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みそかつ梅の木

「きつね色」というのは、焼き物や揚げ物や炒め物が、おいしそうに加熱調理されたときの形容に用いられます。慣用表現として、茶褐色に変化する食品に幅広く使われます。でも、実際の動物の「きつね」は、やや赤みのある黄褐色です*。

画像は倉敷中央通りにある「みそかつ梅の木」の看板メニュー「みそかつ」です。

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「みそかつ」は、豚ヒレ肉のトンカツを油で揚げずに、フライパンとオーブンでじっくり焼き上げた料理です。焼き目は、やや赤みがかった黄褐色で、本当の「きつね」の色をしていて、正に「きつね色」に焼き上がっています。

「みそかつ」は創業以来40年、同じ場所で変わらずに護られて来ました。27年前、留学のために家族5人で日本を離れ米国に発つときに、倉敷での最後の晩餐にお店を訪れたのを想い出します。その時に食事した畳の間もそのままです。

*神浦高志・編,橋本実千代・監修:世界でいちばん素敵な色の教室, 三才ブックス, 2019. P41


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