめに

 このたびワケあって酒カス☆ボンバイエさんにお声がけいただき、「私のオススメSideM楽曲10選」という企画の共同主催をさせていただきました! たくさんの方に企画を広めていただいたおけげで予想以上の反響があり、毎日皆様の「好き!」のあふれた10曲を見せていただいています。嬉しさと感謝でいっぱいです。

       ↓企画概要はこちら↓


自己紹介

 まずはどういう流れでSideMにハマってプロデューサーになったのか、軽く自己紹介しますね。

2017年:アニエムをリアタイする。同年ニコニコ超会議の配信で初めてFRAMEとTHE 虎牙道を知る
2021年3月:YouTubeで期間限定公開された3rd幕張DAY1を視聴
2022年12月:サブスク解禁を機に楽曲を聴き始め、突然めちゃくちゃ好きになってしまう
2023年2月:とうとう観念してサイスタを始めプロデューサーになる

 だいたいこんな出会い方をして、現在は信玄さんP兼、道流さんの師匠を名乗らせていただいています。思えば超会議で既に刷り込まれてたのかもしれない……。サブスクから入った新参者なので、「曲を知る→曲から人物像やストーリーについて考察する→アーカイブを読んでいると答え合わせにぶつかることがある」って手順を辿りがちです。信玄さんと道流さんのPになる決定打も、それぞれのソロ曲(Tick Tack VoiceとROAD TO THE FUTURE)でした。おそらく主流は「ストーリーからアイドルたちを知っていく→CDやライブで楽曲に触れ理解が深まる」という順序だと思うので自分は逆行してるんですけど、この地層を掘り進めていく感覚が楽しくて楽しくて……。ハマるべきタイミングでハマったんだなと感じて楽しく(時に情緒不安定になりながら)アイドルたちに思いを巡らせています。
 サブスク解禁から3ヶ月くらいの時点でも、好きな楽曲のランキングを作ってどんな部分が好きか書いたりしていました。今回のオススメとほぼ違う曲です。偶然にもちょうど1年ほど前の記録なので、自分がどういう道を辿ってきたのか比べられて面白いですね。

 前置きはこのへんにして、そろそろPになって1年が近付いてきた人間のオススメ10曲をご紹介させていただきます!
 オススメというか、強い感情を持っている楽曲10選になりました。下にいくほど感情が重くてこじらせてます。あと楽曲についての話からアイドルたちへの話にズレがち。
 ほんとにこじらせてるので、無理せず読めるところまでお読みくださいね……



①Eclipse of the Heart/Legenders

 とにかくカッッッコイイんですよねこの曲! 歌い始めのしっとりしたところから一気に盛り上がってサビ入るところがまずカッコイイし、歌詞もずっとカッコよくて、Legendersの強さを感じられてすごい好き……。でもこの曲の特にオススメのポイント、実は後ろで聞こえてくるピアノと管楽器がカッコイイところです。特に間奏。前奏で聞こえてきたピアノのテンテテテン……が入ってちょっと薄暗くなってからの盛り上がりが来て低い管楽器のファー…! プァープァープァーって入りがとっっってもかっこいいんですよー!!! こう、荒れた海を征く木造船みたいなイメージがして、Legendersって歴史の先端に立つ開拓者なんだなって感じられるんですよね……ぜひ間奏に注目して聴いてみてください! そしていつかフルオーケストラを従えてこの曲を歌うレジェを見せてください……。


