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お米が届いた。

年末になってお米が終わってしまい
お米をお願いする。お願いといっても
わが家のお米はお米屋さんではない。

どこへお願いするかというと
山陰のお山近くの農家の陽さん。

陽さんとは、
もうかれこれ7年ほどの付き合いになる
のだけれど、ここのお米じゃないと
力が湧かない。

今年は、寒気の影響で雪も凄いらしいと
きいて、
除雪のお仕事もされているし、
郵便局へ出しに行くのも一苦労かと
「ご都合のよい時でかまいません」と
お伝えしたけれど、
新年に食べたいだろうと
気を遣って早々に送ってくれた。
ほんとうにありがたい。

そのお米だが
年間に20kgの玄米を3回ほど注文しているのでわが家のお米消費量は一俵(60kg)にもなる。
わーそんなに食べているんだと改めて驚く。

箱を開けた瞬間、
はちきれそうな新品の米袋が
目に飛び込んできて嬉しくてたまらない。

いっしょに
お山だよりという陽さんの作った
お米作りのお便りが同封されていたり、
陽さんからミニ便箋に手書きの
お手紙(ラブレター⁈)が届くのも
楽しみだったりする。


今年は、
年末だったから自家製のかき餅が
「すこしですが」って
少しではなく沢山入っていた。

「山陰のサンタさんだね」と
いいながら、箱から取り出す。

かき餅は、陽さんの育てたもち米を
奥さんが丸餅、豆や青海苔を入れたものを
こしらえてくれたもの。

新年にありがたくいただく
陽さんちのお餅は、
市販のものとは比べものにならないくらい
美味しい。しっかり米の旨味を感じて
ぎゅっとしてて、
こんなに美味しいんだとびっくりする。

青海苔餅に黒胡麻きな粉砂糖少量、
塩ひとつまみ入れると甘みが引き立つ。
少々の漉し餡を添えたものを作って
すっかり気に入ってしまった。

そういえば、
森が海を育み海が森を育むという。
森の土からの栄養が海に流れ込み
海のミネラル分が吸い上げられて
森を育てるのだそうで、
海苔や牡蠣が濃厚で美味しいのは、
そのおかげなんだそう。

青海苔の潮の香りの香ばしさと
胡麻きな粉の香ばしさと
漉し餡で不思議なあまじょっぱさに
もっと食べたいねと
三が日ですっかり食べ尽くし、
まったく贅沢の極みだと思う。

お米は、薄っすら翡翠色をしている。
翠なのはいいお米の証拠らしい。
陽さんはお米にたくさんの愛情を注いでいるのが、おたよりからもみて取れる。
田んぼは、山々に囲まれて
民家がまったくない。

何しろ山神さまの神社を通ってきた湧き水が
田んぼに注がれ稲が育っている。
なのでお米に塩だけでも十分に美味しい。

このお米があれば、
生きてゆけるとまで思う。

夫の口ぐせは「ごはん炊こうか?」で
このお米が食べたくて
米を研いでまで炊いてくれるほど。

米の美味しさに
電気炊飯器が壊れたタイミングで
炊飯器をやめて、今では鍋にガス火で
炊飯するようになった。

基本は玄米2に精米した胚芽米1の割合で
混ぜて炊くからお米は茶と白の
まだら模様になる。
これがとてもカワイイ。

子はかすがいというけれど
わが家は、イヌと米はかすがいで、
お米を食べると自然とほころぶ。
だから、
たいていのことはお米が解決してくれる。

もし、夫とケンカをしてもお弁当は作る。
大好きなお米は、
夫の活力になり、夫はせっせと働く。
風が吹くと桶屋が儲かるの原理で
巡り巡って私のところへ還元される。

そして夫には言っていないが
ここで白状してしまおう。
このお米でご飯を作り、
お弁当を作るのが隠れた私の
愛情表現だということを。


となりのトトロのさつきちゃん弁当♪

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