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【感想】銀河英雄伝説Die Neue These 26話「双璧」(3rdシーズン 激突 ep2)

劇場公開で見たのを思い出すなあ。25話も勿論そうだったんだけど。
ノイエの劇場公開は、テレビサイズで作成したものを4話一章に再編集して特別公開してくれてたものです。なので話数の区切りはもともとのもの。
劇場公開ができるように作成されてるので画面の情報量がすごい。
新しくノイエに触れた人も、劇場はええわーと思ってた人も、5期は是非劇場で一度は見てみてほしい。要塞対要塞とか神々の黄昏とか最高だったよ‥!!!!!!(全国の劇場で公開されるかは未知数だし、松竹系の劇場でしかやらないと思うけど、見る人が増えればどんどん公開範囲は広がるはずなのでね!!!)(といいつつわしも激突から劇場デビューしてます)(だってハマった時には星乱の公開終わってたもん・・・)

遭遇戦の報告から

ケンプ‥‥。有能だからこそローエングラム元帥府に迎えられてる人‥‥なんだけど、アムリッツァ(の前の帝国侵攻作戦阻止戦)では相手がヤンなこともあり、負けてる人というイメージがうっすら付き纏って可哀想。

受けるラインハルトの声、かっっっっっっったい。
大事な人が欠けたことで、こんなに変わるか。変わるよな。いちいち陳謝は無用である。1年前なら微苦笑くらい浮かべていたかもしれない。あるいはキルヒに諭されて、ちょっと拗ねた表情で言っていたかもしれない。どちらにしろ、こんな氷のような冷たさは纏っていなかったはずで。
ケンプもそれに違和感を覚えたように、軽く目を瞠る。勿論双璧も。

変わってしまったよ、君たちの閣下は。

夕暮れの中真っ直ぐに前を見るラインハルト、美しくも悲しい。

一言であっさりと許すとは思われてなかったところが正直ちょっと面白い。何やっとんじゃー!!って叱られる覚悟でケンプはあそこに来ていたし、双璧も予想はしてたんだろうな。
軍事的な最高権力と政治的な最高権力を手中に納めて、回していけるのすごすぎるぞ‥‥。午前と午後で元帥府と宰相府を行き来してた…よね、原作。政治面での高官を元帥府に呼び出さず、宰相府に自ら赴く最高権力者。楽を許さない本人の気質、すごいよ‥‥。でも、あなたが特別なのであって、他者も同じようにできると思ったら間違いですよ‥(笑)。

双璧がラインハルトの多忙の身を認識してる。
ロイエンが少し首を動かすところとか、そういう細かな演技がすごく好き。
局地的な細かな戦闘にこだわっていられない=重要視されていない。それをケンプが聞いてしまう演出。辛い。双璧は別にケンプに意地悪したくて言ってるわけでもなく、単なる事実なので余計辛い。ケンプ自身の焦りと矜持の問題だもんなあ。

ミッタマは立ったまま、ロイエンは優雅に足を組んで座る。めっちゃわかるー!!ミッタマ座りなよ!?とは思うけど(笑)。夕食作ってエヴァちゃんが待っててくれるから、そわそわしてんのかな。はよ帰ろ!って。

お家に招待されて少しだけ考えるそぶりをするロイエン、内心にっこにこなんじゃないのかな???あんまり食い気味に行く!って言うのもあれなので、小芝居‥あるいは予定を思い出してたり。こっちの方が可能性高いかな。約束あったな‥まあいいか、みたいな。明らかロイエンの中で愛人(敢えて原作表現使う)よりミッタマ夫妻の方が優先度高いだろうし、普通にしれっとドタキャンしそう(ミッタマに気付かれないうちにさくっとキャンセルの連絡入れる)(そういうとこマメな気がする)。

ちょっとミッタマが横によけて、ロイエンが足を解いて立ち上がる描写があるのいいよね。軍人だからまっすぐ立つけど、ハルトさまとロイエンはもう少しすらりと立っていただいても構わないんだよ?(笑)。
基本的にわしはノイエ大好きだけど、ラインハルトの動きの優雅さには少しだけ不満がある。立ち姿も。軍人だから、というバランスが難しいとは思うけど。(それでノイエが嫌いになることはないからまああれだけど、そこが表現されてたら、より良かったのになっていう感じ)

ふたりは双璧!の紹介。
ミッタマが下から睨み上げて不敵に笑うのと、ロイエンが上からの目線で余裕ありげに笑うの、めっっっっちゃいいよな。あれ、互いの目線のイメージなのかな。それだけじゃないかもだけど、それも入ってそう。
立ち姿!ロイエンの立ち方とミッタマの立ち方が違うのも良い。ラインハルトの立ち方もロイエンの方に振ってくれると嬉しいぞ!!!!!(優雅さを!!自然な優雅さがください!!!!)

車中の笑い合う親友!!!!!!!!!
めっちゃにっこりでびっくりするぜ、ロイエンタール。

エヴァちゃん!!!!!!!!!めっっっっっっっっっちゃかわいいな、エヴァちゃん。いや知ってたけど。

いっぱい食べる君が好き

エヴァちゃんの手料理 + 親友が誘いに応じて三人でご飯を食べて楽しかったから、こんなに食べたのは久しぶりだってことになるのかね。ミッタマ食欲が状況や気分に左右されるタイプ?

