リネンのマレーシア1人旅EP1:リネンのライフはもうゼロよ!
初日から 路頭に迷う 朝の四時(俳句)
早朝4時20分。クアラルンプール国際空港に到着した。
いや待って。話が違う。
元々この日は4時半過ぎに空港に着くはずであった。が、今回利用したマレーシア航空はとにかく遅れることで有名(らしい)ので「5時半くらいに着いてダラダラ観光しながらホテル向かお〜」などと思っていた。
それがまさかの予定より早い4時20分に到着。いやいや、幾ら何でも早すぎない?この時間に起きてるの、お豆腐屋さんぐらいでしょ。
空港には私と同じ飛行機の客しかおらず、当然ガラガラ状態。英語を読む習慣が無すぎて、めちゃめちゃでっかくマレーシア人専用!と書いてあるゲートに飛び込んで入国審査に2回並ぶなどしたにも関わらず、異常な早さで入国できてしまった。日本に居る時はしょっちゅう職質されるのに。もっと疑えよ
空港から宿まで、自力で向かう
クアラルンプール国際空港のロビーは、なぜか表示が「マレー語」「英語」「日本語」で書かれている。日本人は英語が読めないからと舐められているか、GACKTが何らかの出資をしたかの二択だと踏んでいるが、真相は定かではない。
なので空港内は快適に闊歩できたのだが、空港から出た途端見慣れる言語が立ち並ぶ街に「私は外国人」という事実をガツンと思い知らされた。
余談だが、マレー語も英語と同じくアルファベットで構成されているので「英語かな」と思って頑張って読んだらマレー語だった、というトラップが至る所にあり精神を削られた。
とりあえずホテルに荷物を預けたかったので最寄り駅へ向かうことにした。
電車はほぼ始発という事もあり30分に1本くらいしか出ていなくて、ホームに行くと丁度発車しそうだったので急いで飛び乗ったら反対方向行きだった。さ、幸先わりぃ〜。、
特急券。日本のICカードみたいな感じの硬さにマットな質感。
ぱっと見、クアラルンプールから遠ざかっているように見えるデザインが印象的だ。
マレーシアでは切符も特急券も使い捨てではないようだ。エコだね。
反対方向の終点まで行ってしまい、凹みながら次の電車に乗ったら車内のスクリーンにたまたま大好きな俳優クリスヘムズワースが映っていた。実は飛行機の中で彼の出演作を二本観たので、また会ったな…という気分になった。てか、異国の地で見る知ってる人間の安心度パねぇ。
電車に揺られること約40分、なにやらデカい駅に到着した。
様々な路線が集結した東京で言う新宿的なポジションの駅だと思う。
なんか山手線みたいなポスターもあるし。
ここで鈍行に乗り換えてホテルの最寄り駅に向かう。
ちなみに、一ヶ月近く利用したが駅名の発音はマジで最後までわからなかった。
最寄り駅までは4駅ぐらい。朝焼けに見とれていたら直ぐに着いてしまった。
おい、「自販機は日本にしかない」って言ったやつ誰だよ。めちゃくちゃあるやんけ
中心地っぽいとこに着いた
電車から降りると多民族国家の象徴でもあるモスクが早速そびえ立っており、「マレーシアに来た」という実感がいっそう湧いて嬉しくなった。
実は私は修学旅行で1度マレーシアに来た事があったのだが、その時はそこらじゅうが戦時中の弁当みたいな色の村にステイしたのでマレーシア=ド田舎というイメージが根付いていた。
想像以上、というか予想外の都会っぷりにテンションが上がる。
テンション上がりすぎて変な日本語のジュースを買った。甘い飲み物嫌いなのに。
ここで私は物価の安さに気付いた。コンビニなのに飲み物はだいたい30〜90円くらい。村ならわかるがこんなに都会で?安すぎる。
余談だが私はやたら安い物を見ると「面白い」と感じる悪癖がある。
例えば、100円ショップで絶対に100円以上コストがかかってそうな物を見かけると使いもしないのについ買ってしまうという事もしょっちゅうだ。
ヤバい。これは気を付けないと絶対に無駄な買い物をする。というか既に苦手なはずの甘い飲み物を「日本では考えられない安さ」が面白くて買ってしまっている。これはいけない。
左手に入れたタトゥー、推しの誕生日じゃなくて「マレーシアでは適正価格だ!騙されるな!」とかにすればよかった。
とにかく荷物を預けて早く観光しよう。パステルカラーが溢れる可愛らしい通りを抜けてホテルへ向かう。
「荷物を先に預けたい」という英語がサッと出てこずに早くも自信を失いかけたが、結局Google翻訳で何とかなった。文明に感謝である
荷物を置いてふらふらしていると、でっかい時計台を見つけた。中には入れなかったが、周りをぐるぐる回ってるだけでなんか楽しい。
ウェディングフォトみたいなのを撮ってるカップルもいて、こんな朝から撮らんでも…と勝手に彼らの新婚生活を案じたりした。余計なお世話だよ
5メートルおきぐらいの間隔で設置された罰金のリスト。
路チューで罰金は日本にも欲しい。そして一律RM2000とは、とてもジュースが格安の国とは思えない。
※RM1=30円くらい
これは多分サクラダファミリアかな?
