風が吹き荒れる
荒野に一軒のぼろい小屋

ただ一本の蝋燭が
小さな小さな火を抱えて立っている

その体は自らの溶けた蝋が纏わり付き
不安定で
折れそうで
今にも死にそうなくらい苦しんでいる

風が吹くたびに
その小さな火は揺れる

今にも消えそうな火

今度の風はいつ吹くのか
その恐怖からか
蝋燭自身が震え
自身の火が揺れ

今にも消えそうな火