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たのしい手製本『稲垣足穂全集月報:タルホの葉巻箱』

『稲垣足穂全集月報:タルホの葉巻箱』


まだ20代の頃に筑摩書房から発行された稲垣足穂全集なんですけれど。

乏しい収入から毎月書店さんに通い揃えまして。

その年はこの全集のために働いたようなものでした。

ところで全集には月報がついているのですけれど、バラバラにしたくないし、ホチキスやクリップで綴じるとあとで錆が心配。

長い間、クリアファイルで保存していました。

ところがその後、職場で製本の技術を教わる機会をいただけまして。

少し自信がついたあたりで挑戦しました。

以前ご紹介した『蜜蜂・余生』と同じ製本セットのB5サイズを採寸しカットして、表紙と背表紙のラベルは同じものを流用しました。


確か実際合わせたら背のサイズが微妙に合わず切り出しやり直した記憶が。

綴る順番を、目を血走らせながら確認して(笑)作業です。

カッターで切り込み
ほどよい力で縫うのが難しい
麻でカチっと
寒冷紗をぴったり貼れてない(笑)

思えばコロナ禍の自宅待機のときの作業でした。

表紙の芯を包んだばかりの状態
プレス中
表紙と本体をつなげてくれる見返しの紙
背のサイズのズレがあるとここでバレます
完成!

今のところ壊れもせず、大事な月報をしっかり守ってくれています。

これからも大切にしたいと思います。

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