お口ふきふきするロイエンがなんかめっちゃ可愛いな。ぼっちゃまだ‥‥‥。
エヴァちゃん、敬語なのかタメ口なのか正直曖昧だな。ミッタマに「料理人冥利に尽きますわ」と言ったり、ロイエンに「よかったわ」と言ったり。ミッタマへの返答はちょっとお茶目な感じなのかな。ウォルフさまって呼んでた時期もあったし、独特の距離感持ってそうな子だね。

おれも手伝おうって言うミッタマに、お客さまのお相手は誰がするのかしらって返すエヴァちゃん。かんわいい。もうさ、ロイエンタールも一緒にキッチンに行って、三人でわいわいコーヒー淹れたらいいと思うよ!!!!ロイエンタール、ワインにだけは詳しいとか、コーヒーだけは淹れられるとか、何かしらのポイントがありそう(偏見)。
エヴァちゃんはキッチンを我が城と思っているタイプかもしれないので、入らせてくれないかもしれないけど(笑)。

ロイエンタールがしっかりエヴァに視線を向けるのがいい。ノイエのロイエンタールはエヴァにひたすら優しい表情を向けるということだけど、大事な人の大事な人は、おれにも大事。女とかは一旦置いておいて。みたいな思考してそう(偏見2)。

6年経っても初々しくて可愛い二人を、ロイエンタールは大好きなんだろうなあ。揶揄われてその話はやめてくれって照れちゃう?困っちゃうミッタマに、どうして?私は嬉しかったわって言えるエヴァ。なんかめっちゃ好きだな。引き取られた子で、年上。ともすれば拒否権もないような結婚とみられてもおかしくないんだけど、彼女自身もミッタマに対して好意はあったし、結婚してからもちゃんと彼女の立場は確立されてる。その辺りのバランス感覚がきれいに表されている気がして、これらの一連の流れ、好きだな。

それはそうと、揶揄われて発するミッタマの弱目の声(リラックスしてるからこその素直な声音)がめちゃくちゃ好き。揶揄うロイエンの面白がりつつも優しく見守るような声も勿論好き。それらを分かった上で揶揄いに乗ったり釘を刺したりするエヴァちゃんの声も大好き。
声だけじゃなくて表情とか関係性とか演出とか、全部好きだ!!!!!

とにかく頬染めミッタマがかわいすぎる。

そ、そうか、って照れと喜びに口ごもっちゃうミッタマ。それを見て笑うロイエンタール。ここの双璧のやりとり、本当に仲良しでたまらん。微笑ましくて笑ってしまうエヴァも仲良しで最高。
エヴァを「君」って呼ぶミッタマが大好きなので、転げ回るほど好きだぞ、ここのやりとり。えー好きしか感想ないんだけど、どうしよう??(大体いつも)

過去と現在を行き来する

子ミッタマかーわいー!!!!
父ミッタマ、跡を継ぐとまではいかないまでも、父さんの背中を見ていて欲しかったのかなとか思っちゃうな。可愛いお父さん、軍人になる!って言われた時ちょっと夜中に一人で泣いてんじゃないかな??(息子には一言も言わないし、止めたりもしない)。
子ミッタマから若ミッタマへ。成長の段階がしっかり描き分けられてるのも大好き。士官学校の制服かっこいいな!!!!ハルトさまとキルヒは士官学校行ってないから着てないけど、他の提督たちはみんなこの制服来てたんだろうな。うわ。見たい。あ、でもケンプはワルキューレ乗りだったから士官学校ルートじゃないかもしれないなあ。メックリンガーさんとかもどうなんだろう。

2年生の夏ってことはまだギリ16歳か17歳になりたてくらいかな、ミッタマ。
母ミッタマ、息子に家族が一人増えたことを事前に告知しないんかい!!!その辺り豪快そうなお母さんだしな(笑)。家族が増えて楽しいでしょ、くらいのノリっぽいな。

ミッタマ、あんまり地元でも女子と話してなさそう。というか、帝国の学校って男女別なのかもしれないし、免疫がなさそう。なので、どういう顔してわからないというような感じかな。年下の子ともあんまり絡んでなさそうだし。
子どもが無邪気に慕ってくれたら嬉しいよなあ。
7年間の逡巡は、多分立場的に断れないかもしれないエヴァを慮って逡巡していたんじゃないかな。そういうところがミッタマのすごいところだと思う。7年逡巡してるんだから、エヴァも20歳手前。もし断ってミッターマイヤー家にいづらくなっても、家を出てどうにか暮らしていける年齢。そこまで待っていたのじゃないかな、ミッタマは。偶然かもしれないけども。

それを、ロリコンとか簡単な言葉で片付けるの、まじで腹立つのでやめてくれるかなって眺めてる。(ハルトさまをシスコンと呼ぶのと同じ嫌悪感)。

ミッタマ走る。この回最後にロイエンも走るので、双璧が走る回だ!(どうでも良い気付きを得てしまった‥‥)。

花屋を「襲撃」するミッタマ面白すぎるやろ(笑)。
気持ちだけが前のめりで、浮き足だって冷静ではいられないんよな。うんうん。お庭にめっちゃいっぱいお花あったから、敢えて花を買う経験とかしたことなさそう。花自体をきれいだなとは思っても個々にまで目を向けていなさそうで、漠然と庭の花として見ていたんだろうし、やはり花に詳しくなりようがないな、ミッタマ。
黄色のバラを用意した店員さんを責める向きもあるけれど(笑)、花言葉なんていい加減なものなので、ロイエンの知ってる花言葉と店員さんが思ってた花言葉が違っている可能性もあったのかもしれないな、と。ロイエン自身も花のことなんて知っているとは思えないから、女性に黄色の薔薇もらって、何で?って思ったから教えてもらったとかありそう。女性から嫉妬、気ままな恋、薄れゆく愛の意味を持つ花をもらうロイエンタール、わしの中ではめちゃくちゃ想像できちゃうんだよな‥。実際にもらってはいなくても、あなたに似合いの花よとか言われてたり。
地球時代の現在でも、花に意味を込めすぎて訳分からんことになってるから、一回ルドルフの文化破壊を経て、現在と同じ花言葉が一意で残っているとは考えにくいかなあと、店員さんの擁護もしておくよ(笑)。

お花もらった時点で目がうるうるしてるエヴァちゃん、可愛い。
エヴァの人柄にミッタマが惹かれたように、ミッタマの人柄にエヴァも惹かれてた。これがあってもまだエヴァちゃんが19歳くらいになるまで悩んでたミッタマ‥‥。いいやつだよ、全くさあ!!!

