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花粉症が消えたバンコク滞在の1ヶ月間はまるで天国だった

タイに行ったら花粉症が治った。いや、正確には止まった。毎年花粉症に悩まされている私にとって、バンコク滞在中の1ヶ月間は、それはそれは快適な毎日だった。

2020年の2月中旬〜3月中旬。所要でバンコクに1ヶ月滞在した。ちょうど、新型コロナウイルスが全世界に広がりつつあったタイミング。時差2時間のバンコクから、Yahooニュースで日本の状況を追っていた。

3月中旬の帰国時。各航空会社のフライトが次々とキャンセルになり、危うく帰れなくなったのはまた別の話。とにかく、滞在中の1ヶ月間、毎年悩まされていた花粉症から開放された。

「あっ、自分花粉症だ」と認識したのは、たぶん小学生くらいだったと思う。当時の症状は成人した今より酷く、鼻が詰まって夜中に何度も起きる程だった。枕元にティッシュを置いていたのを覚えている。

たしか、学校にもティッシュを箱で持って行っていた。鼻水が止まらなくて、ポケットティッシュでは到底足りなかったのだ。

そんな人生を歩んでくると「あぁ、今年もまた春が来る」と、毎年桜の時期には若干憂鬱になり、全国各地で繰り広げられる出会いと別れのドラマを横目に、ティッシュで鼻をかんでいた。

そんな私がバンコクに行ったら、ピタっと花粉症の症状が止まった。噂には聞いていた。タイには花粉症が存在しないと(正確には地域によってはあるらしいが)。

調べてみると、タイには花粉症の原因となるスギやヒノキの木が自生していないらしい。なるほどね。花粉が飛ばないなら、そりゃ花粉症もないわけだ。

バンコク滞在の1ヶ月間は本当に天国みたいだった。「今年も花粉症が始まりました」という日本のキー局ニュースはどこ吹く風。2月下旬になろうと、3月上旬になろうと、私が花粉症で悩まされることはなかった。

物心が付いて以来、”花粉症に悩まされない春”というのは初めてだった。人生初体験といってもいい。体調はすこぶる良く、加えて乾季のタイはカラっと晴れていてとても心地が良い。とても快適な毎日。

そんな幸せな1ヶ月を過ごしたのが2020年の話。そして帰国から一年。翌2021年春は見事に花粉症になった。2月23日の天皇誕生日に発症したのを覚えている。

ただ、1年ぶりの花粉症は思ったよりも辛くなく。たしかに目は痒くなるし鼻も詰まるが、我慢できないほどではない。市販の抗アレルギー目薬と点鼻薬でなんとか暮らせる。どちらも対症療法だけど。

タイの幸せな1ヶ月と、日本での花粉症の1ヶ月。両方経験してみて思うのは、やっぱり日本の春っていいなぁと。花粉症は辛いけど、梅と桜はやっぱり見たい。タイにはないからね。

徐々に暖かくなり、草木が生い茂り、日も長くなっていく。あの”春到来”のワクワク感も好き。というわけで、来年の春もその先も春もきっと私は日本で暮らしていく。花粉症と一緒に。

というか、毎年対症療法しかしてないので、2022年には病院に行こう。もしかしたら、市販薬を使用するより症状を抑えることができるかもしれない。

後日談:そして迎えた2022年。あまり花粉症に苦しめられていない

そして迎えた2022年。驚くことに花粉症にあまり苦しめられていない。横着して病院には行かなかったのだが、毎日困ることなく生活ができている。

特に毎年苦しめられる鼻の症状が穏やかである。おそらく四六時中付けているマスクのお陰だと思われる。

過去十数年に渡り「マスクしたって大して変わらないだろう。どうせ花粉症は発症する。」という大いなる勘違いのもと、マスクをつけずに生活していたのだが、今年は社会の要請もあり、外出時は常にマスクを付ける生活をしている。

たぶんそのお陰である。こんな世の中にならなければ気づかない発見であった。

詳しくは「2022年は花粉症が酷くない。マスクをしなかった人生を反省。」の記事に書いている。後日談の続きはこちらでどうぞ。

おしまい。


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