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Can't Help Falling in DEBU


止まらないんですよね。僕の体積の増加が。立方センチメートルが。いや、いきなりで申し訳ないんですけども。
思い返せば、僕は今年一発目に「痩せます」とnoteにて宣言しました。それはもう威風堂々と。ええ。逃げも隠れもしません。こちらです。はっきりと言ってますね。どうぞ見てやってください。
しかし、今だから言いますけど、あれだってポテチ食いながら書いてましたし。その後すぐ横になってそのまま寝ました。で、起きてすぐにお餅を食べました。とっても美味しかったです。
ひどい裏切り行為だと自分でも思います。あそこまで言っておいて。嘘つきは泥棒の始まりです。詐欺師です。人殺しです。世が世なら打ち首でしょう。でも世が世じゃないので僕は無事です。擦り傷ひとつありません。今日も今日とて、生きて、食べて、肥えて、なんとかこうして、筆を執らせていただいておる次第でございます。
逆佐亭 裕らくと申します。今日は名前だけでも覚えて帰ってもらえれば、なんて思っておりますが。

さて。
「想いが人を動かす」なんて言葉があります。いや、わかんないけど。あるんですか?
別になくてもいいんですけども、少なくとも僕はそう思うんです。
しかしそれは、ただ漠然と「痩せたいなぁ」とぼんやり思っている程度ではダメなのです。「なんとしても痩せるのだ」という断固たる決意というものが必要になるということは僕も重々理解しております。
そして、残念なことに、その断固たる決意というものが僕にないというのも重々理解しているのです。
口では「いい加減、痩せんとやばいで。これ」とか言いながらも、心の底では、

「でもまだそこまで太ってるわけじゃないし」

「鏡で見る分には全然問題ない程度だし」

「この写真だって、ちょうど笑ってるところだからそう見えるだけだし、ちょっと下向いてるから二重アゴに見えるだけだし」

と、まぁ自分でも呆れてしまう程の言い訳をつらつらと並べ、なんだかんだでコタツで丸まり、ノーダイエットでフィニッシュです。
しかしあれ、なんで鏡と写真であそこまで差異が生まれるんですかね?同じ対象を見ているはずなのに。もはや、どちらかが嘘をついているとしか思えません。この場合は確実に写真の方が怪しいです。あいつマジで超うそつき。オオカミ少年かよ。
あ、オオカミ少年ってよく言うけど、あれおかしくないですか?正しくは羊飼いの少年ですよね。「オオカミ少年」だと、赤ん坊の頃に山に捨てられて、狼に育てられた、ターザン的野生児みたいな印象ないですか?あ、ないですか。じゃあもういいです。二度と言いません。変なこと言ってどうもすみませんでしたね。

閑話休題。

何故こうなってしまうのか。僕はこの痩せられない問題にメスを入れるべく、なかなか痩せない、いや、痩せようとしない自分と向き合い、その原因を書き出していこうと思い立ったワケです。ほら、原因が判れば対策も立てやすいし。実際に立てる立てないは置いといて。

立てないです。すみません。先に言っときます。


【そもそもモテる必要がない】

「痩せたい」という気持ちの原理のひとつとして「自分をよく見せたい」というものがあるように思います。そりゃそうです。貶められるよりは褒められたいでしょう。つまるところ、多少はモテたいのです。誰だって。
そういう気持ちが人を痩せへと導くのです。
しかしどうでしょう。僕のこの驚嘆すべき腰の重さ。できるかぎり体が楽な方へ、体が楽な方へ、と逃げまくる姿勢は目を見張るものがあります。
別に開き直るワケではありませんが、僕は別に無理してまで女子にモテなくてもいいのです。
だって既婚者なのだから。
むしろ、下手にモテてしまうとロクなことになりません。週刊文春、待ったなしです。
「裕らく師匠、一般女性と夜の濃厚接触で すっかりお熱」
なんて時事ネタを絡めた見出しで書かれかねません。何が一般女性だ。芸能人気取りやがって。
僕も人の親ですし、外へ出て人と触れ合ってなんぼのお仕事を生業にしている以上、清潔感のある格好であったり、最低限の身嗜みというものは気をつけなければなりません。それは気を付けているつもりです。
もっと、もっとシュッとしていた方が嫁からすれば「自慢の主人」、娘からすれば「自慢のパパ」となるでしょう。
でも、もういいんです。僕はもうモテなくてもいいんです、全然。今のままでまぁまぁ満ち足りているのです。


