見出し画像

週末パスで回る 東日本のローカル私鉄と第3セクター線 ひたちなか海浜鉄道

画像1


ひたちなか海浜鉄道湊線

常磐線の勝田駅から阿字ヶ浦駅までの11駅、14.3kmの小規模ローカル線。路線として開通したの1913年、その後茨城交通社(現在もバスやタクシーの運行をしている典型的地方都市交通会社)の港鉄道として運行されていた。県庁所在地にも乗り入れない、車社会ということもあり経営は悪化、2008年にひたちなか市が出資するかたちで、第三セクターの「ひたちなか海浜鉄道」として再出発した。

画像11

画像9

名前の通りひたちなか市の海浜エリアを結んでいる。漁港の那珂湊漁港や、平磯・阿字ヶ浦といった海水浴場など。終点の阿字ヶ浦から北に2~3km行くとネモフィラやコキア、ROCK IN JAPANで有名なひたちなか海浜公園がある。2021年1月に公園までの延伸計画が国交省の認可を受けており、目下2024年春開業目標とのこと。各地のローカル線が危機になる中、明るいニュースもあるのが救い。とはいえ茨城県は腐っても東京近郊の全国的にもマシな地域だからね・・・。

画像10

数年前に見に行ったネモフィラ。ちょっと季節終わりでした。

画像3

那珂川をはさむように対岸には鹿島臨海鉄道が並走しているけど、開業の歴史は半世紀以上前で、細かいカーブを描き市街地と農地を縫いながら地上を走るローカル線。那珂湊の対岸の大洗とは観光でも一体化していて、アクアワールド大洗水族館は那珂湊駅が最寄としている(徒歩2km)。

途中駅の駅名標はその駅のイメージをデザイン化したもの。ひたちなか市で実施されるみなとメディアミュージアムという芸術祭との連動プロジェクト。

画像2

https://minato-media-museum.com/

起点の勝田駅から非電化・単線、1時間に1~2本運行されている。車両は今回乗ったのは元JR東海のキハ11系。

画像4

画像5

特に古い車両が多いことが注目されていて、現役最古のキハ20を保有している鉄道会社として話題。今回は那珂湊駅で。終点の阿字ヶ浦には引退済みのキハ20が展示されている。昭和40年と50年以上前の製造。イベント列車とかで使うようで、末永く運行してほしい。

画像7

画像6

ひたちなか市は、勝田市と那珂湊市が合併してできた。常陸の那珂郡地域が由来。ひたちなか海浜鉄道の起点の勝田駅は鉄道的には常磐線の最主要駅の一つで、水戸駅の隣にも関わらず特急が全停車、特急ときわの半分くらいと上野方面の普通列車の始発も多数設定されている。日立の企業城下町でビジネス利用がかなり多く、水戸との都市圏利用者も多い。

画像13

勝田駅に西側は日立のエレベーターを作ってる部門の工場。隣の工機前駅は元日工前と言い日立工機の本部工場の最寄り駅。日立工機は国内ではマキタに次ぐ電動工具の最大手だったけど、システムやインフラ系に選択と集中を進める日立からお荷物として分離売却され日立ブランドを名乗れなくなった。今はHiKOKIと名乗ってる。

画像8

週末パスの紹介

画像13

週末パスとは毎週末の土日と、3連休の場合は連続2日(土日月が祝日なら土日か日月)に使用できる乗り放題パス。JR東日本の甲信越・南東北エリアのJR線と一部の私鉄・第三セクター線の普通列車が乗り放題になる。2日間で8880円、1日当たり4440円なので18きっぷとかに比べると高めだけど、JR線以外も乗れることと、特急料金さえ払えば特急や新幹線も乗れるというのが大きい。ただ利用日の前日までしか購入できないので、えきねっとで予約しておくとよいけど、始発時間帯は券売機停止してたりするのでその辺は利用する駅の情報は調べておく必要がある。

ちなみに仙台・新潟とかを土日で単純往復する場合でも、往復の乗車券より安いので元が取れる(新潟は片道5720円、仙台は6050円)。こういうことがあるから範囲を南東北に絞ってるんだよね、新幹線使われちゃうと長距離乗られちゃうから。

今回この乗車券の磁器がつぶれてエラー吐くまで酷使したけど、このパスって売上はどうやって分配してるんだろ?






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?