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私の財布という話。

「今日は僕の奢りで焼き肉にでもいこうよ。」

(それは、いい提案だけど、珍しく羽振りがいいね。)

「臨時収入があるんだ、けどそのお金を受け取りに行かなきゃ行けないから、途中寄り道するね。」

(構わないよ。)

〜移動中〜

(あれ?)

「どうしたの?」

(財布を無くしちゃったみたいで。)

「それは大変だね、ちなみにいつまで財布があったか覚えてる?」

(さっき、キミの家を出るまではあったんだ。)

「どんな財布なの?」

(CHANELの奴だよ。)

「ああ、これか。見覚えのない財布が部屋に置いてあったんで拾っておいたんだ。」

(そうなんだ、拾ってくれてありがとう。)

「いえいえ、じゃあ焼き肉に行こうか。」

(あれ?臨時収入はまだ受け取ってないよね。)

「ああ、臨時収入はなくなっちゃった、だから、今日も君の奢りだ。」

これは本当のような嘘の話。

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