見出し画像

最初の鉄筋コンクリート造りの事務所建築

異彩の経営者がなんと独学で建てた建物

★ジャンル【産業】
★場所 中央区銀座6−9−2
★最寄駅 東京メトロ銀座線銀座駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
「旧黒澤商店ビルは設計・工事監督ともに黒澤貞次郎(1875ー1953)によってなされ 1909年から三期に分けて工事が行われ1912年に完成した これはわが国最初の鉄筋コンクリート造りの事務所建築とされている 基礎と構造体の補強には当時の通称外濠線電車のレール等が使用された」

★解説
 銀座5丁目交差点角、GINZA SIXの向かいのビル壁面にあります。残念ながら1978年に旧黒澤商店ビルは建て替えのため解体され、現在は新しいビルが建っています。碑文の下には、構造材などにしたというレールの一部が切断され、貼り付けられています。また碑わきの入り口上部には、「T.Kurosawa」と名前が入っています。
 最初の鉄筋コンクリート造りの事務所建築は、ネットなどで検索すると、1911年に建てられた三井物産横浜支店の事務所棟だとされています。こちらは今も現役の建物として使用されています。
 この黒澤商店ビルは1909年(明治42年)10月18日着工で、一期工事が1910年(明治43年)12月28日に完了しています。対する三井物産横浜支店は1909年11月起工で1910年7月落成です。完成は三井物産横浜支店が少し早いですが、着工は旧黒澤商店ビルがわずかに先行しています。
 古い鉄筋コンクリート建築では世界遺産の軍艦島が有名ですが、あちらは1916年(大正5年)建設で日本最初の鉄筋コンクリート住宅です。
 黒澤貞次郎(くろさわ ていじろう)は日本で最初のかな文字タイプライターを発明した人物で、この場所で1901年(明治34年)からタイプライター

これより有料です。以下には記事全文のほか、地図、関連情報リンクなどがあります。ご購入いただく場合、この記事だけで100円お支払いいただくより、マガジン「東京23区発祥の地めぐり」全体を500円でお買い上げいただく方がお得かと思います。最終的に数百本近い記事をご覧になることができます。よろしくお願いします。

ここから先は

793字 / 3画像
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?