ご両親に見守られる求婚(笑)。
上擦った青臭い感じも、エヴァが意外とぐいっと先を促すところも、好きだ。言われることはもう分かってて、それを受け入れるつもりしかないからこそ、先を早く言葉にしてほしいんよね、エヴァちゃん。
結婚してくれと言われて、驚くでもなく微笑んでYESと言える。エヴァちゃんもずっと好きだったんだろうな、ミッタマのことを。
一歩進むのもぎこちなければ、抱き寄せ方も口付けすらもちょっと硬い。初々しいんじゃー!!!!!!!かわいいかわいい。これはロイエンじゃなくても見守るし何人にも壊させてなるものかって守護神覚醒するって。

ガッツポーズの父上と、それを落ち着きなさいなってしてる(ように見える)母上(「父上」って書いて投稿してて自分で読み返して爆笑した。父が増殖しとるwww書き換えたけど面白かったので追記しとく)。ミッタマ両親も最高だ✨

黄色の薔薇の花言葉披露ロイエン。えーこれ絶対自分に言われたやつだってー(まだ言う)。
そんなこと知るはずもない、の言い方が大好き。不貞腐れてるのも可愛い。
そんなことより、って割って入れるエヴァちゃんやっぱり強いな。好きだ。

ご亭主と同じことを言う。
それだけで察してあげるエヴァ。それでも釘だけは刺しておく。
この辺のバランスもとても好み。それに対して何やねんこいつと思うこともないロイエンタール。そりゃ6年間見守ってきた人だものな。今更そんなこと思う訳ないし、何よりミッタマが大事にしている人は、そう言う存在として扱ってそう。勿論好意とまではいかないのかもしれないけど。その辺どうするんだろうね。優しい表情しか向けない、というのもある種の軽視ではあると思うので、複雑なんだろうなという気配は感じる。
人間の感情って必ずしも一つに割り切れるものでもないし、ロイエンタールはミッターマイヤーよりもはるかに複雑で矛盾を抱えた人間だとも思うので、上記のようなことを全部持ち合わせているロイエンタールで、わしは全然問題ないと思ってるよ。

心しておこう、のところでちょっと顔が曇ってるミッタマ。
振り切るように飲もう!って言っちゃったけど、今エヴァちゃんコーヒー淹れに行ってないか???いや、いいんだけど。ワイン飲みながら食後のコーヒーも飲むね、わしもよくやる(やるんかい)。

ワイン越しに気遣わしげな視線になってるところが、ミッタマ優しい人だなって思うよね。でも言葉にはしない。そういう二人だから。っっっっヵかーーーーーーーーーー!!!!!!!!

初陣の地、カプチェランカ

いや、初陣の地だったのはハルトさまとキルヒなんだけれども。
ここでしっかりカプチェランカの装備や基地を作ったってことはよ?白銀の谷のエピソードを入れられるということでは!?どこに??って言われたらあれだし、本編に組み込むより外伝まるまるやってください!と強く思う訳なのだけれども。

は。双璧の話だった。戻し戻し。

やっぱり戦略的価値のない戦闘なんだ‥。意味のある戦闘が展開できるようになったのは、やはりラインハルトが台頭してきてからなんだろうな。惰性で150年も戦争を続けられるのも恐ろしいわ。

酒飲んで一息のロイエンの横顔、美人すぎてびびる。
いやそれより、ロックではなくストレートで飲んでんの???テーブルに酒しか乗ってねえぞ!!!肝臓いわすぞ??????????!!!!!!!!!!!

罪作りなこと。それって女をめぐっての戦いに巻き込まれ(?)て私闘で決闘して降格されたあれのことだよね?ミッタマの耳にまで届いてしまうとは。素行がよろしくなくてよ、ロイエンタール!!??
というか、そのエピソードをだな!!!!!!!(原作でも仲良くなった経緯自体はなぞなんだよな。あの殺人事件(後フェザーンのやつ)の真相を解く双璧探偵スピンオフをお願いします!!田中先生の中にぼんやりとでもエピはあるんだろうか)

(ここで恒例の怖い話していい?6000字超えたのにまだ本編半分までいっててないです。怖いねえ)

一人に心を決められないのかって問いかけ、ミッタマは多情だと思ってるんだよな、この時は。普通にプレイボーイなだけだと。被せ気味で「いいかミッターマイヤー」って言ってしまうロイエン。酔ってるからいつもより口が軽くなってるんだろうけど、隣にいるのがミッタマでなければ、話すことはなかったんだろうなあ。いや、ミッタマじゃなければサシで飲むこともないか。

恨みではなく若干の自嘲を含めて薄く笑いながら話すロイエンタールと、怪訝そうな表情で見守るミッターマイヤー。直情的で潔癖で、行動が危うい方向に行くのがミッターマイヤーなら、冷笑と自嘲と自尊心で精神的に危ういのがロイエンタール。それぞれに強いからこそ、その小さな「欠点」がより魅力的に見えちゃう。銀英伝のキャラは本当におもしろい。

身近な一例を全体に当てはめるロイエンタール。それが「おかしい」ということも重々承知の上で、その「呪い」がかかっていること自体を自嘲気味に肯定しているという、何とも言えない危うさなんよな。女性側の方は一旦置いておいて、言い寄られて関係持って短期間で別れるのも、一種の自傷行為に見えてしまう。だからと言ってこのロイエンタールのあり方を肯定することはないんだけど、根底に食い込みすぎて否定することもできない。これがロイエンタールという人間なんだな、と思わざるを得ないというか。
良いところも悪いところも含めて、こういう人なんだと思えるのがすごい。

思いの外軽い口調に、恨みや怒りが篭っていないのが救いなのかな。自分の中ではもうどうしようもないと諦めたが故に、受け入れてはいそう。
どういう風な感情を乗せるのかって考えて最終的にこうなってるの、中村さん、三間さんグッジョブ!って思う。湿っぽくなってたら可哀想に見えてしまうし(境遇は可哀想だけど、一人の人として立っているロイエンに対して失礼すぎると思うので、可哀想だとはわしは思いたくないし、罪作りなことすんなやって呆れてもいるので)、そんな同情を乞う様な真似をロイエンタールがミッターマイヤーにするはずもないと思うので。
この辺りの双璧のバランス、わしかなり狭量なんだと思う(笑)。
幼い頃から凭れあってる補完しあって、片時も離れることすら危ういと思わせるキルヒアイスとラインハルト。ちゃんと自我が確立されてから出会って友誼を結んだロイエンタールとミッターマイヤーは、背中を預け合うことはあっても混ざり合わない。個々で立っているからこそ相手を見て、認めて、別の生き方もまとめて肯定できる。そういうイメージ。

