【前半】ビジョナリー・カンパニー

こちらの本のメモ書きです

①最高のなかの最高


■12の崩れた神話

以下が、神話(×)と現実(〇)

×すばらしい会社を始めるにはすばらしいアイデアが必要
○すばらしいアイデアは必要ない

×ビジョナリーカンパニーにはビジョンを持った偉大なカリスマ的指導者が必要
○必要ない。むしろマイナス。偉大な指導者になることよりも、長く続く組織を作り出すことに力を注ぐべき

×とくに成功している企業は、利益の追求を最大の目的としている
○ビジョナリーカンパニーの目標はさまざまで、利益を得ることはその中のひとつ。最大の目標とは限らない。

×ビジョナリーカンパニーには、共通した「正しい」基本的価値観がある
○基本的価値観に「正解」といえるものはない。大事なのは理念の内容ではなく、理念をいかに深く信じているか、そして会社の一挙一動に一貫して理念が実践されているか

×変わらない点は、変わり続けること
○ビジョナリーカンパニーは基本理念を信仰に近いほどの情熱をもって維持しており、変えない

×優良企業は、危険を冒さない
○「社運をかけた大胆な目標」に挑むことをおそれない

×ビジョナリーカンパニーは誰にとってもすばらしい職場である
○その基本理念と高い要求にぴったりと合う物にとってだけ、すばらしい職場である

×成功企業は綿密で複雑な戦略をたてて、最前の動きをとる
○大量の物を試し、うまくいったものを残している

×根本的な変化を促すには、社外からCEOを迎えるべき
○社内人材を登用

×もっとも成功している企業は、競争に勝つことを第一に考えている
○自らに勝つことを第一に考えている

×2つの相反することは、同時に獲得できない
○ANDの才能。AとBを同時に追求する

×ビジョナリーカンパニーになるのは、経営者が先見的な発言をしているから
○ビジョナリーカンパニーは基本理念を活かすために、何千もの手段を使う終わりのない過程をとっており、それはほんの第一歩

②時を告げるのではなく、時計を作る

■すばらしいアイデアの神話
すばらしいアイデアを持つのは悪いアイデア。
企業そのものが究極の作品。
偉大なカリスマ的指導者の神話。

■建築家のような方法 時計をつくる
製品ラインや市場戦略について考える時間を減らし、組織の設計について考える時間を増やすべき。
ビジョナリーカンパニーがすばらしい製品やサービスを次々に生み出しているのは、会社が組織として卓越しているからに他ならない

■ORの抑圧をはねのけ、ANDの才能を活かす

物事への取り組みはAorBではない。
A&Bを考えられる才能を生かしていく。

③利益を超えて

■現実的な理想主義 ORの抑圧からの解放
■基本理念 利益の神話を吹き飛ばす
■「正しい」理念はあるのか
・ビジョナリーカンパニーの理念に不可欠な要素は無い。理念が本物であり、企業がどこまで理念を貫き通しているかが重要

■基本理念=基本的価値観+目的
1.基本的価値観:

組織にとって不可欠で普遍の主義。いくつかの一般的な指導原理からなり、文化や経営手法と混同してはならず、利益の追求や目先の事情のために曲げてはならない※基本的価値観は鋭く短い言葉に凝縮される。簡潔で明快で率直で力強い
「顧客をほかの何よりも優先させる」
「人にしてもらいたいと思うことを人にする」
※基本的価値観はたいてい3つから6つ。5つ以下がほとんど。
※基本的価値観は、理論や外部環境によって正当化する必要はなく、時代の流れや流行によって左右されることもない。市場環境が変化した場合ですら、変わることは無い

2.目的:
単なる金儲けを超えた会社の根本的な存在理由。地平線の上に永遠に輝き続ける道しるべとなる星。個々の目標や事業戦略と混同してはならない
※目的の最大の役割は、指針となり活力を与えること。他の企業との違いを明らかにすることでは無い。(HPのように「電子機器を通じ、科学の進歩と人類の幸福のために社会に貢献すること」が目的になる企業は多いはず。大事なのはこの目的に徹して貫き通せるかどうか)
※なるべく広く、長く続くものにするべき
ディズニー:「われわれの想像力を活かして、人々を幸せにする」(これが「子供向けのアニメをつくる」だったら続いていないかも。)
マリオット:「自宅から離れている人たちが、友人に囲まれ、心から歓迎されているようにする」だから、幅広く事業が展開できた。

④基本理念を維持し、進歩を促す

・基本理念を維持し、進歩を促すために、運に身を任せるのではなく、具体的な仕組みをつくれるかどうかが、ビジョナリーカンパニーになれるか、永遠になれないままで終わるかの分かれ道となる


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