かつての東越後の中心／和食の技生かした「八寸おりおり」考案／新発田市

★「日本の城下町を愉しむ」一覧
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★都道府県　新潟県
★城郭　新発田城

　新発田（しばた）市は新発田藩溝口家10万石の城下町であり、かつては東越後の中心都市だった。今は県庁所在地である新潟市のベッドタウン化しつつあるが、街を歩くと色々と驚かされる。
　特に夜。ユニークな建築が目を惹く市役所の裏、「新道・掛蔵」という狭い一角に、人口10万都市には不釣り合いなほど飲食店や由緒ある料亭などがひしめいている。かつての大城下町の伝統で、飲食文化の充実ぶりが半端でないのだ。
　こうした街の特長を生かして中心街の賑わいを取り戻そうと、「八寸おりおり」というイベントが2017年から始まり、これまたなかなか驚きの内容だ。
　「八寸」とは元はその大きさの器を指したが、現代では和食の前菜のこと。イベント参加飲食店は、「八寸」料理何品かにさらにドリンクをつけてセットにし、1500円から2000円という低価格で提供する。「八寸」は前菜なのでメインがない。これでは分量的には少々物足りないので、他の八寸提供店や別の店をはしごしてもらおう、というのだ。
　料亭、寿司店、小料理屋、串揚げ店などが参加しているが（要予約）、各店舗が競う内容がすごい。例えばある老舗割烹では、10品ほどの八寸に日本

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