②MEET THE WORLD!(神速一魂 ver.)/神速一魂

 初めて円盤鑑賞会を開いていただいた時、フォロワーさんにソロコレやユニコレのCDまでお借りしまして……そのうちの1枚がMEET THE WORLD!のユニコレでした。「たぶんワートレ?全体のテーマソング?的なものを、ユニットごとに歌ってるのかな?」くらいのあやふやさで聴き始めたんですけど、すごくワクワクする曲調と歌詞であっという間に大好きな曲になりました! ものすごくOPっぽさがあるんですよね、これOPにしてワートレをテーマにしたわけミニのアニメ作りません? そんなことを考えて脳内でOPを想像しながらそれぞれのユニットの味を楽しんでいます。
 脳内のOPではAメロで空港から飛行機に乗ってサビまでに機内での様子や現地に降り立ってはしゃいでる様子、サビで観光名所を止め絵で巡ってみんなで高台から景色を見下ろしたりして……って感じなんですけど、これがユニットごとに結構違いがあって。例えばAltessimoはラウンジでのんびりしてから搭乗してるかもしれないし、High×Jokerはバタバタ乗り込んでるし、Bietは機内食食べてにこにこしてる。サビもFRAMEは大きな滝とか山とか眺めてるけど、Café Paradeは石畳のおしゃれな町の高台にある公園から夕暮れの街並みを眺めてると思うんですよね。そういう少しずつの違いを楽しんでたんですけど、1ユニットめちゃくちゃ脳内イメージの違いがハッキリしてて……それが神速一魂ver.です。
 まず搭乗してる飛行機がもう違う。みんな日本の空港から飛び立ってるんだけど神速一魂はもう現地の乗り継ぎ便なんですよ。たぶん定員20名くらいの、ターミナルとかなくて直接乗り込む感じの。そんで旅の風景もアメリカの内陸部の、荒野に伸びるまっっっすぐな車道とかそこに急に現れるガソリンスタンドとかダイナーとかでさ、年齢的にバイクで飛ばしてたりはしないかもだけどそんなイメージで、ヒッチハイクで現地の人と仲良くなってたりもする。サビでは荒野に沈んでいく夕日を二人と1匹で眺めてるんでしょうね……やっぱこのユニットだけ旅の感じが飛び抜けて違ってません??? たのしー!!! ユニコレMEET THE WORLD!でめぐる旅、オススメです。


③PROOF OF ONESELF/THE 虎牙道

 最初の印象、なんでか「サーカスだ!」でした。こう、煌びやかなサーカスじゃなくてその舞台袖みたいな土埃が舞ってる天幕の裏みたいな感じの……もっと突き詰めるとガイリッチー作品に出てきそうな木の柵に囲まれた乾いた土の上にある荒くれ者の闘技場みたいな感じの……全然わかんない話をしてるなこれ、なんとか伝わってください。多分2番のAメロで入ってるラッパが景気良い感じがするんだと思うんですよね。それとイントロやラストの足踏みみたいな力強い打撃音、手拍子。ほんとねえ、アガるんですよこの曲……🔥
 「自分の人生を選択するのも戦い抜くのも自分自身だけど、同じテッペン見てるヤツらと並んでるともっと高みを目指せるよな」ってTHE 虎牙道の在り方を、軽快なラップと力強いサビのユニゾンで魅せてくれてほんと好き、自分も戦いてえ!って気分にさせてくれるんですよ!!! いつか現地で浴びたい、ボコボコにされたい曲No.1です。


④アニメ6話終盤で流れるVICTORY BELIEVERからのAFTER THE RAIN/W

 ごめん、これズルかも。でも一連の流れで、セットでこの曲の移り変わりを語りたいんですよ……もっと言うとこの直前のドアラ(ピアノver.)からの流れがほんと良くて良くて……。でもそれに気付いたのって、実はつい半年くらい前です。
 リアタイでアニメ見てた時からこの回は大好きで、蒼井兄弟の可愛さ、絆の強さに心動かされていました。けれど年月を経てサブスクである程度のSideM楽曲が頭に入ってからアニメを見直したら、「このBGMってあの曲じゃん!」がめちゃくちゃあったんですよね。そこで初めてBGMの歌詞とストーリーがリンクしていたり、歌詞が脳内で同時再生されることで深みが増すことに気付きました。個人的にその効果が一番大きかったのがこのシーンだったんです。ちょっと寂しげな単音にだんだんと色んな音が増えていって、「もっと上を見てる証だ」のところで少し高いところにいた悠介くんを見上げる享介くんが、彼と同じ高さに立って……二人の世界がパッと広がっていく感じがして、歌詞を理解しながらだと本当にそれが実感できるんですよここ……。そこからプロデューサーにアイドルになることを告げてEDのAFTER THE RAINに入るんですけど、曲をちゃんと知ってからだと曲の入りのところのセリフが脳内で聞こえてくる……! これが理解できた瞬間もうウワーッてなってしまって、歌詞が頭に入ってない状態でも感動してたのに、その感動のレイヤーが一気に増えたんですよね。ぼろぼろ泣きました。Wって最強の双子ユニットなんだ!って強く強く感じられる演出で、もっともっと大好きになりました!!!