【ちょっと「おいしい」と思っている】

要するにどう見られたいか、という話になってくるんですね。僕の場合は「かっこいい」って人から思われたいという気持ちが、まぁ、無いワケではないですけども、若干希薄なのでしょう。
それよりも「おもしろい」と思われたいのです。おもしろいって、やっぱ素敵なことなんです。少なくとも今の僕にとっては。
僕は荷物の中に青リンゴの香りがするお洒落なヘアワックスや、ドルチェ&ガッバーナの香水を忍ばせるよりも、投げかけられたフリに対して、瞬時に返せる面白い答えのストックを二つ三つ持っておくことの方が余程大切だと思えるのです。どんなに前髪が決まっていようと、どんなに爽やかな笑顔であろうと、話してても一切笑いのない面白くない男にはなりたくないんです。退屈じゃないですか。そんなの。
そう考えると、どうですか。
見た目で既に先制点を取りつつあるこの現状。最高じゃないですか。
『“面白いことを言う”ということ』を受け入れてもらえる、そんな突破口が最初の時点で開かれているのです。これは大きなアドバンテージです。
皆さん、ついてこれていますか?僕が何を言っているかわかりますか?わかりませんか?僕はさっきまでわかってたんですけど、なんか見失いかけてます。「あれ?俺、結局何が言いたかったんだっけ」って、なってます。おかしいな。
とにかく、そゆことです。「おい、デブ」とか言われて「誰がデブやねん」って即座に返して、軽く一笑い起こすみたいな、ね。そういうインスタントな笑いがあってもいいじゃないの、と思うんです。勿論、愛のない悪口は普通に人としてどうかと思いますが。
……え?「見た目もかっこよくてユーモアもある人が最強」ですって?
あ、そんな奴は存在しません。もし貴方の周りに、もしくは芸能人とかにそれが居るというのなら、それは幻です。もしくは立体映像です。CGです。
いい加減、現実を見てください。いつまでも夢見過ぎですよ。
「お前が現実を見ろ、デブ」ですって?誰がデブやねん。


【体の調子がちょっといい気がする】

こんなん言うてますけど、バンドをやっていた二十代の頃はそれなりに女子ウケする見た目を気にしてましたし、痩せてました。むしろガリガリくらいの感じ。ほんとです。嘘じゃないです。
しかし、その頃に比べて今の方が確実に体調はいいんです。
風邪もあまりひかなくなったし、髭剃っても肌ガリガリになって血が出ないし、髪の毛もパサパサしないし、目覚めもいいし。
そう考えると当時の僕はなんだったのでしょうか。生ける屍だったのかもしれません。ゾンビですね。久々に会う友人からやたらと「何かあるなら相談しろよ」と言われてました。何もないのに。何かと心配されるレベルの痩せ方だったようです。
適度にお肉のついた今の方が調子は良いんです。良い気がするのです。
なんか健康診断書には肝機能ヤバいって書かれてましたけど。
いいの、いいの。後回し、後回し。


【肥満とは富の象徴である】

というか、もう、ひれ伏してほしいです。僕は富の象徴ですよ。富が有り余っとるんですよ。お腹に富を秘めとるんですよ。秘めに秘めとるんですよ。わかりましたか?えぇ?この庶民どもめ。パンが無いならケーキをワンホール食べればいいのに。食後に別腹で。頭が高いでしょう、どう考えても。僕が道を歩くときは大名行列みたいにしてほしいし、杖を掲げたら海も割れて欲しいです。これは僕の切実な願いです。頑張ってるんです、僕。ごはんも残さずに。あ、だからか。って、うるさいよ。
なんなんですかマジで。やってられません。
嫁にお腹の肉掴まれて「どうすんの、これwwww」とか言われて超いじられるし。
仕事で着るスーツはきつくなっちゃって、帰ってきてズボン脱いだらお腹に真っ赤なラインが出来てるし。「これが赤道かぁ」って言っちゃったし。違うし。それ赤道じゃないし。
部下(女性)と話してて
「でも肥満は努力すれば改善できるし、まだ救いようがあるからさ」
とか言ったら
「努力できないからデブなんだと思います……」
って、遠慮がちに言われたし。敬語で。でも「肥満」の部分はしっかりと「デブ」に言い換えられて。そのときもやっぱり「誰がデブやねん」って言って一笑いあったけど、帰り道ちょっと考え事したし。

なんなんですかね。もう。

あーあ。



地球爆発すればいいのに。




御後が宜しい様で。



お金は好きです。