見出し画像

「高砂香料創業の地」

日本の合成香料製造の先駆け

★ジャンル【企業】
★場所 大田区蒲田5-37-1
★最寄駅 蒲田駅

★碑文
「高砂香料は1920(大正9)年2月9日、この地で創業しました。創業者甲斐荘楠香は1910(明治43)年、香料研究のため渡欧。南仏・グラースとスイス・ジュネーブで合成香料の研究に従事し、帰国後、甲斐荘は技術者十数名と日本最初の合成香料製造会社・高砂香料を興しました。以来、「技術立脚」を企業理念とした高砂香料は、世界有数の総合香料会社へと発展し、グローバルな活動をつづけています。香料(アロマ)は人類の歴史とともにあり、永遠かつ世界共通の文化・商品であり、平和のシンボルといえます。香りを楽しむ豊かな暮らし、それは高砂香料の願いです。」

★解説
 蒲田駅東口からすぐ、その名も「ニッセイアロマスクエア」というオフィスビルの脇、奥に入った少しわかりにくいところにあります。
 高砂香料工業は日本最大の香料メーカーです。今も本社はこのビルの中にあります。
 香料、というと香水とは違い、さまざまなものに香り付けをするための物質で、天然のもの化学合成のもの、それらをブレンドしたもの、さまざまです。用途としては食品が最も多く、同社の売上の6割ほどが食品へ使用するフレーバー事業だそうです。
 創業者の甲斐荘楠香(かいのしょう・ただか)は京都生まれですが、元は4000石もの大身大名家の出身です。甲斐荘家は楠木正成一族の子孫を名乗っています。それで名前にも「楠」の一字を入れたのでしょうか。さらに2文字目がのちに職業となる「香」の字とはできすぎですが本名です。
 楠香は秀才だったらしく、できてまもない京都帝大に1901年に入学、有機化学を研究します。そこで香料に関心を持ち、1910年には香料科学の最先端地、ヨーロッパへ留学します。
 そして留学中にもかかわらず、ミツワ石鹸を作っていた丸見屋という会社

これより有料です。以下には記事全文のほか、写真、地図、関連情報リンクなどがあります。ご購入いただく場合、この記事だけで100円お支払いいただくより、マガジン「東京23区発祥の地めぐり」全体を500円でお買い上げいただく方がお得かと思います。最終的に数百本近い記事をご覧になることができます。よろしくお願いします。

ここから先は

392字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?