⑤ハイパービリーバー!!/伊瀬谷四季

 ウワーッ青春!!!ってなる曲。フレーズのどの部分をとっても青春してるんですよねほんとに。特に「百万回の挫折と感動とキラめきがオレを待っている」が好きすぎる。大人になるとこう、失敗とか転んだりとかが怖くなって思いっきり動けないときがあって、この歌詞がひたすら眩しいものに感じられて……。
 でも一番刺さったのはCメロの「オレは歌うから」の、あの優しくふわっと笑っていそうな声なんですよね。なんて大切そうに、愛おしそうに歌うんだろう……なんとなく思い出したのは、アニメ7話の四季くんでした。四季くんらしさとは何かと問われて「無いっすね」と返した時の笑顔、夜のプールではしゃぐ先輩たちを一歩引いたところで撮影する笑顔……。笑ってるのにすごく胸がキュッとする表情してるんですよ。きっとあの表情の前に四季くんの中に積もった色々な思いがあって、そこにみんなとさらに色々な思い出を積み上げて。そんな積み重ねを経てやっと、あのCメロで思い浮かぶ優しい笑顔になるんだなって、勝手に考えてしまいます。まだまだアーカイブも追えてないので、これからその答え合わせができるのがとっても楽しみです!


⑥暗黒への前奏曲/アスラン=ベルゼビュートⅡ世

 はじめに、私はまだまだ初心者Pでアスランさんのこともゲヘナ語もほとんど理解できていないです。これ書くにあたって初めて紅き涙が紅茶なの知って衝撃受けたくらいのレベルです。だから頓珍漢なこと言うかもしれない、ご了承ください。
 この曲とにかく歌詞の響きがかっこよくて、でもそれだけじゃなく読み解くとCafé Paradeに出会うまでの孤独や出会ってからの心境の変化を丁寧になぞっているんですよね。で、これは本当に直感なので的外れかもしれないんですけど……アスランさんの歌う「闇」って、私が思っているよりずっと優しくて柔らかで、あたたかいものなんじゃないかなって……。私はラスサビ前のフレーズって曲の本質的な部分が見えやすいと思っているので特に着目するのですが、その場面であんなに優雅に目を細めるような声色で闇へ誘ってくださるからには、たぶんそう。きっとそう。
 それと2番の歌詞ではCafé Parade全体への考えが深まったところがあって、多分だけどCafé Paradeのみんなって孤独や疎外感やマイノリティであることと戦ってきて、その戦いの先で出会った仲間たちなんだなって、初めてそこまで想像できたんですよ。きっと彼らはそれを「戦い」とは表現しないんですけど、私のTHE 虎牙道を愛する心のあたりが「戦ってきたんやな……!」と思ってしまったので……。響きだけ聴いていてもじっくり歌詞について考えても「かっこいい」という印象の変わらない曲です。これからゲヘナ語への理解がもっと深まったら、また違うかっこよさも見えてくる気がしてわくわくしています!


