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小園さやかさんと上田清照さんによる家の造形に見られた多重世界の影

偶然、二つのよく似た家の造形に出会いました。

小園さやか・さんと上田清照さんによる家の造形

水色の屋根の家は、今年3年ぶりに開催された倉敷の芸術イベント、高梁川マルシェの会場で出会った、小園さやか・さんによる陶製の家の造形です。小園さんがスペインのミハスを旅したときに見た民家がモチーフだそうです。実際の建物の素材感を大切にして仕上げられていて、窓が大きくて、生き生きとした生活感が感じられます。
ちなみに、小園さんは最近、横浜から倉敷に移ってきたばかりだったそうです(東→西)。

二つの家の窓の違い

黒い屋根の家は、姫路市の上田清照さんによる造形です。2年ほど前に岡山市の工房ぶどうの木で出会いました。家には、ユトリロの絵のような荒涼感が漂っています。窓は小さく、中がどうなっているか、わかりにくい造りです。
ぶどうの木のマダムによると、上田さんは現在、首都圏で活躍されているとのことです(西→東)。

二つの家は、高床で、階段を昇った先が入り口になっていて、基本構造がよく似ています。

・・しかし、・・素材感と、窓の開放性が、著しく異なります。

・・階段から入り口への位置関係が、鏡像になっています・・・。
・・作家の移動も鏡像関係です・・・。

もしかしたら、それぞれ、現世界と異界がモチーフだったのかもしれません。

多重世界の影は、そこかしこにありました。

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