スキャモンの発育曲線ってなんぞや
Ciao!!
はい、と言うことで前回に引き続きスキャモンの発育曲線に関して話をさせて頂こうと思います!
まず、スキャモンの発育曲線は4つの発育パターンをグラフにしたものです。
その4つが
①一般型 ②神経型 ③リンパ型 ④生殖型
になります。
1つずつ簡単に説明して行こうと思います。
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①一般型
身体全体の発育パターン
身長、体重、臓器などの横断的データから身体全体の発育は全て同じ発育パターンを示すとし、S字曲線で表されています。
特徴としては、
(1)4歳ごろまでの急激な発育
(2)12,13歳ごろからの急激な発育
①は第一次性徴期に当てはまると思います。この時期は生まれてから乳幼児ごろまでの急激な成長を表しています。赤ちゃんの成長って本当に早いですよね☺️
②は第二次性徴期に当てはまると思います。この時期から再び急激に身長が伸びたり声変わりしたりしますよね。僕もこの時期で1番前から脱出しました笑
このように、スキャモンの発育曲線は成長期のタイミングを捉えているように思います。しかし、個人によって発育パターンが異なることや、男女の違いなどを検討していないものになっています。
また、②〜④以外を一般型としたような印象があるみたいです😅
②神経型
脳重量を基本にした発育パターン
脳全体の重さを基本に、小脳や眼球などの発育をグラフにしたものです。
特徴としては、
(1)出生直後からの急激な発育
(2)4,5歳までに成人の80%程度に達する
よく、このスキャモンの発育曲線から幼児期に神経系が発達するから多様な運動経験をした方が良いとされています。確かに脳重量の発育に伴って脳・神経系の発達が著しくなりますが、、、前回に話した「発育」と「発達」の違いですね!
だから、厳密にいうと神経系が発達する説明でスキャモンの発育曲線を示すのは間違いです。ま〜現場でそこにこだわる人は少ないとは思いますが😅
③リンパ型
胸腺重量を基本とした発育パターン
免疫力を向上させる胸腺、扁桃、リンパ様組織の発育を示しています。
特徴としては、
(1)出生直後に急激に増大し12歳ごろにピークに達する
(2)思春期を過ぎて成人値に戻る
グラフの中で1番目立っていると思います笑
成人期を100%とするとピーク時で200%を示しています!
思春期にニキビが出ることなどがこれにより示されます。
ただし、リンパ系の発育に関してもそれぞれ発育パターンが異なります。(スキャモン自身が示してるらしい、、笑
だからやはり必ずしも正しいとは言えません。
④生殖型
生殖組織に関する内臓の発育パターン
睾丸、卵巣、前立腺などの発育をグラフ化している。
特徴としては、
(1)幼少期に僅かな増大を示し12歳ごろまで変化しない
(2)14歳ごろから急激に発育する
女子の場合は男子よりも2年ほど早いとされています。
これにより陰茎や乳房が思春期で急に大きくなることが示されます。
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これらがスキャモンの発育曲線に記載される4つの発育パターンになります。
これらの発育パターンは様々な個々の発育を説明する時に便利です。
したがっ。てこれまで様々なところでこのスキャモンの発育曲線が利用されてきました。
しかし!!
このスキャモンの発育曲線はあくまでも
仮説のモデル曲線であることは抑えておかないといけないです。
なんなら様々なデータを基にフリーハンドでグラフ化したらしいです。。。😅
しかも!!
スキャモンの発育曲線が提案されたのは1930年と今から90年も前になります。めちゃめちゃ古いですね。。。
しかしながら、確からしさは恐らくまだ立証されていないと思います(僕が知らないだけかもしれないが、、、
ということで!
簡単ではございますが、スキャモンの発育曲線に関して話させて頂きました。本当はスキャモンの発育曲線を提唱した"The measurement of Man"を読もうと思ったのですが、見つかず読めませんでした。そこで今回は藤井先生の総説を下に参考(引用)しました。下に文献を記載しておきますので、良かったら読んでみてください!
最後まで読んでくださりありがとうございました🙇♂️
また、次回も読んでいただけたら泣きます。
【参考文献】
藤井勝紀:発育発達とScammonの発育曲線, 2013.