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「日本航空発始之地」(航空機初飛行の地)

初飛行は徳川大尉ではなく日野大尉

★ジャンル【産業】 
★場所 渋谷区代々木神園町2-2
★最寄駅 東京メトロ代々木公園駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
「紀元二千六百年ヲ記念シテ此処ニ此碑ヲ建ツ 蓋シ代々木ノ地タル明治四十三年十二月 我国最初ノ飛行機が国民歓呼ノ裡ニ歴史的搏翼ヲ試ミタル所ニシテ 爾来大正ノ末年ニ至ルマテ内外ノ飛行機 殆ト皆ココヲ離着陸場トセリ 即チ朝日新聞社ノ東西郵便飛行モ関東大震災後一時此地ヲ発着場トシ ソノ第一回訪欧飛行モ亦此原頭ヨリ壮挙ヲ起セリ 是レ此地ヲ航空発始ノ所トナス所以三十年進展ノ跡ヲ顧ミテ感慨盡クルナシ 今ヤ皇国多事ノ秋志ヲ航空ニ有スル士ノ来リテ此原頭ニ俯仰シ以テ益々報国ノ赤心ヲ鼓動スルアラバ独リ建立者ノ本懐ノミニアラサル也

★解説
 代々木公園の南門歩道橋を降りて左へ行くと、茂みの中へ案内する小さな標識があり、その先に巨大なモニュメントが鎮座しています。碑の周辺には「日本初飛行の地」の解説版、初飛行した徳川好敏(とくがわ よしとし)、日野熊蔵(ひの くまぞう)両大尉の像などがあります。
 代々木公園は敗戦まで代々木練兵場として使われていましたが、当時は草木を切り払った更地にしてあり、平坦な地形が飛行機の発着に好都合でした。碑文にもあるように、大正の終わり頃までは各種の飛行機はここから発着していました。羽田空港ができるのは1932年です。
 また陸軍は1911年に所沢飛行場、1922年には立川陸軍飛行場も作り、そちらも使われるようになりましたが、都心に近い代々木練兵場は何かと便利だったようです。
 さて「国産飛行機発祥の地」の項でも述べましたが、日本での飛行機の始まりについては色々と異論というか、注意しなければならない点があります。
 まずこのマガジンの範囲外ですが、埼玉県所沢市のその名も航空公園駅に行くと、駅前には実物の飛行機が置かれ、近くの航空公園には「航空発祥記念館」や「航空発祥の地」の碑があります。
 ここは何をもって「発祥」を称しているかというと、先ほど書きました1911年にできた「陸軍所沢飛行場」が日本初の飛行場であることによってい

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