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内科医がコロナに感染して思った事を綴りました〜コロナ感染が増加して外来がキツくなったこと、そして自分もコロナに感染したこと。


コロナ感染者が増えてからの発熱外来の増加でヘトヘト


コロナ感染者が増えて、発熱外来の数も増え、日頃の予約患者さん+発熱外来で日々の外来はヘトヘトであった。

私が勤める病院は中規模の病院で、
発熱外来があってPCR検査はできるけど、コロナ感染者の入院やPCR検査以外の検査は出来ません。
処方はできます。

近隣はPCR検査ができない病院が多く、PCR検査希望の発熱患者さんが多く来院されるようになりました。

発熱外来の人数が増えてしまい、
発熱外来に患者さんが受付して看護師が問診して外来にカルテが回ってくるのは30分〜1時間以上かかるようになった。
診察後、PCR検査をして、結果説明して、処方して会計をすると、結構な時間が過ぎる。

先日は、朝9時前に受付した発熱外来に来た患者さんを、電話で診察できたのが10時半くらい。
それからPCR検査をして、PCR検査も順番で回してて時間がかかる。
結果が出るのが13時過ぎになって、それから薬を処方したり、保健所に連絡したりする。
その患者さんが、全てが終わったのは、おそらく14時ごろだろうか。

患者さんは半日がかりだ。
発熱しながら、車の中で長時間待っているときついだろうなと思うし、できるだけ早く診察したいと思っているが、やってもやっても終わらず、待ち時間がどんどん長くなる。

そんななか、文句を言う人もいるけど、最近は文句も言わず待っていてくれる患者さんが多い。こんなに待たせたのに。
待たせてすみませんと伝えると、「いえいえ、お世話になりました。ありがとうございました。」と明るく言ってくれる患者さんもいる。
ありがたや。

大変、申し訳ないと思うけど、自分もスタッフも一生懸命やっていてこの時間なのである。ヘトヘトの中、文句を言われると、どっと疲れが出てしまうし、悲しくなってくる。
待たせてしまったことに対して優しく職員に(そして私にも)対応される患者さんがいると救われる。

そんな日々を最近過ごしてました。


まずは自分の子供の感染

突然の息子の発熱。
濃厚接触者でもなかったけど、このコロナ感染の増加の中、疑うのはコロナウイルス感染。
息子がコロナに感染していたら、私は濃厚接触者。
濃厚接触者であれば、毎日PCR検査をして、陰性であったら、通常勤務だ。

息子の検査結果は陽性となり、私は濃厚接触者になった。

できればうつらず、勤務を続けたかった。患者さんたち、同僚などに迷惑をかけるから。

コロナにかかった息子を隔離したいのだが、弱っている息子が寂しい、眠れないと言っては近くに来るので、完全な隔離は無理だった。

まだ9歳で、発熱などで苦しんでいるとなかなか隔離は難しい。

翌日は私は何ともなかった。

翌々日の朝は、コロナにかかった息子が度々起こすのと、双子の一人が足が痛いと何度も起こされて寝不足で。
そのせいで、頭が痛いのかなという頭痛があり、熱は36.8度で高温期の熱くらいで、発熱はなかった。

大丈夫かなと思っていたのだけど、就業前のPCR検査で陽性と出てしまった・・・。

頭の中で、ああ、外来業務で忙しいなか私が休んだら同僚の先生に迷惑かけてしまう・・・という思いで、クラクラだった。

同僚の先生に連絡すると、私と家族の体調を気遣ってくれ、なんとかするからと・・・。泣けた・・・。

と言うわけで、コロナウイルスに感染し、自宅療養となってしまった。

自分がコロナ感染者になって外来受診をしたときに思ったこと

就業前PCRで陽性になったので、通常の発熱外来で内服薬を出してもらうことになったが、やっぱり待ち時間が長い。

車内待機で車の中で待っているのだが、おそらくだんだん熱発してきたのだろう、腰痛や筋肉痛が出てきて、頭痛がひどくなり、キツさがどんどん増してくる。

やっぱり、車内待機で待つ患者さんは辛いよね・・・と身をもって思うのでした。

そこで、しまったと思ったのは飲み物を持って来なかったこと。

発熱で喉が渇いているが、買いに行くのもきついし、していいものかと迷って、喉の渇きを我慢していたが、これもつらかった。

発熱外来に行くときには飲み物を忘れないようにしてください。


自分のコロナウイルス感染の症状

まずは頭痛、それから全身の筋肉痛、腰痛。発熱。
熱は38度台。インフルエンザほどの高熱は出なかった。
(子供達は出ていたが)
暑いか、寒いかわからない感じが続き、微熱が続いた。
38度台の熱は一日で治まったが、筋肉痛は2〜3日ほど続いた。
頭痛はなかなか全快せず、時折痛かった。
コロナワクチンの副反応に似ていた。
その後、咳、ちょっとだけ痰が出た。
あと下痢があり、食欲不振、吐き気あり。
あとは消耗したせいか、体がだるいのが続いた・・・。
体重も減ったよう。(おそらくすぐ戻るが・・・。)


