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Sunday Market CiBOについて―「シマシマ編集室」取材記事 ライター:石橋さん

◎2019年10月10日に実施した「シマシマ編集室」取材の記事です。インタビュー内容をそれぞれがまとめ、自分の言葉で綴る、という体験をしていただきましたので、ご覧ください。

Sunday Market CiBOについてお話を伺ったのは、主催者のおひとり、青野さん。

青野さんにお話を伺うのは2度目。1度目も「農家さんからお話を聞く」という、やはりくらしアトリエさんのワークショップでした。

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今回の取材は、出雲市で毎月第4日曜日に実施されている「Sunday Market CiBO」について。

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CiBOは、青野さんをはじめとした「食」にかかわる5人の生産者・作り手が集まってスタートした、月1回のマーケットです。野菜をはじめ「食」に関わるものを生産者の方から直接商品を購入できるイベントとして、多くの人から支持を得ています。

取材を兼ねて会場に足を運んだ日はあいにくの雨模様でしたが、会場にはたくさんのお客さんが思い思いに買い物を楽しんでおられました。

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特産市とは違う、イベント全体のおしゃれな空間に、私も一瞬で取材を忘れ、ブースをくまなくまわり、気が付けば手にはたくさんの野菜や焼き菓子たちが。なんという充実感。とっても楽しかった!

この充実感と、買いたくなる会場の空気感はどこから来ているのか?

疑問だったことが、後日青野さんにお話を伺ってストンと納得にかわりました。

CiBOの出店は基本「食」に関するもので、実際に作った人が店頭に立ってお客さんに商品の説明をしながら販売していらっしゃいます。野菜、コーヒー、焼き菓子、調味料、加工品、エプロンなど、月毎に様々な生産者さんが出店されていて、ちょっと遅めの朝ごはんも食べることができます。

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そんなCiBO、運営するうえで一番心掛けていることは「お客さんとの会話」なのだそう。「物を売る」という行為にプラスして、出店者さんは、お客さんとお話ししよう、と常に意識して店頭に立たれるのだとか。たしかに、どこのお店も出店者さんとお客さんが楽しそうに会話されていたのが印象に残っていました。なかには行列ができているところもあったけれど、次に待っているお客さんが会話に加わったり、別のお客さんと「前回こうやって食べたのよ」なんてお話しされていたり、皆さんとても楽しそう。その「楽しさ」を共有したくって、常連さんがお友達を連れて来てくださることもあるのだとか。その気持ち、とってもよくわかります。

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私たちが生活する中で、作った人から直接品物を購入できる機会はそう多くありません。特に、日々の生活に欠かせない食に関するものは、スーパーで購入する方がほとんどではないでしょうか。それらを自分の頭にある調理法か、ネットで検索したレシピで調理し、消費している。私自身も普段から何の気なしに料理に向き合っているけれど、こうやって文章にするとなんと味気ないことか。

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CiBOでは、野菜を育てたご本人からおいしい食べ方を聞いて購入することができる。運が良ければ、その場でお会いした料理好きのマダムがおすすめの食べ方を教えてくれたりする。さらに、スーパーで購入した時よりも「調理する時間が楽しみになる」というおまけまでついてくるのです。私がCiBOで感じた充実感と購買意欲はここからきていたのだと思いました。特に、早く帰って料理がしたい!という気持ちはすごかった。

でも、ここでちょっと疑問が生じました。

購入する側にとってはメリットいっぱいだけど、実際出店する側はどうなのだろう。野菜で言えば、重労働である畑仕事に、さらにしんどい「接客」という仕事が追加されてしまう。卸先に納品してしまえばその手間はないだろうから、CiBOのようなスタイルはマイナスなのではないだろうか。

意地の悪い質問を投げかけてみたところ「むしろ逆ですね」と、さわやかな笑顔とともに答える青野さん。

対面販売をすることで、実際に自分が育てた野菜を食べてくれるお客さんと会話でき、直接感想を聞けることが、「おいしい野菜をつくりたい」という原動力になっているのだそう。「前回買った野菜をこうやって食べたよ」「おいしかったよ」という声が青野さんはじめ出店者のモチベーションにつながっているそうです。

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もうすぐスタートから2年を迎えるCiBOは常連さんも多く、その方々のためにも今後も続けていきたいと考えておられるそうです。月1回開催のCiBOをもっと増やすことも検討されたそうですが、回数を増やすよりも、1回を濃くすることに注力し、お客さんが次回を楽しみに待っていてくれるイベントにしたいそうです。

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もちろん私も次回を楽しみに待っているひとり。

ただ、松江在住で朝が苦手な私。

主催者のみなさん、ぜひ「Sunday Market CiBO in 松江」よろしくお願いします。


ライター:石橋さん / 文責:シマシマしまね

取材日:2019年10月10日

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