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映画レビュー take6

 黒川エキスポの映画レビュー
 今回レビューする作品はチャーリー・デイヴィス監督の『THE ZOMBIE ROAD』

あらすじ
 人間をゾンビにするウイルスの流行により人口の半分がゾンビ化したアメリカ。ある日、食料を探して外へ出ていたエイミーは瀕死の状態のケイン博士から血清を政府中枢へ届けてくれと頼まれる。
 ゾンビに怯えて暮らすことにうんざりしていたエイミーはケイン博士が残した希望を紡ぐために政府中枢への危険な旅に出る決意をする。

感想
 正直に言って僕はあまり好きになれない作品でした。低予算で製作されているのはわかるのですがもうちょっとなんとかならなかったんでしょうか。

 まず、最大の問題点としてゾンビがゾンビに見えませんでした。どういうことかというと、作中に出てくるゾンビは特殊メイクなどが施されているわけでもなく、ただ汚いTシャツに汚いジーパンを履いた顔が泥まみれなだけでとてもゾンビには見えませんでした。
 また、ゾンビ映画というと大量のゾンビに襲われているシーンを想像すると思うんですけど、この作品ではゾンビは最大で5人までしか一緒に出て来ることはありません。しかも、ゾンビを演じる人が5人しかいなかったからなのか、新規で出てくるゾンビがどう見てもその前に倒したゾンビと同じ顔のゾンビでした。
 さっき倒したゾンビと同じ顔のゾンビを見て、「また別のゾンビが襲ってきたわ!」というエイミーには違和感しかありませんでした。
 予算がないにしてももうちょっとなんとかならなかったのでしょうか?

 そして、これはこの映画の最悪なところなんですが、製作陣が低予算で作られているこの作品を作中で自虐的な笑いに使っているところです。
 作品の中盤に生存者の集まる町みたいなところで上述したようなゾンビのような汚い見た目の男が出てきて、安全だと思われていた町にもゾンビが現れたみたいな感じでエイミーが絶望するんですけど、結局そいつはゾンビではなくてただの不潔な男なんです。エイミーや町の人などの登場人物は笑っていましたが、見ていて不快感しかありませんでした。
 この出来の悪い作品を我慢して見てるのに、こんなふざけ方すんな!ちゃんと風呂入れ!などこのシーンとこの男には怒りしかありませんでした。
 ここまで書いてて気づいたんですが、ゾンビ役は5人しかいなかったのにこの町の住人は恐らく数十人はいました。リソースの割き方が意味わかりません。

 唯一この作品の中で良かった点は作中で流れる音楽でしょうか。音楽が素晴らしいことでこのどうしようもない作品を最低限それっぽく見せることが出来ていたと思います。

 時間を無駄にしたくない、イライラしたくないという人には観賞をおすすめできません。それでも観たいという方は観た後に不快感を僕と共有しましょう!

 こちらの作品には黒川ラジー賞最低“何の緊張感もない”作品賞を差し上げたいと思います!

 まぁこんな作品この世界に存在しないんですけどね!

 それではまた次の作品でお会いしましょう!

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