ロイエンの黒目と青目の瞳の描き方も違うの、こだわりが素晴らしすぎる。

回想シーンの色合い、すごい。現実ではない、ということが一発で刷り込まれる。父親から呪いの様にあらましを聞かされたんだろうな、とか。そこから聡明であったが故に想像で埋めてしまったものがあるんだな、とか。こうであったに違いないと思い込んでしまった部分もあるんだろうな、とか。
ロイエンタールの心の中、額縁に飾られてしまった毒の絵。そんなイメージ。

母エンタール美人だね。ロイエンタールの顔の作りは母譲りだと思うけど、ロイエンの頭の中では愛人の方が自分にそっくりだと思ってんだなあ。これも誰も確かめようのないことだもんね。愛人の容姿を知っているのは母のみ。母はロイエンタールが物心ついた頃にはそもそもいない。
覚醒遺伝だってあるんだから、父母が黒目だからって青目にならないというのも100%ではない気もするし(青目が潜性遺伝に当たるのかは知りません!(こら))
ロイエンタールの人格形成上というか、呪いの完成形として愛人の子だという方が「都合がよかった」んだろうなという印象。本当は両親の子だったのかもしれない。でも愛人の存在が自分の片目を抉り出そうとした母親の凶行の原因になったのは確実で、それによって最終的に母が自死したのも事実。
ロイエンタールは「事実」を欲していたわけではないと思うので、この形で彼の中で一つの物語として閉じたということなのだと思うなあ。

赤ん坊タール、かわいすぎるぜ。
睫毛ふっさふさやでぇええええ!!!!

覚えているはずのないあの日のことを。
生まれて数日の記憶があるはずないから、それだけ何度も刷り込まれてしまったんだろうな、父親に。‥‥てめえ父エンタール、そこに直れ。

神妙な顔をして聞いてくれる友達ができてよかったな、ロイエンタール。
口を挟まず最後まで聞いてくれて。多分自分の発言を無神経だったなとか思いながら聞いてくれてんだぞ、ミッタマは。
親友の贔屓目は勿論あるんだけど、味方してくれるミッタマがどれだけロイエンタールの「救い」になってくれているんだろう。

寝落ちすな!!!(笑)
狸寝入りな気もするんだよな、ここまで話すつもりじゃなかったなって自嘲込みで。酒瓶の数すげえから、本当に単純に寝落ちした(むしろ過去話した時点で既に眠さでゆるゆるになってた)可能性もあるけども(笑)。
年上の親友の激重過去話を聞いても、そのまま寝落ちされても、苦笑で済ますミッタマ、聖人か。
おれは思うんだが、の後、何を言おうとしたのかな。

翌朝の、照れ隠し半分で声が硬いロイエン、微笑ましい。
やや棒で覚えていないって応えるミッターマイヤーも粋。互いの心情を思い遣った結果だとわかる「間」も絶妙で、双璧たまらん。
そういう仲だった。OK!!!!!!
詮索とか慰めとか同情とか、そういう類のものは不要な仲。いいな。

突くだけだった朝食を、ロイエンタールと言葉を交わしてから食べ始めるミッタマ。細かいけどこういうのとても好き。気にかかってたんだなあ。

ひどい雨の中

またお酒飲んでるー!!コーヒーはどうした!?(エヴァちゃんと一緒に飲んだ後、しばらく歓談してたってことだよね!?ね??)

ひどい雨だからお泊まりしていきなよ!って言ってくれるエヴァちゃん、女神様かな。自分は先に休む = 構わないから気楽にしてねってことでいいのかな。エヴァちゃん本当素敵な人だ。

フラウ・ミッターマイヤーって他人行儀(他人だよ)に呼びかけるロイエンタール、それでもエヴァを一人の人間として認識しているというのが伝わる、ノイエンタールの表情やらで好感を持たない方がおかしい。
ロイエンタールの、如才なく立ち回れるスマートさが、来るもの拒まずでも修羅場にならないのかもしれない、と納得させられるだけのものがある。原作ではそういうのはミッタマの親友への身贔屓が入っているかもって言われてたけど、ノイエのロイエンタールはその辺自分できっちり対処できてそう。とりあえず女性関係に関してだけだけど。

次に来る時は必ず花束を持ってこようって、ミッタマの方を横目で見ながら言うの、楽しんでんなあ(笑)。
6年間ずうっと(ではないかもしれないけど)花束のネタを擦られ続けるミッタマちょっと可哀想。可愛いから仕方ないけど。毎回ではなく、とっておきの時に、ロイエンとエヴァちゃんで共謀して擦ってるといいな。ミッタマが可愛いんだもんね。仕方ない。

ところで君らはなぜ対面ではなく横に座る??????手前にもソファあるが?????????(画面構成上の問題だとは思いますよ、ええ)。

双璧の二人だけの時のしっとり会話、いいよなあ。
中村さんと小野さんの空気感の作り方がめちゃくちゃうまい証拠なんだと思うけども。

表情の変わり方、ロックグラスの涼やかな音、どのコマ(コマではない?)も完成されまくってる。おまえだけではない、と言ってるロイエンタールの少しだけ眉根が寄ってるところ、何となく含みがあるように見えるのは、遠き日後のあれを知ってるからかな。能力には十全の信頼を置いているけど、あの危うさをふと思い返して表情に出ている‥のかな。
最終話まで見た後にまたこの辺を見ると、違った感情が読み取れるのかもしれない。ノイエはそういう作り方をしてくれている。48話まで見てから24話までを見た時ですら、色々腑に落ちた部分がいっぱいあったもんな。

双璧とラインハルトが同じ様なタイミングで嵐の夜に、あの時のことを思い出している構成、本当好きだな。同時に、一人欠けてしまっているという事実が突きつけられてとてもしんどい。

ロイエンタールも気合い入ってんなって思ったけど、輪をかけてハルトさまの描写格別。美しい‥。憂いを帯びて半神の域に到達したと原作に描かれる美貌。下界のことに表情を動かさなくなったことも含めて「神」っぽいんだよな。ラインハルトを「人間」にしていたのはキルヒアイス。

