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【ポートレート写真撮影を学ぶ】 アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集 『ポートレイト 内なる静寂』

自分自身の写真の教科書として、大好きな写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンのポートレイト 内なる静寂を購入しました。

10年ぶりに一眼レフを再購入したのをきっかけに、写真撮影の指標となるような写真集を探していました。撮影対象が主に家族のポートレートになりそうなので、ポートレートの写真集を探していました。

ふと「そういえば、だいぶ前にアンリ・カルティエ=ブレッソンのポートレートをまとめた写真集を見たことがあったかも」と思い出し、この写真集を探して購入しました。

この写真集からポートレート撮影のイロハを学ぼうと思いページをめくっていくのですが、めくるたびに驚きの連続です。

まず、空間の使い方が勉強になります。人物だけではなくて、その周りの空間(かなりの範囲を占める)も一緒に撮影されているので、撮影時のシチュエーションがわかり意図が明確になります。

『イザベル・ユペール(女優)』, アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集 ポートレイト 内なる静寂:,岩波書店,2006,p91

この写真を見て、自分の写真が顔だけ撮っていたことに気付かされました。もっと大胆に周りの空間を取り込み、被写体を活かす撮影が自分には必要だと思いました。

そして、空間を大胆に取り入れつつ、写真の基本である光をしっかりと撮ることも重要だと気付かされました。

『山口光圓(僧侶・仏教学者)』, アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集 ポートレイト 内なる静寂:,岩波書店,2006,p41

こちらの写真では光、そして影のバランスが素晴らしく、崇高な写真となっています。

そして、主題とそれを補う副題のバランスもアンリ・カルティエ=ブレッソンの魅力です。

『マルセル・デュシャン(画家)』, アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集 ポートレイト 内なる静寂:,岩波書店,2006,p61

こちらの作品では単に人物だけを撮るのではなく、副題となる要素(右側の車輪)も織り込まれており、写真に引き込まれてしまいます。

この他にもたくさんの写真が掲載されており、まだまだこの写真集から学ぶことがたくさんあります。自分の写真に活かせるように、あらためて写真集を(楽しみながら)見ようと思います。

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