子供達のコロナウイルス感染の症状

最初に発症した長男は
朝だるそうにしていて、37度。
それからしばらくすると39度台になり、私に連絡があった。
抗原検査をすると陽性。

39度台の発熱が一日続き、その後37度台。
頭痛がひどかったらしいが、あまり訴えることなく、ひたすら寝ていた息子。
食欲不振。
その後、下痢。
すごく食べる長男だが、しばらくそんなに食べれなくなった。

次は次男。
長男が発熱した夜、足が痛いと、夜中に何回も私を蹴る。
動かしてると楽だと言って。
足の病気なのか?と思ったら、翌朝38度台の発熱。
発熱は一日で治った。
下痢は同じくあり、食欲不振も。

そして三男は長男が発熱した翌々日に、体が熱いなと思って測ると39度。
その後は吐き気がひどく、お腹が痛いと苦しみ出し…。
そこで、吐き気止めを病院にお願いしたら、薬局の人が自宅まで届けてくれると…。
ありがたい。
吐き気止めを飲んで、少しは良かったみたいだけど、具合は悪く。
熱は39度台が2日続いた。
その後37度台に。
下痢や食欲不振もあり。
三男は喘息持ちなので、重症化しないか心配であったが、呼吸器症状は咳が少しくらいで、重症化せずに軽快していった。

保健所からの連絡はショートメールのみ

ショートメールが受診後2日くらい経ってから、送られてきました。
個人個人というよりは、陽性者に対しての一般的なメールで、内容もホームページにリンクして、それを参考にして自宅療養をしてくださいって感じでした。

軽症者にはショートメールのみを送って、自宅待機期間も自分で判断する感じでした。
職場は保健所の指示に従ってと言われていて、連絡があるのかなと勝手に思っていましたが、このショートメールだけで、保健所からの連絡はありませんでした。
1日に多くの陽性者が出てるし、仕方ないと思います。

自宅療養解除の目安として、最短の10日後にショートメールが届きました。

コロナウイルス感染して困ったこと


それは、自分が具合が悪い時の家事。子供の世話。
それと食料である。

自分の体力がないと、家事も子供の世話もきつい。
しかも、コロナ陽性だと子供達のお世話を人にお願いすることはできない。

買い物に行けないのも辛い。
突然なるわけだから、準備がいまいちなのだ。

ネットスーパーを利用しようとしても、配達は3〜4日後。
コロナウイルス感染者のための食糧支援も2−3日後の配達。
なんとなるかなと思って、食糧支援の申し込みはしなかったのだけど、日々少なくなっていく食糧で足りなくなるかもと不安になり、やっぱり申し込んでおけば良かったと悔やみました。

コロナウイルスに感染して、熱は比較的一日ですぐ下がったものの、頭痛は続くし、倦怠感も続いたので、地味にきつい日々だった。

自分がコロナウイルス感染して思ったこと

コロナウイルス感染者が増加して、身近な人も感染して、病院内でも感染者が増えてきて、間近に迫っているなとは思っていたのだけど、なんとか感染せずにいきたいと思っていた。

だけど、あえなく息子からの感染で、自分も感染した。

家族内感染を防いだ人もいると聞くが、子供だとなかなか厳しいものでした。

コロナはただの風邪だと言う人もいるけど、後遺症が〜とか、いろんな情報があり、コロナになったらどうなるんだろうと思っていました。

実際かかると、インフルエンザほどの高熱は出なかったけど、倦怠感が持続していてきつい。起きていると、だるい感じが続くのだ。

私は風邪の時に使う漢方薬を症状に合わせて使っていました。
コロナ感染にいいとされている漢方薬も使ってみたかったけど、常備薬になく。
漢方薬が効いたかどうかはわからないけど、おそらく、ちょっとは効いたのではないかなと思っています。

家族全員がコロナ感染するとなかなかつらかったです。



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