⚠️ここからアイドルたちに向ける感情が一気に重くなっていきます⚠️


⑦リビングアイズヒーロー/FRAME

 FRAMEの曲の中では、割と賛否の両方を耳にする曲だなぁと思ってるんですよね、リビングアイズヒーロー。なんでかって考えると、この曲は「あなたへの救い」であるけど「あなた以外の全てへの救い/許容」の側面も持ってるからだと思うんですよ、もしかしたらすごく的外れかもしれないけど。
 人間ってやっぱ、全ての他者を許せるわけじゃないし、嫌いなやつもいるし、極端な話生きててほしくない人もいるかもしれない。逆に自分が許せなくて、自分が生きていることに罪悪感とか嫌悪感を持って、うずくまってどうにか日々をやりすごしてる人もいる。私もそういう時あります。そういう人にとってこの曲って「正論すぎる」んですよね。正しい人の正しいおこないって、時として目を背けたくなるし、「そりゃ恵まれた人の視点なら『全ての眼差しはかけがえない"Life"』って言えるんだろうよ!」ってこぼしたくもなっちゃいます。
 でも、そういう思いを抱えていてなお、私にとってこの曲は「救い」なんですよ。私への、というより、私の願うFRAMEへの救い。
これ言っていいのかわかんないんですけど、私はFRAMEにあまり万人に寄り添ってほしくないんです。寄り添って優しく笑いかけ続けるヒーローになってほしくない。寄り添うって行為は時に、助けを求める人の痛みや苦しみを受け止めて分かち合うものだと思うから。
 彼らはヒーローではあるけれど、ヒーローである以前に一人の人間なんですよね。傷を負えば痛いし、悲しみや悔しさだって感じることもある。でも救いを求める人の前ではそんなところきっと微塵も見せないし、笑って「大丈夫」と言い続ける存在でありたいんだと思う。それが私は苦しくてもどかしくて、でもどうしようもない事実だから受け止めて生きているんですけど……その点においてやっぱり救いになりうるのがこの曲だと感じています。
 「俺たちは本能から全ての命を尊い守りたいものだと思っているんだ! その思いが止められないからこうして歌っているんだ!」そんなメッセージを感じる曲です。FRAMEにしてはかなり主体的で、言い方悪いんですけどある種、傲慢なのかもって気がする。「救いたいから救う」「助けられるから助ける」って、守れる立場にいる人から否応なく与えられるものじゃないですか。私はその我の強さがちょっとだけでも感じられて、かなり嬉しいんです。FRAMEが救済ソングのアイドルとして広く知られていていろんな人の助けになってるのはもちろん嬉しいし素晴らしいことなんだけど、私はやっぱりFRAMEの人間らしい面を探し続けていたいんだなって、聴くたびにそれを再確認させてくれます。


⑧Determined Soul/円城寺道流

 エピゼロ4話の話をちょっとしてます。まだ見てない人は見て。無料ですぐ見れちゃうから。ぜひ見て。

エピソードゼロ|THE 虎牙道 (youtube.com)

4話は37:35くらいからです

 1曲目のソロを聴いて「この人も悔しいって気持ちを抱えた人間だったんだ……!」って気付いてその勢いで師匠になった駆け出し師匠なんですけど……2曲目ソロ、より道流さんの内面に踏み込んで、生き方を見せてくれる歌詞なんですよね。道流さんらしい、挫折や過去への想いも抱えたまま自分の道を選択して、しっかり大地を踏み締めていくような歌詞。Aメロの繊細な歌い出し、Bメロの少し震えた声、サビの力強さと高音の美しさ……全部が好きで、ただ「道流さんらしくて素敵だなぁ」と聴いていました。
 エピゼロ4話を知るまでは。
 あの電話のくだりを知った時、なんだか冷水を浴びてしまったみたいな、血の気がサッと引く感覚を味わいました。「もしかしたら、私はとんでもない思い違いをしているんじゃないか?」そんな気持ちでいっぱいになってしまって……。道流さんはきっと愛情をたくさん受けて育っていることを自覚していて、今度は自分がその恩を返していきたいって、そういう気持ちが大きい人なのは知っているつもりでした。ただ、もしかして「恩を返したい」の気持ちの中に「返さなきゃいけない」の部分がない……?って、エピゼロ4話でふと思い立ってしまったら、この曲のサビの捉え方が全然変わってしまって……。
 道流さんって器用で、おおらかで、己の道を切り拓くのがとても上手い人じゃないですか。でも「立ち止まるな」「示し続けてく」「自分は変われる」と自分に言い聞かせて、立ち止まることをしないように歩き続けているとしたら……? 道流さんのことだから、それを苦痛や焦りに感じてはいないとは思うんですよ。ただ自然と、「受けた愛情や恩を返していきたい」と心から思って行動しているんだとは思います、少なくとも今は。格闘家としての道が途切れた時、もしかしたら不安を打ち消すように資格を取りまくってたかもしれないけど……。
 24歳ですよ!? 24歳で、自分の進む道が事故で途切れて、すぐに新しい道を見つけて未知の分野に飛び込んで、かと思えば二人の少年の生活を気にかけつつアイドルというまた初めての世界に挑戦を始めてるんですよ、円城寺道流という人間。
 なんか、ないとは思っているけれど、ビルを買い取ってアイドルの頂点と呼べる場所に立った後、立ち止まってもいい時にいざ立ち止まったら、彼はちゃんと心安らげるのだろうかって不安が、どうしてもよぎっちゃうんですよね……燃え尽き症候群的なものにならない?いやさせないのが師匠の役目ではあるのですが……。
 時には立ち止まったり道に迷ったり、道草したっていいし、恩義を意識せず好き勝手やってもいいよって言いたくなってしまう、けどしないんだよなあ道流さんは。Determined Soulでこんなに力強く証明しているものなあ……。でも立ち止まりたくなったらほんと、立ち止まろう。頼りないかもしれないけど師匠も隣にいるから。いい匂いのする草原で、ぼーっと流れてく雲を見て、どうでもいい話とかしよう……


