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2022年8月 妻籠宿から馬籠宿へ歩く

木曽福島から590円の切符を買い、南木曽へ向かう。本日は18きっぷの出番はなし。明け方までかなり降っていた雨も、幸いやんでいる。

木曽福島駅のホーム端に行くと、保存されているD51が見えた。
やってきた鈍行に乗り込むと、前の4人席にはアジア系の若い男子が3人。大きな登山用ザックが上の棚にあったから山登りにでも行くのかな。それにしてもずっと喋りっぱなしでうるさい。時々、マスク外してるし。
上松駅で停車中。森林鉄道が保存してあった。
木曽川も増水していた。寝覚めの床あたり。

南木曽駅前から妻籠宿までバスで移動。今日は妻籠宿から馬籠宿まで歩くのだ。高校時代、友達と一緒に3人で歩いて以来、実に50年ぶり。運転席の後ろに気になる貼り紙。このバスは本来ならば馬籠宿まで行くはずだが、大雨災害のため馬籠峠までしか行かないと。運転手さんに確認すると、歩きなら行けるとのこと。
妻籠宿には、それなりに人がいた。皆さん、駐車場に車を置いて歩いている。

思っていた以上に古い家並みは残っていた。

脇本陣、歴史資料館、本陣の共通券を買って、見学。

脇本陣跡、林家住宅。夏でも囲炉裏に火が入っている。梁や戸などに使われている材木を燻して保護するためという。
明治天皇が休憩したという部屋と卓。ちゃんと解説をしてくれる。
電気の傘もオシャレ。
こちらは本陣。家の造りは脇本陣より大きいが、家の造りや装飾など脇本陣に及ばず、解説も録音音源が流れるだけ。
天井は高く、梁も立派な木曽檜が使われている。

妻籠宿はこの通りだけでなく、広いエリア全体を保存しようと取り組んできたそうだ。観光客向けに土産を売る店や飲食店も多いが、あまり派手派手しくでしゃばらない感じで、落ち着いた街並みを保っている。

城のように、外敵が侵入しにくいように作られた桝形。写真などで一番紹介される場所。
不思議なお店もあった。この店は例外中の例外。

町並みから少し外れた店で昼メシを、と思っていたが、電話で確認すると今日は休みというので、町中の蕎麦屋で食べることにした。

おもて、という店で昼。蕎麦は大したことない。この前に小さなグラスでリンゴジュースを振舞ってくれた。
五平餅は団子スタイルで出てきた。胡桃餡が美味しかった。

さて、そろそろ歩こうか。町並みを外れると、当たり前だが人はいない。この日、結局、馬籠宿に着くまでにすれ違ったのは、7、8組、10数名のみだった。うち2組は外国人カップル。今時の日本の学生さんたちはこんな所を歩いたりしないんかねえ。

変電所があったが、てっきり中部電力と思いきや、関西電力だった。へええ。

道端には、地蔵やらお堂やらあれこれ立っている。どうか雨が降りませんようにとお祈りしながら、流れる黒い雲の下を歩く。

道標はたくさん立てられていて、道に迷うことはない。時々、旧道ではなく県道に出たりする。
小さな石標は多いが、こんなに大きなのはここだけだった。

大妻籠のあたりで、突然、青空が現れた。お、天気予報より早めだな。

突然の青空。

晴れたら晴れたで暑い。首には濡らしたタオルを巻いているが、持参したアームカバーを着けた。

コース上にはトイレもたくさんあるが、こんな立派なトイレはそうそうない。ここで、トイレとアームカバー装着。
アームカバーも水に濡らして。

男滝女滝の手前には迂回路の案内。ただし、滝の真前は通る。川と同様、増水して土迫力。

男滝。飛沫の圧力を体に感じるほど。

この先、県道から旧道に入り、すぐにホトトギスが咲いてるのが目に入った。おお、気持ちが盛り上がるぞ。

今年初めて見たホトトギス。
所々に熊よけの鐘が吊ってあった。

山登りではないので大したことないだろうと思っていたが、なかなかしんどい。ちょうど半分くらいの所に、立場茶屋があって、中で休憩できるようになっていたが、先客がそれなりにいたため、パス。

休憩所となっている立場茶屋。

なんとか馬籠峠まで歩き、一服した。

この手前には標高777mという場所もあった。

さあ、ここまで来れば、後は下り。と、パラパラ雨が落ちてきたが、ほんの短い間で済んだ。

岐阜県側に入ると、所々に石畳はあるもののこんな舗装路が続く。

まもなく、馬籠宿入口の展望台。雲をかぶっていたが恵那山が正面に聳える。

馬籠陣馬上展望台からの眺め。

そして、間もなく馬籠宿メインストリート。妻籠宿より観光地っぽい。

山の中はマスクを外していたが、観光エリアはもちろんマスクして。

今夜の宿、馬籠茶屋に荷物だけ置いて歩く。

すっかりいいお天気になった。
桝形入口の水車。
島崎藤村資料館。生誕当時の建物は、隠居棟以外は焼けて残っていない。
店先にサギソウの鉢が置かれていた。
古い町並みには猫が似合う。

さて、今夜の宿、馬籠茶屋。呼び出しチャイムを押しても人が出てこない。外人さんが出てきた。お客さんかな。呼んできてくれた人も外人さん。宿のスタッフだった。お客さんも外国の人が多いようで、布団の敷き方説明などが貼ってあった。

こちらがお宿。
こんな貼り紙が客室に。
2万歩ほど歩いて汗まみれ。とにかく風呂に入りたかった。

風呂上がりは、玄関横の部屋の大きな冷蔵庫に、1本200円で本麒麟が入っていたので、横の太い竹筒にお金を入れて、部屋でグビリ。
夕食は向かいの茶屋で18時から。いきなりご飯が置かれていたので、お酒の後で、と。ここにいたのも先に見かけた2人のみ。料理までしてるのかなあ。天ぷらは雑な作り方。

左の蓋物は蕎麦。結局、ご飯はもらわないまま。デザートにはアイスクリーム。外国人の老カップルも泊まってるようで、品数少ない食事をしていた。

この時間になると通りには観光客はいない。三脚を立てて撮影してる人がいたので、表へ出てみると、なかなかいい景色。

夕焼けのいい雰囲気。

宿にはケースに入った特別仕様のタカミネのギターと、勝手に弾いて良さそうなアコギ2本が置いてあったが、触る気になれず。

タカミネは中津川にあるんだね。
左はモーリス、右のは鈴木。これも地元だなあ。

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