リスクマネジメントの本質

東日本大震災の津波で児童108人のうち70人が死亡、4人が行方不明となり、教職員10人が死亡した石巻市立大川小学校。

当時、大川小では、地震発生から津波到達までは51分間あり、街では津波の襲来に警戒して防災無線などでも「津波が来ます。高台へ逃げてください」という案内もあり、児童たちからも「避難をしたい。裏山へ逃げたほうがいい」という声があったものの、教員の判断で校庭にとどまっていた。50分ほどして、川に近い「三角地帯」に移動を開始し、その直後に津波に巻き込まれた。

そこで次女を亡くされた佐藤敏郎さんのお話を聞く機会があった。

私自身、3.11のことを語るのは難しい。当事者ではないし、まして震災のときは東京にもおらず地方にいて、ボランティアにいったりもしていないので、ずっと安全地帯にいた負い目もあり、何を語っても薄っぺらいものになってしまう気がするし、実際そうだろう。

そこで、あえて感情ではなく抽象化した学びとして考察してみたいと思う。

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