⑨アトモスフィア/握野英雄

 これはねえ、怖い曲ですよ……。怒られそうなこと言うんですけど、私は英雄さんのことヒーローになってほしくないというか、リビングアイズヒーローのところで書いた通り「いつも笑顔でみんなを助けるヒーロー」の偶像に彼らを押し込めたくないんですよね。泣きたい時は泣き、傷付くこともある一人の人間であってほしい。でもアトモスフィアは空気みたいにいつも側に寄り添っていたいって、まさに概念的なヒーローとして人々の心に偏在するのを目指す歌だから。好きだけど怖い曲で、ちょっと俯瞰して聴くようにしてたんですよ。してたんですけど……。
 アトモスフィアが世に出て数ヶ月後に、めちゃくちゃ嫌なことがあった後に運転してたらランダム選曲でこれが流れてきて……もう俯瞰とか考える間もなく気付いたら子供みたいに泣きじゃくっていました。
 あの瞬間、私は彼の掲げる「君は一人じゃない」を届けたい対象、全世界の「君」の一部になってしまったなって思ったんですよ。握野英雄がヒーローになろうとする、その背を押す無数の手の一つになってしまった……。
 これは私が勝手に罪悪感というか、「やってしまった……!」と感じてるだけなんです。英雄さんが一人にしたくない「君」にはきっと最初からプロデューサーだって含まれてるし、私が彼の歌に救われたことを伝えたら、きっと「そっか、力になれて嬉しいぜ!」って笑ってくれるとは思うんです。でも私は、彼が人間であることを忘れない、彼を生きた人間として認識し続ける楔みたいなものになりたかった。

 これ曲のオススメで絶対言ってはいけないことなんだけど、ごめんなさい。

 聴くなーーーーッ!アトモスフィアを聴くな!やめろ!!!これ以上彼を偶像のヒーローにしたくない!彼は人間なんだ、離せ、くそ、聴くな!
アトモスフィアを聴くなーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!

 暴れてしまった……暴れてしまったけど頭の片隅には「でも英雄さんは多くの人にこの歌を届けたいんだよな……」って思う自分がいるんですねよ。だって8thのCメロ、「じわり揺れるその瞳の」があまりに切実な響きだったから……。あの瞬間の歌声で、前職時代の英雄さんが子供たちに言葉を受け取ってもらえなくてどんなにもどかしい気持ちを抱えてきたか、「歌だ!」と思いついて駆け出した時どんなに胸躍ったのか、それが体を貫くみたいによぎってしまって。そしたらもうさ……応援するしかないじゃん……。私の負けです…………


⑩Tick Tack Voice/信玄誠司

 きちゃったなあ……フルで聴いた時からずっっっっと「怒」の感情で聴いてしまっている曲のターンが……。詳しくは以前書き散らしたこちらに書いてあるんですが、これを通らずにはどうしても自分の好きな曲全てをさらけ出したことにならないので、避けて通れないんですよね……。
 ひとまず、4月時点の私がこの曲を初めてフルで聴いた時の言葉を引用させてください。

