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世間からの認知度と高品質なパフォーマンス ~【櫻坂46】常に変わり続けるグループだからこそのジレンマ~

櫻坂46となってから、先行して外番組のレギュラーをやっていたメンバーたちの努力と頑張りもあり、世間からの認知度がジワジワとあがってきている。
特に、全国で視聴できるTBS系の朝番組は、グループにとっても貴重な存在となっている。
「THE TIME,」の松田さん、「ラヴィット!」の守屋さんが番組の中で果たした役割は非常に大きなものと言えるだろう。
特に「ラヴィット!」では、シーズンレギュラーとして、櫻坂46枠を確保することに成功し、田村さんや大園さんがラヴィットファミリーに入るきっかけとなった。
このように、彼女たちのキャラクター人となりが世間に広まったことで、他の番組からのオファーも確実に増えている。
彼女たちは常々、「グループに貢献したい」ということを口にしているが、二期生メンバーは、もうその役目を立派に果たしていると言えるだろう。

昨晩、「CDTVライブ!ライブ!」で櫻坂46が『摩擦係数』を披露した。
今回もフルサイズのパフォーマンスであったため、彼女たちの魅力は十分に伝わったようだ。
SNS上での評判も上々だったようで、しっかりと新規ファンが獲得できただろう。
そんな状況を眺めていると、まだまだ「櫻坂46」を知らない人が多いことがわかる。
やはり、最終的には、パフォーマンスや楽曲だけでも、「あっ、櫻坂46だ!」と思われるくらいになるのが理想である。
そういった意味では、今はまだまだの状況であり、良くて「坂道グループ?」、ひどい人になると、「女の子がいっぱい系」という括りで観ている人も少なくないだろう。
秋元系と思ってもらえれば良い方で、別系統のグループと混同されるケースも多い。
欅坂46時代は、紅白に出場したことで、一定以上から認知されていた。
特に「不協和音」にいたっては、短いスパンで再演が求められるほどであった。
それもあってから、「櫻坂46」が「欅坂46」の後継グループであることを知らない人も未だに存在している。
そんな自分も、これほど彼女たちのパフォーマンスにはまっていなければ、同じような状況であったかもしれない。

クイズ番組やバラエティー番組で活躍することで、しっかりと足跡を残すことも非常に大切なことであるが、それでも、音楽番組で着実に実績を積み、評判を呼ぶようなパフォーマンスを重ねていくことが一番大切なことであることは変わらない。
音楽番組からオファーを得るためにも、少しでも高品質な楽曲を提供しつづけ、世間が驚くようなMVを打ち出すことが、一番の近道となるだろう。
世間から注目を集めるために、高いスキルをもつアーティストであっても、「真似したくなる」あるいは「真似しやすい」ダンスをあえて採用しているグループも多い。

はたして、櫻坂46はどうだろうか。
1枚目~3枚目までは、「櫻坂46」としてのスタイルを模索していたこともあり、認知度よりもパフォーマンスの迫力に振り切ったものとなっていたように感じられる。
昨年末の武道館で開催された「1st YEAR ANNIVERSARY LIVE」において、グループのカラーとスタイルを確立したためか、『4枚目の「五月雨よ」となって、やっとキャッチーさのある振付が採用された。
しかしながら、自分たちが行くべき道は、さらなる高みであることを示すかのように、初アルバムのリード曲「摩擦係数」によって、今までの自分たちをさらに凌駕するものを披露してくれている。
これは、認知度をあげるためとしては、時間がかかることは承知の上での「王道スタイル」と言えるだろう。
女性のグループアーティストは、どうしても活動期間が短くなるため、「時間がかかる」戦略は採用されないことの方が多い。
そのような中にあって、活動期間を考慮しない戦略をとる彼女たちの「覚悟」は、大いに賞讃すべきことである。

「本物」であるためにひたすらに研鑽し続ける彼女たちに出逢えたことは、ある意味「奇跡」なのかもしれない。
彼女たちの「今」を推せる自分が、いかに恵まれているのか、しみじみと実感しながらアルバム曲を聴ける時間が、癒やしのひと時となっている。





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