いや待って。これ最近どっかで見たと思ったらあれだ。五条先生だ。
わしが好きなキャラの傾向、わかりやすすぎるな(笑)。

また会えて嬉しいよ‥(涙)

ブラウンシュヴァイク邸の車寄せに到着ー。お見送りにきてくれるキルヒ、めっちゃ優しくない?自動操縦の地上車なんだから、別にお家の前で行ってらっしゃいしてもいいのに。いやこの二人に対してそういうのは野暮だと思うんだけど(笑)。

原作だと怪しい雰囲気のクロプシュトックをキルヒが見て警備兵だかにあれは誰かって尋ねるシーンがあったね。その辺りは邸内の描写で全部賄われちゃったもんな‥。ノイエ正伝を完走した暁には、「星を砕く者」として全12話で作ってください!!!!!!!ベーネミュンデのエピとかレグニツァのあれこれとかも全部入れてね!!!!!!!!!

手前に地上車が停まってるから、ここが駐車場なんだね。キルヒアイスはラインハルトを降ろした後、こっち側に戻って待機か。警備兵っぽい制服の人たちもいるなあ。

車中のラインハルト、なるべく早く帰るって言い出す前の間が。行きたくねえなあってめっちゃ思ってそう(笑)。吐息混じりのやや気怠げな声。こんな声で話しかけるのはキルヒアイスに対してのみなんだよなあ。星乱までの間でも、それは顕著だった。姉上の前にいる時の声もまた違って、他の提督たちに向かう時も違った。で、ケンプに相対してた時の声がまた、そのどれにも当てはまらなかったのだと言うことを突きつけられてしんどくなるわけなんだな。
19歳のラインハルトもだけど、キルヒアイスちょっと若い感じがしててかんわいいね。前髪が少し短いからかな。いやいやパーティーに顔をだす親友を慮って、優しい声で話しかけてくれてるのな。
貴族たちを相手に短気を起こしません様に。笑みすら含む様に釘を刺されるラインハルトのやんちゃっぷりが偲ばれるなあ(笑)。苦とも思ってないくせにぃ、キルヒアイスはよぉ!!!

分かっている。本当にぃいい??
拗ねた様な声音、かわいいなあ。この反応も含めてキルヒもにっこにこなのが、この二人。可愛い可愛い。欲を言えばもっと可愛く膨れてくれても良いのだけど、19歳のラインハルトは多分そういうことはしないんだろうな。
扉が開いて(ガルウィング‥かな)降車準備のために組んでた足を解いた。描写が細かい!

まだミューゼル姓か。そうだな。そうだったわ。
うわ、美し…!!!!!美人すぎてびびる(またか)。

アンスバッハだ。警備の任なのかな。現場統括とかそういう?
クロプシュトック侯、変な目立ち方してるけど、貴族が一兵に対する態度とか自体は、突出して変ということもないんだろうな。ブラウンシュヴァイク公爵の邸内だし。
貴族はどいつもこいつも同じだなとか思ってそう、ラインハルトさま。
権力闘争にもそれほど興味ないので、過去に敗れた侯爵なんて覚えてもいない‥のかなあ。倒すべきものにも入ってなさそう。いちいち個人を覚えてないというか、貴族という腐敗したものという総体で見てそう(それを肯定するものではないけども)。

壁の花になって無に徹してるのに、わざわざ話しかけてくるフレーゲル男爵。ハルトさまのこと、さては大好きだな???(歪んだ認知)。
忌々しくて視界に入ったら嫌味の一つでもいってやらないと気が済まないのかな。放っておけばいいのにね。

ラインハルトもおつまみなしでお酒飲んでる‥。いや、お酒じゃないのか?
何にしろご飯もお食べ‥。

フレーゲルの細かないやらしい表情の変化が大好き!(大好きなんかい)。キャラとして、人としては全然好きではないんだけど、こういうやらしい感じで顔芸を見せてくれる貴重な枠なので(笑)。思う存分やってくれて嬉しいぞ!

つんって無視するミューゼル大将、それやったら構ってほしい男爵に火を付けちまいますぜ?(状況認識としてあんまり間違ってないのが困る)
伏せた睫毛が単色ではないのが、手間暇かけてラインハルトの美貌表現を支えてるんだなあ。麗しい。きらきらしい。きれい。美しい。
その流し目は危険です!!おやめください!!!!!!(天然無自覚煽り怖いわ)
顔近いって!!!!!!
その距離だと焦点結べなくない?きらきらしい顔面を直視しないための新しい戦法ですか?(違う)
壁ドン言われてて笑った。いや、壁ドンってかマジもんの喧嘩吹っかけだが???

ブラウンシュヴァインク(ノイエは「バ」表記だな、そう言えば)公の登場で、中断した後、ふうって溜息吐くラインハルト、いいよね。約束は守ったからな、とか親友に語りかけてそう。

皇帝来ないよーって告げた時のブラウンシュヴァイクのにっこり顔が妙に可愛い。貴族の病に侵されてはいても、何ていうかこう、子犬の様な純真さがある気がするんだよな、ノイエの表現だと。思慮も何もあったもんじゃないので擁護する気はまったくないんだけど、ある意味での歴史の犠牲者という面は否定しきれないし、それらが認識できていれば良き主君ともなり得たのではないかと思うと‥‥どうかなあ。

爆弾ボックス運んだ人の声って、シューマッハ大佐と同じ人‥?ではないか。めっちゃ似てる気がする。

過去の大物が居た堪れずに帰りおった。そういう嘲りがするっと出てきてしまうところが、権力者って怖いな。
権力者のくだらんやりとりになってきたし、皇帝も来ないし臨席の義務なし、で、さっさと帰ろうとするラインハルトくん19歳。判断が的確で素晴らしい(笑)。

爆発したー!!!!!!
あの規模の爆発で建物ごと吹っ飛ばなかったのがすごいな。それだけ大きく堅牢な建物だったんだな。
あ、やっぱり駐車場(?)まで戻ってた。この同じ車がいっぱいある中で、自分の車がどれかってすぐにわかるものなのかなってふと気になった。
帝国の意向だとは思うけど、黒い車しかないよね。絶対自分の車見失うわ。自動認識で近づくとここだよ!って合図してくれるのかな。