こうさ、ハートがでっけーのはうっすら存じ上げてたのよ。でもそのハートの、見せても大丈夫な上澄みの綺麗な部分を丁寧に包んで見せてくれたような、そんな感覚になっちゃって……。いや、これは私が思い上がりすぎなのかもしれない。でっかでっかハートがあるよって教えてくれただけでそれはすごいことなのかも……でもやっぱ、信玄さんって全然自分の欲とか、ものすごいパーソナルな感情とかは上手く隠し通せる器用さを持ってる人なんだなって感情が強いんよな……。
なんていうか、相手から何かを返されることを期待していない、信玄さんがそう想うだけで完結してしまう話をされている。だからこちらからは信玄さんに対するアクションが求められていないし、でっけーハートを手渡してずっとそこにいてくれる保証がないなって感じ。隣に立たず少し後ろで見守っててくれてる印象ではあるんだけど、振り返ったときまだそこにいてくれるかが、私はすげー不安なのよ……。「もう自分がいなくても大丈夫だな」って感じたとき、何も言わずにいなくなってたりしない?

しんげんせいじという人間……|黒川 (note.com)

 ずっっっっっとこの感情を抱えて今に至ります。
 
なんなら『CIRCLE OF DELIGHT』連動ストーリーFRAME『寄り添う気持ち』でこじらせが強まってしまって……(CDと連動したフルボイスストーリー、5話までの試し読みはこちら)
 信玄誠司さん、知れば知るほど「駆け引きや嘘は得意分野じゃないし饒舌でもないけど、自分の傷を誰にも言わずにいられ続ける人なんだな」ってのがハッキリしてきてしまう……まだ明らかやばそうなアーカイブ読んでない段階でこれですよ。多分FRAME内の問題解決には早期から動くけど、「これは自分の問題だからFRAME内に持ち込むべきではないな」の範囲が広くて、しかも問題として表面化せず色々こなせてしまう人でしょ。不器用と器用が絶妙なバランスで同居してしまっている……。
 私は「いつも笑顔でみんなを救うヒーローは、泣きたい時誰にすがればいいのだろう」という思いを長年引きずって生きてる人間なので、ここがすごく好きだけど苦しいポイントなんですよね。FRAMEの3人にとっての答えはお互いの存在であってほしい、できればPにもちょこっと寄っかかってほしい……こう書いてても、信玄さんが自分の感情を剥き出しにして傷を見せるところが本当に想像つかない。それが嫌で嫌で、「ぜっっってーゆるせねぇ〜ッ!」みたいな執着でしんげんさんのプロデューサーになって今に至っています。
 でも8thの歌い方本当に良かったんだよな〜!!!
 
ちょっと照れ笑いするみたいな声とか、ゆっくりとした動きとか……ただそれで丸め込まれるわけにもいかないなって踏ん張ってしまっているから、余計こう、情緒がめちゃくちゃになってて……。この一曲で私はあと何回めちゃくちゃになればいいんだ……わからないまま不安と好きを噛み締めて、信玄さんの足にしがみついて引きずられていくボロ雑巾みたいなプロデューサーもね……いるんですよ……


おわりに
 あらためて自分の感情を文章化してみると、自分がいかに重くて後ろ向きな人間かがよくわかりますね……楽曲やアイドルへの「好き!」を通して自分のことを見つめ直す機会になってしまいました。書きながら途中何度も「私、なんでこの曲が好きなんだ……? そもそもこれを人に見せていいのか……!?」という気持ちになっていました。でも「好き」って気持ちは堰き止められないし、理由より先に生まれちゃった感情だから……。これからもきっとたくさんのSideMの曲に出会って、たくさんの感情が湧き上がることでしょう。その時はまた、こうして文字にしてさらけ出せるといいなと思っています。
 最後になりますが私の「こういうのやってみたーい!」に「やりましょう!」と声をかけてこんなに立派な企画にしてくださった共同主催の酒カス⭐︎ボンバイエさん、そして企画に参加してくださっている皆さまへ。企画を通してたくさんの「好き!」に触れ、自分の「好き!」にも向き合うことができました!
 これからも315なアイドルたちやプロデューサーさんたちと、ずっとずっとその先へ歩いていけますように!!!
 お読みいただきありがとうございました!

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