人を励ます言葉 ~【櫻坂46】卒業するメンバーにかける一言~
以前から、メンバーが卒業するタイミングで、理佐さんが口にする言葉がある。
それは、「よく頑張ったね」という一言だ。
自分が覚えているだけでも、ねるさんや梨加さんが卒業する時に、そう言いながら涙を流していた。
今回、理佐さんが卒業するタイミングで、「そこさく」に出演したねるさんが、その言葉を彼女に贈り返している。
欅坂46時代、聞いて下さる皆さんに寄り添い、癒やし、背中を押すことを心掛けていたことから、あまり「頑張れ」という言葉を投げかけないという伝統があった。
普通であれば、「頑張れ~」「頑張って!」と言いたくなるような時に、かける言葉は「精一杯応援してます!」という言葉である。
特に、ラジオ番組でパーソナリティーをしていた平手さんは、これを徹底していた印象がある。
「がんばれ」という言葉は、応援しているようでいて、相手に対して、「より一層努力してください」という、今以上の行動を促す意味合いが含まれてしまう。
そのため、もう目いっぱい努力した結果、苦しい状況にいる人にとっては、「救いがない」言葉に聞こえてしまうだろう。
それに比べ、「応援しています」という言葉は、相手の行動や状況に共感しつつも、客観的に自分ができる最大限の行動や思いを、相手に伝える言葉である。
平手さんのラジオを聴いていて、いつも「応援しています」とコメントしていることに気がついてからは、彼女を見習って、人を励ます時に注意するようにしている。
そのような伝統がある中で、理佐さんが卒業するメンバーに対して、「頑張ったね」という言葉を使っていることに、彼女なりの配慮があるのではないかと考えてしまった。
理佐さんの一言から、由来を調べてみたのだが、彼女が明らかに「①困難に耐え、努力してやり通す」の意味で、この言葉を使っていることがわかる。
彼女自身、周りの物事に対して、疑問をそのままにせず、調べたりしながら、いろいろと思いを巡らしたりしているようなので、「頑張る」もきちんと調べて使っている可能性は高い。
その言葉を受けたねるさんも、図書館司書になりたいと公言しているほどの読書家であり、卒業後もずっとエッセイの連載を持っているほどの才媛でもあることから、言葉に対する感度が高い。
そんなねるさんが、理佐さんに対して、同じ言葉をかけていることの意味は大きい。
お互いに、グループの活動に真摯に取り組み、エース級の活躍をするために日々どれだけ努力してきたかを知っているからこそ、その精進を労う気持ちで、この言葉をかけていることがわかる。
このように、楽曲を大切にしながらパフォーマンスをしている彼女たちから、学べることは非常に多い。