東京市街電話局誕生の地1

「東京市外電話局誕生の地」

大事な場所だけど「電話発祥の地」と言えない苦しさ

★ジャンル【産業】
★場所 千代田区大手町2−2−2
★最寄駅 東京メトロ、都営地下鉄大手町駅

これまでの東京23区発祥の地一覧

★碑文
「明治23年12月16日辰の口に東京電話交換局が開設され、同25年7月7日当地に移転した。以後、東京市外電話局、東京電話番号案内局として日本の電話交換業務の中心的役割を果たし、昭和62年8月建物再開発に伴い、その輝かしい歴史の幕を閉じた。」

★解説
 アーバンネット大手町ビルのエントランス脇にあります。碑に金属のオブジェが絡む珍しい形式ですが、電話網をイメージしたものでしょうか?
 碑文の最初の年号、明治23年(1890年)とは、東京と横浜で電話交換業務が始まった年です。創生期の電話は交換手がいなければどこにもかけられませんでしたから、この年を日本での電話開始の年、と言っていいでしょう。
 それまでも電話機は設置されている場所はありましたが、今で言う直通電話で、1対1でしか通話できませんでした。ちなみにこの年はベルが電話機を発明してからわずか14年後でかなり早いです。後進国だった日本では、電信が発達していたヨーロッパと違い、電信と電話がほぼ同時に入ってきて発達することとなったのです。
 ということでこの碑の場所、できることなら「電話発祥の地」と書きたかったと思うのですが、残念なことに碑にもあるようにここは移転してきた場所で、最初の電話局開設地には「電話交換創始之地」があります。また「電話」は多くの家に散在するネットワークであり、一か所の「発祥地」はちょっと語感的にも抵抗がありそうですね。

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