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「ポエム」「お気持ち」と言われる文章と、そうでない文章

「ポエム」とか「お気持ち」といった言葉。あれらがずっと不思議でした。

インターネットにおける「ポエム」「お気持ち」の意味

ポエムは詩歌、お気持ちは2016年の天皇皇后の退位が由来の言葉なんですが、簡潔に言えば誰かの文章を悪く言いたい時に使うネットスラングです。ポエムに関してはネットに限らず使われている印象もありますが。

意味合いが全く同じかというとそうでもなく、ポエムは「単純に痛々しい文章」に対して、お気持ちは「自分や他人の心情を用いて遠回しに何かを攻撃する文章」に対して使われるイメージです。

まあ、まともな批判に使われることは稀で、どちらも他人の文章を小馬鹿にしている感は拭えません。

ひろゆき的冷笑主義?

何が不思議って、これらの言葉を使っている人たちからは非常にシニカルな態度が透けて見えるからです。ひろゆき的冷笑主義とでもいいますか。

みんな上辺ではひろゆきを批判しているくせに、実際にはひろゆきと似たような態度をとっているのです。それが昔から不思議でした。

もちろん、揶揄されやすい理由もわかります。そもそもポエムにしろお気持ちにしろ「感情的=大人らしくない」という図式が存在すると思います。

大人は感情を抑えるのが仕事みたいなものですから、なんか子どもっぽいこと言ってんなーと思うのも無理はないでしょう。

また、文章を書いている側に問題があることもザラにあります。お粗末な文章だったり、書いている人物の人間性に問題があったり。

だからといって、こういった言葉が蔓延する状況がいいとも言えないですよね。

何かを書きたい、何かを表現したいと思っている人にとって、こういった言葉は刃物ですから。物書きにとって一番怖い言葉だと思います。

良い文章とはなんなのか

「ポエム」「お気持ち」と揶揄されない文章を書くにはどうすればいいのか?

いろいろ考えてみましたが、何にでも効く特効薬のような解決策はないと思います。一番シンプルな方法は、「質の高い文章を書く」これに尽きるんじゃないかと。

結局、どういう文章がバカにされやすいかって考えると、一番は「文章を書くのに慣れていない人が、なんとかがんばって書いた感じのする文章」なんですよ。

がんばりは感じるんだけど、どうにも拙さが残ってしまっているというか。そういうのは読む側も肌で感じ取ってしまうので、バカにされやすいのではないかと。

なので、文章でバカにされたくない人は、毎日自分の文章力を磨くことから始めるしかないのだと思います。そんな当たり前を積み重ねるのが、唯一にして最善の道だと、誰もが薄々気づいていると思いたいですけどね。

とはいえ、「質の高い文章」とは具体的にどのような文章なのか?

私は文章を書くのが好きですが、良い文章の定義はいまだに分かりません。というか、シチュエーションによって良い文章の定義は変化するのです。

仕事で社外の人に向けて何かをプレゼンするのであれば「理解しやすく分かりやすい文章」が重要視されますし、小説を書くのであれば「読者がひきこまれる文章」が理想でしょう。

もっとも、小説だって分かりやすさは大事なので、何を優先するかが時と場合によって違うだけなのかもしれません。

ネット上に公開する文章は、プレゼンのようにすることも小説のようにすることも可能です。可変幅が大きいのです。自分がどんな文章を書きたいと思っているのか、改めて考えてみるのも良いかもしれませんね。

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