車から出てくるの早かったね、キルヒ。さすが。
走りだすのも早い。焦燥が突き動かしてるもんなあ。
この辺りの原作の地の文が強すぎる。「彼の生命の源泉ともいうべき金髪の若者」ぞ??時々キルヒアイスはアンネローゼのためにラインハルトに仕えていたというような意見を見るけど、違うんだよ。キルヒアイスにとって、姉弟がそれぞれ大事な人なんだよ。もちろんベクトルは違うだろうし、アンネローゼがラインハルトをよろしくと言ったことも影響してはいるけど、一緒にアンネローゼを取り戻そうと誓ったラインハルトとの間にも、同等の「感情」が存在しているわけで。
だからこそ「彼だけの天使」なんて表現が素で記されてしまうんだぞ、キルヒアイスくんは。ラインハルトのことをアンネローゼの弟としてしか見てない人間が、11年間も四六時中一緒にいて命をかけてその背についていくことなどできるかってんだ(それを言葉にしてラインハルトに告げたフジリュー版すげえ(話が逸れた))。

「ラインハルトさま」、その言葉だけしか発することができないいっぱいいっぱいのキルヒアイス‥。邂逅、星乱と、ここまで取り乱すキルヒアイスはなかったわけで。それはラインハルトが生きている確信があったから。金髪の天使の存在が揺るがされただけで、その盤石の落ち着きが崩される。
っっっっっはああああああああ!!!!!!!!

「キルヒアイス」
呟く様な声音も拾う優秀なお耳。
どんな場面でもキルヒアイスは自分の声を聞き、駆けつけてくれると信じている(というかそれが確定事項レベルなので)、叫び返す必要すらない。すごい。ここだ、と言われましても。キルヒアイス以外にこの混乱の場でラインハルトの元に駆けつけられるかね???
本当さあ、この二人の半身っぷりがすごい。双璧とは全く違う、二人の在り方。帝国の二大ニコイチ(わし認定)だけど、それぞれの在り方があまりにもそれぞれの良さを最大限発揮してて、にっこりしかできぬ。

ご無事ではないな!!!?????????
めっちゃ頭から血ぃ流しとるやないか!!!!????
命があれば無事。即死でなければ助かる。そんな世界線だもんな。生きてさえいてくれたらそれだけで安堵できるのだ。

原作だと爆発で耳がきーんってしてるだけのハルト様だったので、その後無事な白ワインの首叩き叩き割ってワインを飲もうとしてたけど、怪我してたら流石にな。あの人ともここで会うことになってたけど、それはお見送り。ただ、今後完全版星を砕く者ができたとしてもどうにでもなりそうなのでOK!!!!ノイエの解釈で外伝のエピ全部見たいんじゃ〜!!!!!!

渋るラインハルトをパーティーに出席させたくだりもなかったから、コーヒーで許すやりとりもなかったね。見たかった。ので、外伝を(何度でも言う)。

アンスバッハを呼ぶブラウンシュヴァイク公、理不尽な波長も見せてはいるけど、それでも頼り切って早く助けに来い!!!と言ってるあたりがやはり何とも言えない味として映る。アンスバッハもこの爆発の中を主君を探して走っていたんだろうと思うと。対比がすごい。仕える主君の「質」の差。あるいは主君への、主君からの眼差しの差。

あの階段の下の壊れっぷり、よくブラウンシュヴァイク公五体満足で生き残ったよな‥。そういや隣にいたフレーゲルも気にしてやって‥(笑)

皇帝が来られず良かったの意味が、姉上が一緒に来てたら危なかったもん、なの、ぶれねえな(笑)。ラインハルトが危険にさらされただけでも冷静の仮面が剥がれ落ちるのに、アンネローゼさまもいて、二人の天使が一度に消えるかもしれないとなった場合のキルヒアイスどんなになるんだろ‥‥。見事な赤毛が真っ白になってしまったりして、二人によしよしされるとかあり得たかもな。
え、キルヒアイスのメンタルが弱すぎる?いやでも何よりも大切な二人だぞ?むしろそうならないほうがおかしい「依存」っぷりだと思うんだけどなあ。

怨念が動かす、ひとつの歴史

ラインハルトさまの手当てしたのキルヒアイスくんですか!?
何ですか、その可愛らしい包帯の巻き方は。多分医療的には間違ってないはずなんだけど、めっちゃ可愛いのよ。ガーゼとかは流石に直に当ててるだろうけど、包帯‥。漫画的な表現だと髪の内側に巻いていることが多いと思うんだけど、普通に考えたらわざわざ髪の房を避けて巻いたりしないもんな。

(2024年の現在、再度この包帯ハルトさまを見て、忘却バッテリーの要圭もこの巻き方で登場したことを受け、なんかこう、妙な感慨を覚えたよ、わしは。中の人繋がりという弱弱な繋がりだけども(笑))。

この場面はまだ応急手当てで、当日の夜の内かな。そりゃあんなあからさまならクロプシュトックが犯人なのは疑いないもんな。というか、まだ中佐で貴族でもないキルヒアイスの情報収集能力がすごい。あの人が噛んでるのかもしれないけど。
それはそうと、翌日くらいにもう包帯いらない!とかわがまま言ってそう。なだめすかしてどうにか包帯巻くんだね、キルヒが。

包帯は変(あ、言っちゃった)だけど、顔面がめっちゃくちゃきれい。美。何だこれ。微笑んでるし。この顔をこんな間近で見て過ごしてきたキルヒアイス、美人のラインが爆上がりしてそうだね。さもありなん。まあ彼の場合はラインハルトとアンネローゼしか見えてないようなものなので、不都合は何もないんだけども。

ミッタマとロイエンの名前に「ほう」って言うちょっと幼い感じのラインハルトの表情が好き。優秀な将の情報は集めてるよね、そりゃ。虎視眈々ハルトさまだもの。
キルヒアイスが改まってラインハルトを呼んで、何だってふんわり答えるラインハルト。キルヒアイスの進言は味方が必要になります、と言うもの。ラインハルトが興味を示す様な有能な将官であるミッタマとロイエンを、今回のことで吟味してはどうかと言う勧めだよね。

