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また、やっちゃったのね……(´;ω;`)ウッ…

 あたしクララ。六歳の大人の女性よ。

 だから、少し苦手なひとにも「こんにちは」って、ご挨拶するわよ。

 今日は、今まで飼い主Bの担当をしてくれていたケアマネさんが最後の訪問にきたのね。

 家の飼い主Aが、自分では「やんわり」と伝えたといっているけど、きっぱりと「あなたとは連絡がすれ違って、いきなりサービスが増えたりして焦ってしまうから、ヘルパーさんと同じ事業所のケアマネさんと変わってもらっていいですか」って言ってたよ。

 ケアマネさんが来て、市役所とのやり取りを色々説明してたけど、飼い主Aが「電話じゃ伝わらないですよ。面倒なケースは窓口に行って相手に顔を見て説明しないと伝わりません」って怒ってた。

 あれあれ、大人なのに泣いちゃったよ。いつも、あれほど自信たっぷりなように見えたのに、あたしは怖いから押し入れに隠れていたのに、イメージが狂うじゃないのよ。

 飼い主A、どうするのよ。あたしとりあえずご挨拶しようか。

「ミャーオー❣ミャーオー❣」

「あ、あら、猫ちゃん、出てきてくれたの」って、あたしはクララよ。

「クララです。」

「クララちゃん、可愛いねえ」そうよ、あたしはクララなの。名前を呼んでくれればご挨拶するからね。

「ああ、やっと会えてうれしいわぁ」、ってご機嫌は直ったようね。じゃ、あとはよろしくね飼い主A。

「ごめんなさいね、妹のケースは難しいですよね。介護保険と傷害のサービスの併用って、あんまりないですよね」

「はい、すみません。20年近くやってますけど、片手くらいしかやってません」

「5件かぁ、それじゃつらかったですね。聞いてくれれば説明したのに!」

「おねえさん詳しいですね」

「わたし、もともと障害者施設に勤めていたから、障害の制度には詳しい友人がいて、教えてもらえたから。割と詳しいんです」

「すみません、変わってもらった方がよかったと思います。いっぱい、いっぱいでした」

「わからなかったら聞いてください。わたしは医療系のサービスはあんまりわからないんで、薬局を紹介して頂いたのは助かりました」

「もともとの仕事で得意分野が違いますからね」

 なんだかふたり、仲直りしているみたい。

「じゃあ、また」ってケアマネさんが帰って行ったよ。

 終わりよければすべてよしかな。

 ニャン❣

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