400年の歴史誇る鮮魚街/一早いアピールで子午線の街に/明石市
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「魚の棚」で「うおんたな」と読む。明石駅徒歩5分の「魚の棚」商店街は、店舗は100軒ほどとさほど多くはないが、鮮魚を中心に明石の独特の品々を揃えて活気があり、年末には大漁旗が並ぶことで有名だ。
その歴史は400年前の城下町作りに遡る。現在の商店街の場所は明石城外堀のすぐ外で大手門前、南には西国街道が走るという一等地だが、築城時から鮮魚を商う街と定められていた。さすが漁港の街、魚が一番の中心なのだ。
「魚の棚」の名は魚を板に乗せて並べた様子を棚に見立てたというが、実は各地の鮮魚商街にあった名のようだ。残ったのが明石だけなのだそう。
明石の魚は「まえもん」と呼ばれる。淡路島との間の狭い海峡は潮流が早く、しかも海底地形は浅いところや極めて深いところがあり複雑。こうした環境に生きるタイ、タコ、タコ、ワカメなどは身が締まるのだという。アナゴやイカナゴといった特別な魚も揚がる関西では屈指の好漁場だ。
ちょうどイカナゴの季節に商店街を歩くと、あちこちでいい感じに煮上がった釘煮が並び、威勢のいい呼び込みの声が響く。作ったばかりの釘煮はフワフワだ。ピチピチ跳ねるヒラメやうごめくナマコなどがそこここにある。朝獲れた魚がすぐ並ぶ明石独特のシステム「昼網」ならではの光景だ。こうした風景を見て歩くだけでも楽しい。
名物の明石焼きや、「昼網」の魚介を提供する寿司店、料理店も多く、旅行者でもその味を楽しむことができる。その場で揚げた魚の練り物やタコを
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