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「C14年代測定発祥の地」

考古学などで活用の年代測定法

★ジャンル【科学】
★場所 豊島区目白1-5-1 学習院大学内
★最寄駅 JR目白駅

★解説文
「この地に於いて昭和29年、理学部木越邦彦教授により日本で初めて放射性炭素(14C)による年代測定が開始された。昭和34年〜平成13年の間に国内外からの試料、2万件以上の測定が行われた。測定コードGak−は海外でも認知され、地質学、考古学等広い分野の研究に貢献した。昭和50年には学習院記念百周年記念事業の一つとして、高精度の年代測定のために特殊な設備を備えた三代目の測定室が建設された(写真)。平成21年に南7号館建設のため撤去された。測定装置の一部は国立科学博物館に保管されている」

★解説
 学習院大学構内の奥の方、乃木希典(のぎ まれすけ)将軍が住んでいた乃木館などがある一角に小さなプレートが置かれています。
 C14年代測定(プレートでは小さな洋数字「14」の右に「C」を置く表記です)とは、地中などから出てきた遺物がどのくらい古いものかを測定する方法の一つです。
 生物の体などを構成する重要元素の炭素(C)は、普通は分子量(質量=重さ)が12です。しかし窒素に強力な放射線などが当たると分子量が14の特別な炭素ができることがあります。これを同位体と言いますが、地球上では、宇宙から降り注ぐ宇宙線という放射線の影響で一定量の炭素14が常時造られています。
 この炭素14は放射性同位体と言って、ある一定の期間で壊れて窒素(N)に変わります。おおよそ半分になるのに5700年かかります。
 この炭素14が生き物などの体に取り込まれたあとその生物が死ぬと、新たに炭素が取り込まれることがなくなるため、遺物内の炭素14はどんどん減っていきます。この減り具合を調べることで、その生物がいつ死んだかがわかるのです。数万年程度の年代測定には最もよく使われている方法です。
 この方法は1947年にシカゴ大学のウィラード・リビーが発見し、この功績で彼は1960年のノーベル化学賞を受賞しました。
 今回の発祥の地では、1954年に「日本で初めて」測定を開始した、ということ

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