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藤村文学生んだ小諸/偉大な教育者、木村熊二を知る/小諸市

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 「文豪」と呼べる数少ない小説家、島崎藤村を生んだのは小諸である。
 藤村は1899年、東京を離れ小諸義塾という学校の国語と英語の教師となる。すでに「若菜集」を出して浪漫派詩人として名を馳せていた藤村が、何か「自分を新しくしたい」との念に駆られてのことだった。
 赴任してまもなく東京時代の縁で結婚し、新居を街の中心部、北国街道から少し入った場所に構える。今は旧居跡の碑と、使用していた井戸が近くに残る。「千曲川のスケッチ」では、井戸には蛍が飛んできた、と書かれている。
 藤村は1905年まで6年間教師を務め、この間、詩と決別し浪漫派とは正反対とも言える自然主義小説で生きることを決める。その記念碑的作品「破戒」の構想・取材・執筆も進めていた。東京へ戻ってからの「破戒」出版にあたっては、出版までの生活費を小諸の友人に借用しており、献辞が捧げられている。厳しい冬もあるが、雄大な自然、文字通り地に足のついた生活の

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