2020年の日々・緊急事態宣言が明けて

5月26日

外に出て遠くを見ないからか、老眼がずんずん進んでいる気がする。夜、本を読む気力が…。

5月27日

イヤホンマイクだとやはりテンションが上がらないので、廉価版だけどコンデンサーマイクを購入。

5月29日

やっぱりちょっと自粛呆けしてたな。ギア上げていこう。

5月30日

GW明けから始まった大学の講義、授業内容もオンラインに最適化した(と考えた)ものに変更。演出論ではネット上のインタビューが充実している鈴木忠志さん研究、3年生のアクティングでは小学4年生に向けた短編演劇の台本と演出プランをグループ創作、2年生のアクティングでは『ハムレット』の第一から第七独白の解説と実践、1年生のシーンスタディでは日本近代文学の朗読劇化を通して「語り」の実習、戯曲論ではネットで読める現代演劇作家の戯曲の読み合わせ実践と研究、と自分自身の原点回帰の学び直し感が半端ない。まあ、振り幅もすごいが、自分で決めたんだからしょうがない。
同時進行で、一般社団法人としての初の確定申告書類提出を自力で行い、今年度の文化庁のコミュニケーション能力向上事業のコーディネート業務を教育委員会とスタートさせ、持続化給付金の申請も無事終えた(もう振り込まれた)。5/31の11時には台本と出演を担当した「よみしばい入門」講座が動画配信され(あたたかい目で見てやってください)、6月からは、ほうかごシアター・オンラインの創作と「アートにエールを」の動画製作も始める。あと、音声配信も始めようとしている。創作脳、教育脳、経営脳をフル回転させ、50歳にして新たな環境への適応のために目を白黒させながら四苦八苦している。

原点回帰と現状対応と新規開拓、なんだかものすごい日々だよ。

6月1日

本日、動画が公開されました。慣れないMCをやりました。あたたかい目で「うんうん」と見てやってください。
Twitterでは「#はじめてのよみしばい」をつけて、皆さんとよみしばいとの出会いのエピソードを募集しています。
初めて観た、初めて子どもを連れて行った、初めて出演したなど、教えてください。
来月は、「はじめてのオンライン上演」に挑戦する予定です。ご期待ください!

この講座の構成台本もそうでしたが、昔取った杵柄の放送作家スキルを使う機会がなぜか続いています。実は先日、割と大きめのレギュラー仕事のオファーがあったんですが、大学の授業日とかぶっていたため、泣く泣くお断りをしました…。

6月2日

なぜそうするのかの理由付けを共有していない自分には、戦闘機の編隊飛行にも、橋を染める赤い照明にも、特別な意味を見出すことはできません。戦闘機は兵器、橋は建築物、それ以上でもそれ以下でもなく、そこから特別なメッセージを受け取ることはありません。かと言って、受け取れている人に対して断絶を感じるわけでもありません。とあるものに美を感じ、その美しさから特別なメッセージを受け取って高揚する感受性は、人類共通の素敵なものだからです。
ただ僕は、戦闘機が蒼天を駆ける姿にも、巨大な橋が紅く染まる姿にも、美しさを感じません。もちろん感じる人がいるだろうというのは想像できますし、そうした美意識の違いは断絶にはならない、いえむしろ美意識の違いを断絶としてはいけないと思っています。同じ美という漢字を使って例えるなら、美味しいと感じるものは人によって違うけれど、美味しいものを食べるという歓び、今これを食している自分は特別な時間を過ごしているという感覚は共通しているからです。もひとつ、おまけに言うと、ピカソを美しい思う人もいれば、レンブラントを美しいと思う人がいて、でも2人とも絵の美しさに見入る歓びを共に知っているのです。もちろん両方好きという人がいる可能性もありますよ。
なので美の受け手同士が対立しないで欲しいと思います。励ましてもらいたかったり、警戒心を持たなきゃという想いは共通しているのですから。一方で、美の送り手に対しては、それぞれの美意識から疑問を呈することはした方が良いと思います。先ほどの例えに沿うなら、食べ物をサーブした側に「なんでこのシチュエーションでこの料理?」と問う権利はあるのです。あるいは美術展で「このテーマなのにその画家の絵?」と。相手がプロなら、なお厳しく問うて当然です。そして、その問いの声をサーブする側やキュレーションする側に聞く耳があれば、自らの仕事を再考する機会となり、より洗練されていくでしょう。本来それは送り手と受け手、互いにとって喜ばしいことです。

さて、個人的な嗜好を述べるのなら、僕は励ましも警戒心も視覚に訴えようとするよりは、聴覚に訴えかけて欲しいなと思います。やっぱり言葉を聴きたいです。励ましや警戒心を喚起する特別なメッセージは、美しい語りで受け取りたいです。洗練された語り口での美しい言葉、なかなか聴くことができないのが残念です。

6月12日

台本と演出を担当したオペラ『赤毛のアン』の再演も来年に延期(ならまだましですが)となりました。

6月13日

adobeのAuditionが全くもって使いこなせない。NCHのMixPadでもういいんじゃないかと思い始めている。今、どちらもフリー試用期間中で、あと2日で結論を出さなきゃだ。adobeのクリエイター用ソフト、アナログな自分には全てがプロフェッショナル過ぎる…。フリー素材のBGM用には、年間2万2千円くらいかかるけどArtlistに加入、これは良い。

