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実は結構好きなんです〜本のひととき〜

「たのしい路線図」井上マサキ・西村まさゆき

何を隠そう私は路線図が好きだ。

「へぇ…鉄道マニアなの?乗るやつ?」なんて聞かれたこともあるけれど、それは違う。

「路線図好き」と「鉄道マニア」はイコールではないという。

本書のはじめにも

「路線図」が好きな2人が、ただただ路線図を「いいねぇ」と愛でる本

と書いてあった。

私は、色分けされた路線図の並びを眺めているとワクワクする。

この路線はどこへつながるのか。

広域路線図の中から自分の最寄り駅を発見する喜び(特急停まらないけど載ってる!みたいな)。

読み方のわからない駅名。

目で追うだけで一種の旅気分を味わえる。

路線検索をスマホで手軽にできちゃう今でも、手帳には路線図のページが欲しいと思う。



路線図は種類が豊富だ。

まず思い浮かべるだろう車内に貼られている一般的な路線図のほか、券売機上の運賃表もそう。駅員が独自に作成した「インディーズ路線図」まであるのだから驚いた。インディーズ路線図には観光名所のイラストが手描きされていたり、コメントが書いてあったり。ローカル色が表れる。



路線図発祥の地はイギリス。

当初は実際の地形に沿った表現だったが、見づらかったらしい。

東京近郊の路線図の変遷が載っていたけれど、改良を重ねるごとに見やすくなっている。

実際の地形と異なる所もあるけれど、把握しやすい形に変わって行った。


「路線図は単なる路線のつながりを示すものではない」書名とは裏腹に、ゆるくない視点で路線図が語られている。


全国各地の代表的な路線図が掲載されていて、旅心を大いにくすぐられた。


過去に訪れた土地の路線図を眺める。

駅名を見ると、電車待ちをしたホームがぼんやりと思い浮かぶ。

面白い駅名だったな。

もう1年以上も旅行に行っていない。

次の旅先をどこにするか、今は想像で楽しむことにしておく。路線図を愛でて。















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