それにしても。
ルドルフの像の前で誓いを立てた時も、リップシュタットの戦役に発つ宇宙港での時も、今も、キルヒアイスはラインハルトを主語にする。ラインハルトはおれたち二人を主語にする。この微妙なニュアンスの違いが心に来る。キルヒアイスの中で、自分はラインハルトと並び立つ者ではないと規定されてるんだろうなって。自ら「さま」付で呼び始め、立場を作った者だからこそ、そこには明確な線が引かれている。大切なのはもちろん変わらないけど。多分オベが言う「けじめ」の部分を、キルヒアイスはちゃんと認識していたんじゃないかなあ。それに対して、ラインハルトは「おれたち」と言い続けてる。一緒に行こうと言った時のまま、立場とかそういうものは関係なく、おれの隣にはおまえがいる、というのが至極当たり前の認識。
で、キルヒアイスはラインハルトの言葉自体は否定はしないのよな。
まとまらねえ。伝われ…!!!!!(笑)。

いやでもこの二人は一緒に住んでます!ラインハルトが死ぬかもしれないというだけで、キルヒアイスはあんなに必死になるし取り乱しもします!ってのを、このタイミングでお出しされるの余りにも無情。最高のタイミングですね!!!!!!!!!!(泣)。
銀英伝は基本的に読み返す、見返す度に味わい深くなる作品だと思うので、ここでこのエピを入れてきてくれたことで、遡って24話までを見ると言う体験を暗に推奨されているのだと、わしは信じて疑わぬのです。

原作小説もさあ、読めば読むほど涙腺にクリティカルヒットするエピソードが増える。正伝と外伝の繰り返しだけで情緒が乱れる。本当すげえ作品だよ‥。

犬や猿が大暴れ

正規軍の有能な将官を以てしても、1ヶ月。リップシュタットでメルカッツさんが体験したあの御し得なさを、彼らも体験したんだろうなあ。
ミッタマとロイエン以外の将官、中年層が多い。そりゃそうか。二人は突出した才能のある人たちなので栄達も早いんだしな。
ブラウンシュヴァイクが何事か怒鳴り散らして去っていく時、フレーゲルも何か言ってる。虎の威をかる何とやらそのまんまか。アンスバッハがしーんとしてるのもまた。忠義は曲げられないけど、彼らのやりように思うところはある。そんな人なんだよなあ。

アンスバッハとロイエンタールの足の長さが尋常じゃない(どこ見とる)。

毒と怨念を呑んで自死。何とも後味の悪い‥。
クロプシュトックはもう自分が死んでもいいと思っていたのだろうけど、どれだけ道連れにしとんねん。死んで終われるならさっさと自死しろやと思ってしまうわしは、多分あんまりよろしくない類の人間なんだろうなあ。

素行の悪い貴族に、真っ当に怒るミッターマイヤー。何なんあいつらって愚痴愚痴言うだけの人間はいても、面と向かって怒れる人間は少ない。況してや貴族が特権階級である帝国において、将官といえど平民がそれを口にできるのは生半なことではないと思う。それをすごいことなのだとも認識していないだろうミッタマが好き。

若い貴族の太々しさの表現が憎々しくて、最高、いやぁなやつの役をやる時の役者さんって実は生き生きしてるのかなって勝手に考えてる。

後悔と手を取り合って破滅のダンスを踊る羽目になるぞ。
警句として詩的すぎるぞ、ミッターマイヤー。滅亡の歌を合唱するとか無限に兵力が湧き出る魔法の壺とか、帝国軍人、時々こういう表現するのが堪らなく好き。帝国の意向なのかなあ。ある種の美意識の教育みたいなものがあるのかもしれない。
めっちゃ怒ってる親友の後ろで、よくやるなあって思いながら腕組みしてる親友殿!?何!!!!????加勢はしないんだな。破滅するならすればいいんだよ、そんなアホどもって思ってるからなあ。見放してるロイエンタールに比すれば、まともに叱ってくれるミッターマイヤー、優しいし真っ当だな。
ロイエンタールも多分どこかでちくっと釘は刺してて、でも、下級貴族が、とか言われてこいつらダメだわって匙を投げてるんだろうなあ。

犬猿相手によくやるなという呆れと、そういうミッターマイヤーだから好ましいとも思ってそうな、眉根の辺りの表現、好き。

ミッタマのお部屋。この時エヴァにお手紙書いてたんだっけね。
エヴァには多分、貴族どもの愚痴とかは書かないんだろうな。元気でやってるよとか、君のご飯が食べたいとか、心底思ってることばかりを書いて、一人置いてきているエヴァに愛情を届けてるんだろうと思うと、転がってしまう。そりゃもうミッタマ大好きになるわ(想像の範疇)。

しれーっと部屋に入ってくるロイエンタール、どういうこと???鍵は??
兵舎にプライバシーなど存在せんのか??(笑)。
何の断りもなくベッドをソファ代わりにするなあ。別にこの日が初めてのお部屋訪問ってわけでもないので、以前から座るとこないしそこでいいから座れって言われてたのかもしれないけども。あんまりにも自然体でやるもんだから、うっかりそのまま流してしまうけど、立ち止まって考えると色々おかしくて面白い(非難してるわけじゃないよ。仲良いなあって)。

ルドルフにとって唯一の意志は自分のみだから、貴族どもが威を借りて好き放題やってるのを見たら、やはり劣化の如く怒ったんだろうな。「偉大なるルドルフ」めっちゃ皮肉言うし‥‥。

言うことが過激だな、ロイエンタール提督は。
やることがミッターマイヤー提督ほど過激ではないのでな。

このさあ!!!!提督って呼び合う双璧さあ!!!!!!!
めええええええええっっっっっちゃ好き。揶揄いを混ぜて、互いの資質や性質を認め合ってる感じ。好きだー!!!!!

