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伝言ゲームは英語で「Chinese Whispers」
以前「デマ」の語源は「デマゴギー」であるという記事を書いた。
デマが生まれやすい状況、というものが社会心理学的にはあるらしく、それは「命や金にかかわるような重大なこと」「あいまいであること」「人々が不安であること」だそうだが、まさに今の状況はそのすべてを満たす状況なのでこれはデマが広がるのも無理はない話だ。
加えてインターネットの蔓延る現代ではなおさらだろう。
悪意のあるデマから、少しでも役に立つよう親切心から生まれる「善意のデマ」、さらには人から人へ形を変えて作られてしまうデマもあるだろう。そう、それはまるで伝言ゲームのように。
伝言ゲーム。
誰しも子供の頃にやったことがあるだろう。
最初の人がお題を見て覚え、次の人に耳打ちでそれを教える。その人はさらに次の人へ。それを繰り返して最後になった人が発表し正誤を楽しむゲームだ。
この伝言ゲーム、実は英語では何の因果か「Chinese Whispers」と言う。直訳すれば「中国人のささやき」。昔、ヨーロッパで中国人との交流で、中国人の言葉や考え方があまりにも理解不能なことからその名がついたという。(ほかにも「ロシアのスキャンダル」とか「壊れた電話」という言い方もある。ちなみにフランス語では「アラブの電話」というらしい。)
不思議なもので仕事でもちょっとした人間関係でも、わりと簡単な話も数人を介すことでうまく伝わらないことはある。
伝言ゲームのように楽しめない今の状況下では物事は正確に伝えたいものだ。
僕は昔高校生の時にとある友人にあだ名をつけたことがある。
彼は「真田」(さなだ)という名字で、僕は子供の頃読んでいたマンガ「キン肉マン」の登場超人をもじって彼に「サナディアンマン」というあだ名をつけた。(オリジナルは「カナディアンマン」カナダ出身の超人だ)
あだ名としては少し長いため、彼はいつしか「ディアンマン」と呼ばれるようになり、それから数か月が経つと「ディンマン」と呼ばれるようになり、卒業するころには彼はなぜか「ジン君」と呼ばれていた。
もはや何の原型もない。申し訳ない限りだ。
言葉は正しく伝えよう。
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