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海野千尋さんの作品紹介

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海野千尋さんによる造形作品の紹介をまとめてみました。
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#陶布人形

もしも・・・ZARD 故・坂井泉水の歌詞の世界が海野千尋ワールドだったら・・

ZARDの故・坂井泉水は、楽曲の歌詞をとても大切にしてきました。そんな坂井泉水の詩の世界が、もしも・・・海野千尋さんによる陶布人形の世界だったら?・・という思念が突然降りて来たので、時空を駆け巡って、現世界と隣接する異界の海野千尋ワールドをのぞいてみました。 まずは、1993年に発表された「揺れる想い」です。 「揺れる想い体じゅうで感じて・・」 海野千尋ワールドは、こちら。 つづいて、1999年発表の「運命のルーレット廻して」です。 「運命のルーレット廻して ずっと君を見

いつも輝いていたね 少年のまま 瞳はMy Friend あなたがそばにいると 何故か素直になれた この距離通り抜ける 風になりたい (ZARD マイフレンド 作詞 坂井泉水) CDジャケットを観てね。 陶布人形:制作 海野千尋

海野千尋さんによる創作陶布人形の鑑賞〜故・大滝詠一への小さな鎮魂〜

造形作家、海野千尋さん渾身の、3作目の創作陶布人形「菫色の瞳をしたお話し上手なお姉さん」です。 鑑賞していると、観る確度によって、人柄が違って見えます。 すると、故・大滝詠一が唄う楽曲、「ペパーミント・ブルー」*が立ち上がって来て、耳元でリアルに想起されました。 「斜め横の椅子を選ぶのは この角度からの君が とても綺麗だから・・」 2013年12月30日急逝、享年65歳でした。今の時代では若くして亡くなった、愛惜すべき才能、大滝詠一への小さな鎮魂となりました。 *作

海野千尋さんの陶布人形による村下孝蔵の楽曲世界の再現

先日、ふと、前触れもなく、医学生のころ聴いたシンガー・ソングライター村下孝蔵の楽曲が降りてきました。 村下孝蔵は、1999年6月24日、脳出血で急浙しています。46歳の若さでした。 筆者の持っていたアナログメディアはすでに失われていましたので、CDのベスト盤を新たに購入して聞き込みました。当時は、年号が昭和でしたが、時代が一周回って、令和の今、筆者の耳に馴染む名曲ばかりです。 そんな懐かしい村下孝蔵の楽曲を海野千尋さんの陶布人形で再現してみました。 まずは、「初恋」(1

「チハルさん」~海野千尋さんの陶布人形による波乱の半生の再現~

チハルさんは天才アーティストです。 溢れる内的なイメージを日々、アート作品にされています。 それは、かの天才芸術家、岡本太郎のような爆発的なものではありません。 チハルさんは、子供の夢のかけらがいっぱい詰まった、平和で、明るく、軽やかな絵を描かれます。 それは、泉が湧き出て、川となり、せせらぎが川底の石とぶつかってできる小さな波紋が織りなしてできる模様のようです。 そんな画風とは裏腹に、その半生は、次々と降りかかってくる、苦難の連続でした。ご本人がホームページのプロフィ

桜餅の香りがする花、リューココリーネ・カラベルによる、春待ちのセレモニー 〜海野千尋さんの造形作品とのコラボレーション〜

桜の葉はそのままでは香りませんが、塩漬けにすると細胞から芳香成分が漏れ出して、甘酸っぱい、少し冷んやりとした風に頬をなでられるような、ちょっぴりざらついた皮膚感覚がする、臭いがします。表題の画像は、塩漬けの桜葉を巻いた関西風の桜餅です。桜餅の臭いは、生命力が発露する、春を象徴する香りです。 早春に出荷されるリューココリーネ・カラベルは、桜餅の臭いがする紫色の花です。盛春の花、すみれよりも先に出てきて、春の訪れを告げてくれる、切れ込むような鋭利な生命力のある花です。 そんな

久保田寛子さんのトルコキキョウの静物画作品と海野千尋さんによる紫の瞳と髪の色をした陶布人形をコラボしてみました。・・とてもしっくりと馴染んだ風景です。・・海野さんの造形作品は、トルコキキョウの妖精なのでした。

入川家のひな祭り〜並立する別界との交流〜

現世界では、ひな祭りが近づいて来ました。チハルさんバリさん夫妻の入川家では、3年ぶりにおひな様を飾るそうです。 チハルさんとバリさんの個展会場は、ピンクの作品に包まれていました。 すると、なんということでしょうか!時空の割れ目から突然、隣り合っていた別世界が開け、そこはひな祭りの当日でした。 さらに、その隣の異界でもひな祭りの真っ最中でした。 少し遠くに目をやると、木の妖精の国、岡山市の三宅木工房もひな祭りたけなわです。 さらに、隣り合った抽象世界でもひな祭りが執り

我が家の芸能事務所の子役達のデビュー

画像の三体の陶布人形は、2022年にいっしょに生まれました。 コンセプトは、寄宿舎学校のクラスメートです。海野千尋さんによって同じ土の塊から創造されたので、三つ子のような存在です。 2022年12月、三体は、我が家の芸能事務所に同期入社しました。 二体は、入社してすぐにデビューが決まりました。入川家を舞台としたホームドラマに抜擢されたのです。 それぞれ、入川家の娘カンナ役、息子ウタ役として出演しました。 しかし、残った一体は、なかなかデビューが決まりませんでした・・

山岡緑さんの造形作品によるボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」の再現

山岡緑さんは、広島県福山市在住の造形作家です。「わたし」とは何か?に関わる奥深い造形作品を制作され、広島・岡山を中心に活躍されています。 筆者がはじめて山岡さんとお会いしたのは、岡山市表町のギャラリー、テトラヘロドンで山岡緑 造形展「わたしの中の私」(2021.9.22〜9.27)が開催されたときです。幸運にも、ちょうど在廊されていた山岡さんと作品についてお話しすることができました。 山岡さんは、とても気立てのよい人だったのが印象に残りました。 このとき山岡さんの「ブサネ

3人の造形作家、山岡緑さん、石原路子さん、海野千尋さんの作品による、斎藤真一の絵画世界の再現

斎藤真一(1922-1994)は、岡山県倉敷市出身の画家です。東京美術学校に進学し、学徒出陣から帰還後に復学・卒業し、教員の傍ら画業を始めます。40歳頃より盲目の女性旅芸人、瞽女(ごぜ)に惹かれ、描きはじめました。 倉敷市立美術館では、ちょうど東郷青児・斎藤真一 展(2022.10.22-12.18)が開催されており、斎藤真一のまとまった作品が観られる稀少な機会なので訪れました。 展示会場の解説文によれば、女性で盲目という社会的弱者である瞽女(ごぜ)の人生は、辛く哀しいも

石原路子さんのテディベアと海野千尋さんの陶布人形によるドラマ「元カレ」の再現〜キンキ・キッズへのオマージュ〜

我が家のテディベア事務所に、二人の新人が入社してきました。 伝説のテディベア作家、石原路子さんによるドーモト・ツヨシくんと、ドーモト・コーイチくんです。二人は、生まれてから年月が経っていますが、石原さんによって時間を掛けて、内面・外面とも磨かれて、我が家にやってきました。 さっそく二人のオンステージです。歌は、往年の大ヒット曲「薄荷キャンディー」です。 林淳子さんの小皿を薄荷キャンディーに見立ててみました。 「・・薄荷の匂いの運命のひとさ・・僕の瞳は君しか映らない・・」