からの、一転して「気を付けろよ」という警告を発するロイエンタール。
これが言いたかったことなんだろうな。真っ当な怒りはわかるし、自分は無駄だと思うけどそれを真っ直ぐに表すミッターマイヤーを貴重なものとして大事にしている。でも、そういう理屈や清廉さは、富と権力を持った野獣には通用しない。ミッターマイヤーがそんな連中に害されるのはごめんだ。
気を付けろよ、というよりは本音としては、気を付けてくれよ、なのかもしれない。

原作だと再びの若い貴族たちの蛮行、より胸糞の悪いものだったけど、大分マイルドになったね。中学生みたいな邪悪な悪ノリ感から、正しく「官軍」の蛮行感に置き換わっただけで、クソなことには一ミリも変更はないんだけども。
夕日を背景に黒く染まる若い貴族の絵、描写としては最高にイイのが困る。
この女性、帝国の諸々考えたら、嫁いできた人(=元は他家の人)の可能性あるんだよな。それが代々伝わる指輪を渡さないために飲み込むという手段に出るの、すげえ覚悟。取られるものをなくせば手を引くと言う考えの甘さも含めて、いいとこのお嬢さん(侯爵家の係累へ嫁いでいるならそりゃそれなりのお家柄だろうし)だったんだろうなって色々考えてしまって、一人で暗い気持ちになってる。原作の、お年を召したお婆さんの方もキッツイんだけど、また別種のキツさがある。

ミッタマ、最高潮に怒りが達すると凪ぐの最高なんよ。
最初はもっと怒鳴る方向だったけど、三間さんのディレクションでこうなったというような話をオーコメで小野さんがしてて、三間さんを拝んだし、プランをすぐに変更して最高のミッタマをお出ししてくれる小野さんも最高✨となった。

どう弁明する?の後の淡々とした口調の中に、怒りを抑えるような呼吸が入っているのが、震える。
「言え!」のところだけは昂ったものが残っているのも、ミッタマの心の中に渦巻くマグマのような怒りと、失望と、申し訳なさとが瞬間的に自制の隙間を割って出ているようで、堪らぬ。

「私には父親がおりましてね」
「誰が戸籍調査をしている」
ここのやりとりも最高に痺れる。原作から大好きだったよ、勿論。そこに太々しい貴族の野郎の声が付き、小野さんの声が付き、I.Gさんのアニメーションと三間さんのディレクションと橋本さんの音楽が付く。タマラーン!!!!!!

自分が貴族としてどのような大物と繋がっているか。それを披瀝して罪に問えるものなら問うてみろと言いたげなバカ貴族と、それを凪いだ目で真っ直ぐに見るミッタマ。
淡々と紡ぎ出される言葉は軍規。それに基づく断罪の執行予告。
こっっっっっっっわ。
狼狽出す貴族どもの表現が秀逸。情けない。

ミッタマ小柄なのに威圧感がすごい。ミッタマすごい。

処刑なのに反撃の機会を与えてあげるの、温情が過ぎるなと思う反面、おまえの銃など届くものかと言う現実を突きつけてから処刑してやると言う風にも聞こえて、本当に怖い人だぜ、ミッタマぁ…‥。

助けを求めるように取り巻きを振り返り、取り巻きの何の薬にもならなさそうな反応を見て臨界点を超える丁寧な表現。ありがとう。取り巻き連中の反応が好き過ぎる。

瞑目して、エヴァちゃんとロイエンタールに謝ってそうだな、ミッタマ。
それでも前を毅然と向く君が好きだよ。

親友が拘束され、嵐の中を走るロイエンタール。
冷静に、冷笑的に世の中を斜に見ているようなロイエンタールが、唯一自身の身を顧みずに助けようとする人。それがミッターマイヤー。
自分の忠告を聞かなかったと怒るでもなく、こうなることは予測の範疇だしってんで仕方ねえなこいつとか思ってそう。そこで怒らないようなミッターマイヤーを親友にしてるわけじゃないし、むしろそういうミッターマイヤーだからこそ、危ない橋も渡ろうと思うんだよな。この辺りの関係性がとても好き。

ってところで次回!!!
劇場で見て、劇場で円盤を買った身なので、観る時は章構成の劇場編集版で観る方が多い。故に、話数の区切りが曖昧(笑)。ここで終わるんだ!って新鮮な気持ちになったよ。
劇場版の入ったBD、おすすめだよー!ノイエは話数区切りで作成されてて、それを劇場公開用に編集してくれてるんだけど、どちらも見比べるの楽しいんよ。劇場公開の時に削られるカットも多少なりとあるので、話数区切りで見てるとこんなカットが!?ってこともある。見比べるのも楽しいよ☺️

ED見てて思ったこと。
シューマッハ大佐役の小谷津さん、ミッタマ父をされてたんだね。本編見てて思った爆弾持ち去った兵士さんはEDのキャスト表がなかったので分からない。軍人として載ってる人の声とは違う気がするんだけど、この「軍人」がどの軍人を指すのか分からない(笑)。うーむ。
お耳の良い人、教えてー!!

サブタイトルは双璧。
なのに、放送終了後の菊地さんイラストは何と

今回のクロプシュトック事件が描かれているのは外伝1巻「星を砕く者」で、そのラストシーンがブリュンヒルトの私室でキルヒアイスの肩に凭れて微睡に落ちるラインハルト、なんすよ。外伝はマジで二人の仲良しエピソードと、ラインハルトの可愛げ(+危うさ)が過剰に接種できるのでこの二人が好きな人にはめちゃくちゃおすすめ。同盟側の方も勿論面白いよ。キルヒアイスの、あ、この人完璧とかそういう以前にどっか常軌を逸してるんだなって分かるところが垣間見られるのも最高。
菊地さんのイラストに話を戻すと、私服なのでこれはリンベルクシュトラーゼの一場面、だよね。しょっちゅう親友の肩借りて寝てるのか、この人は。可愛い過ぎるんじゃよ。キルヒアイスも微笑んでいて、彼らの幸せな時間に想いを馳せて勝手にしんどくなるという塩梅でした。明け方にうっかり見て、目が覚めてしまった人がどれだけいたことか(笑)。

次回は双璧のイラスト来るかな。楽しみだね!(あの人の方が先に来たらどうしよう笑)。