【詩】ビールとライブ
ハイネケンの一口が
私の思考を鮮明にする
煌びやかなステージ
がなり立てる楽器
同じリズムで揺れる観客
その中で独り、ビールを飲む
観客に向かって歌う男
あれは一体、どんな思いか
客を揺らす優越感か
孤独を恐れて客を呼ぶのか
私には分からず、ビールを煽る
ハイネケンの飲み口の
銀色の蓋に、ライトのブルー
反射するそれはアンニュイで
揺れることのできない私を
表すようで、晒し出すようで
私は虚しく、ビールを飲み干す
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