6月14日

Theatre Ortが企画製作をしている、たちかわ創造舎の「ほうかごシアター」が今月末はオンラインで上演されます!
詳しくは

https://tachikawa-sozosha.jp/events/20200627

それに先駆けて、たちかわ創造舎のYouTubeチャンネルで、インターネット・ラジオ番組『ほうかごラジオ』がスタートしました!番組内では5分といいつつ7分あります(笑)。台本、出演、編集を倉迫が一人でやりました。放送作家時代の仲間に聴かれるのは恥ずかしい限りですが、イベントや集会などでのチラシ配布が難しい中、なんとか僕らの声をお届けしたいと思って始めました。

そして、ここからが本題。
番組の中でもお願いしているんですが、「ほうかごシアター」といえば、観客の皆さんの参加なしには進みません!今回の『はだかの王さま、耳はロバ』には、ぜひ“声”で参加してください。子どもたちは「王さまははだかだ」と大きな声で、大人の皆さんは「王さまの耳はロバの耳」と内緒話をする声で、録音したデータをメールで送ってください。
画面の向こうに皆さんの声をいっぱいに響かせて、出演者と一緒にお芝居を盛り上げる協力と応援をお願いします!

▶送付先
houkago@tachikawa-sozosha.jp(〆切:6月20日まで)

僕たちと観客の皆さんで、インターネット上に「劇場」を出現させてやりましょう!

6月18日

当時、演劇が全く盛んでなかった地方の高校生だった自分が、演劇に興味を持つきっかけになったのは四季のツアー公演でした。四季に触れることで、初めて演劇や劇場の楽しさに目覚める子どもたちは多いと思います。微力ながら支援をいたします。

6月19日

ほうかごラジオvol.2の編集終わりー。編集ソフトに全然慣れてないってのもあるけど、なんだかんだで6時間くらいかかるなあ。vol.2は日曜11時に更新、アーカイブしない予定なのでvol.1、まだ聴いてないという方はぜひ聴いてください。たぶん、いろんなことがだんだん上達していくと思います(笑)。

6月20日

人生は基本的にはうまくいかないもので、だいぶがんばって時々ちょっとうまくいく、すごく稀に大当たりするものだとこれまで生きてきて思う。人事を尽くして天命を待つのみで、つまり、言葉は悪いがずっとギャンブルをし続けてるようなものだ。だから、確実な成果、完璧な結果を最初から求めると、ギャンブル自体に尻込みするのは当然で、人生に消極的にならざるを得ない。特に今みたいな自己責任社会では、うまくいかなかった責任を取らされるんじゃないかという不安が勝る人も多いのだろう。
人間なんて失敗もするし、迷惑もかける。万能な人間はいないし、完璧な人間もいない。でも、人事を尽くそうと思うかどうか。人事を尽くしたいと思うかどうか。自己責任とは本来、結果に対してではなく動機に対して背負うもの。「それでもやりたいと思ったのか」「それでもやるべきと思ったのか」、そこに譲れない一線があり、葛藤がある。そして、時に後悔も、苦い想いもする。でも、己の動機は自分で決めることであり、そこに自分の尊厳を賭けるべきと僕は信じているし、そういうギャンブルを生きている。

(動機を持つ機会や気力を損なわれていないからこのような考えが可能だということは承知しています)

6月21日

今日は、たちかわ創造舎のシェアスペースを使って、ほうかごシアター・オンライン『はだかの王さま、耳はロバ』の本編の撮影でした。ほうかごシアターの持ち味を映像でも発揮する方法を試行錯誤しました。俳優は上演中、カメラの向こうのお客さまに観られていることを強く意識して演じること。最近のディズニーアニメを参考に演技を細かく切り分けて一つ一つ強調しながら流れを作っていくこと。カメラの画角やピントを固定し、画角からわざとはみ出たりピントからずれたりすることでライブ感を高めること、など。まあ、編集してみないとこれらの試みの成果の検証はできませんが、いろいろと勉強になりました。
撮影は20分の一人芝居を一発撮りで、平は1人5役をこなし、早替えもしています。俳優への負荷が観客にはっきりとわかるというのも台本段階からの狙いです。ヤストミさんの生演奏、皆さんからいただいた「王さまの耳はロバの耳」と「王さまははだかだ」の声との共演もお楽しみに!ちなみに、王冠のバルーンアートは小林至の製作です。配信開始は今度の土曜日11時。オープニングとエンディングは僕と平で生配信の予定です。よろしければリアルタイムでのご観劇をよろしくお願いします!

以下、稽古について参考までに。
実際に創り出してみると演劇と映像の概念的な比較よりも、自分たちが客席での観劇体験で大事にしていることを、カメラとマイクを通しての視聴体験に置き換えていくにはどうしたらいいかを考える頭に切り替わりました。稽古ではiPad miniとiPhone2台を実際のカメラ位置において、俳優はその画面を見ながら、演出はiVCamというアプリを使って各映像をノートパソコン1台ずつにWiFi経由でとばして3画面を確認しながら作っていきました。

6月25日

こんな時期ですが、劇団の公式サイトをリニューアルしました。

そして、明後日土曜日の11時から配信開始の、ほうかごシアター・オンライン『はだかの王さま、耳はロバ』、スタンバイされています!ぜひ、創造舎チャンネルの登録をお願いします。

そして、1週間での視聴回数500回超えを目指す「ほうかごラジオ』、孤独な戦いを応援してください(本気)。

6月28日

このところの先の見えない状況だと、判断の速度差への対応に悩まされる。状況の変化の可能性に合わせて、いくつかの想定をして動き、事前にその可能性や想定について説明してあるんだけど、いざ実際の変化に合わせてAという想定からBという想定にチェンジすると判断した時に、Aをすぐに捨てれなかったり、Bになった理由が掴めなかったりへの対応をどうするか。さらにBを走らせつつ、Cというバックアップも走らせる必要性がある時、その必要性をどうすれば納得させることができるのか。

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