日が出てきて、だんだん暑くなってきた。言い忘れていたが、マレーシアは一年中夏なので二月でも灼熱である。昨日まで冬の日本にいた私には耐えられない。どこか入れるところを探すことにした。
街中を当てもなく彷徨ってたら「国立繊維博物館」という建物にたどり着いた。国営だか市営だかで、朝早くから空いてて有り難かった。やはりどこの国も行政機関は早く開いて早く閉まるのだろうか。
私の他に客は一人もいなかったし薄暗い中に等身大のマネキンが大量にありとしまえんのお化け屋敷ぐらいの不気味さではあったが、外の灼熱に比べれば天国である。
中には、様々な歴史的な織物がありとても興味深かった。
繊細で綺麗。
染物と織物がありなかなか興味深い
展示物がしわっしわなのが気になったけど、布は綺麗
マジでこの人形とこの暗さを共存させるのは心臓に悪いって。
染物ごとの材料の違いとかが展示されてる。思ったより面白い
見た瞬間脳にインリンオブジョイトイという単語が浮かんだ
なんて書いてあるか全然わかんないけど楽し〜!
楽しいな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
はい。飽きたので出ました。
夜まで明るい土地柄のせいか活動のスタートがが遅いマレーシア人。街中駆けずり回っても店が空いてない。博物館しか空いてない。しかも綺麗なトイレがどこにもない。おしっこ漏れる。気温35度。ポケットWiFiの使い方よく分からない。チェックイン14時。終わった…
マックとかスタバとかは空いてるけど、日本にもある店には極力入らないという自分ルールを決めて来てしまったので入れない。
兎に角9時まで待てばモールが開くと聞いたのでそれまで日陰に座って持参した星野源のエッセイを読んで時間を潰した。マジで何やってんだ私
あと1分陽の光浴びたら消滅する!
…と吸血鬼さながらの思考が浮かんだ所でようやくモールが空いてくれた。
セントラルマーケットという古いモールで、殆ど何かしらのパクリなお土産屋さんの集合体だった。が、そんなことはどうでもいい。屋根があるというだけで私にとってはGINZA SIXである。
いややっぱ嘘。本当はジャスコぐらい。
さてと。言うてもまだ9時。チェックインまではあと5時間ある。どう考えても5時間潰せる規模感は皆無だが、背に腹は変えられない。なるべくゆっくり店を回ることにした。
今年一長い午前中だった
何やかんやで12時ぐらいになったので昼食を取ることにする。
途中で完全にモールに飽きてしまい、外に出て汗をかいて戻ってきて涼み、寒くなったらまた外に出るという永遠にサウナと水風呂の往復してるオッサンみたいな行動をとっていた。あれ、7周回って不健康に見える。
因みにこのセントラルマーケット、殆どの商品が著しく様々な権利を侵害している自覚があるのか、ほとんどの店は撮影禁止だった。英断。
もう座って食べれたらなんでもよかったので、フードコートで目についたチキンライスを食べることにした。約180円。やっぱり安い。
仮にもティーンが撮った写真とは思えないほどスープがこぼれているが、わたしに「映え」を求めるのはやめてほしい。
因みに、この時点では知らなかったが、ナシアヤムとはチキンライスのことである。店名が「チキンライス」とは。かつやみたいなもん?
あと、後日「ナシゴレンアヤム」を頼んだらチキンチャーハンが出てきたので、「ゴレン」は多分「焼」だと思う。
この食事を極限までゆっくり食べ、スニーカーしか持ってこなかったのでサンダルをゆっくり選んで買い、寄り道しながらゆっくりホテルに向かったら丁度チェックインの時間になっていた。
お部屋。一泊五百円とかだった。
とにかく汗が死ぬほど出てたのでこれでもかと言うくらいシャワーを浴びて水を飲んで、アカデミー賞の発表を見て、そういえば今日初めてトイレに行った。万歩計を見たら午前中だけで10キロ以上歩いてた。
色々済ませてホッとひと息着いた途端、ありえない眠気に襲われたのでこの日は就寝。長い1日だったなぁ…
最後に私がこの日買ったサンダルをお見せしてこの記事を終わりたいと思います。
よく見たらスリッパでした。さようなら。
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