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GⅠ勝ち馬考察:リバティアイランド(オークス)

父:ドゥラメンテ
母:ヤンキーローズ
母父:All American


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 新馬戦で繰り出した上がり3ハロンの脚は31秒4。これは千直競馬を除く最速の記録。全競馬場、古馬含めた歴代で最速です。スローペースだったとはいえ、2歳の牝馬が出したのには本当に驚きました。

 血統表をみて違和感を覚えたのは、筋肉質のパワー血脈が多すぎるという点です。無骨な牡馬に生まれていたほうが血の特徴が活かせたのでは? と思わせる構成。ちょっと“お嬢さん”っぽくない配合なのです。

 実は過去にもおなじ印象を抱いた馬がいました。海外から日本に挑戦し、エリザベス女王杯を連覇したスノーフェアリーです。2010年の走り見て、いやいやパワー血統たっぷりの馬がなんでこんな豪脚を繰り出すんだよと、衝撃を受けたことを鮮明に覚えています。

 スノーフェアリーは祖父に『レッドランサム』の血をもち、これをパワーの源泉としていました。リバティアイランドの血統表をみると、母父の父にそのレッドランサムの名が。これは偶然でしょうか。パワーを無理やり決め手に昇華させてしまったような、暴力的なフットワーク。リバティアイランドの走りをみると、かつての名牝に姿を重ねてしまいます。

 今回は道中の中だるみがなく、初めて2400mを走る馬たちにとって、決して楽な流れではなかったはずです。そのなかを中団前目で付いていきながら、直線は加速ラップで圧勝。まさに規格外ですね。


※数値や一言メモは個人の主観です


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