「悪貨が良貨を駆逐する」じゃない方の世界観
新しいコミュニティを準備中の倉林です。いつまで準備中なんじゃい!と言われそうですが、皆さんからのフィードバックをもらいながら、ゆっくりですが少しづつ前進しています😅
今日は新しいコミュニティ自体の話ではないですが、ちょっと関連するような、しないような話題です。
悪貨が良貨を駆逐する(グレシャムの法則)
みなさん「悪貨が良貨を駆逐する」という言葉をご存知でしょうか?グレシャムの法則とも呼ばれ、16世紀にイギリスのトーマス・グレシャムという人が提言したそうです。
本来の通貨の話から発展して、
というように慣用句的に使われることが多いと思います。今回のnoteでは元々の意味について考えてみたいと思います。
そもそも「悪貨・良貨」とは
ここで言う「悪貨(あっか)・良貨(りょうか)」とはなんでしょうか?
悪貨・・・人を騙して手に入れたお金?あぶく銭?
良貨・・・社会的意義のある仕事をして稼いだお金?きれいなお金?
実はこのような定義ではありません。
グレシャムの法則で言うところの「悪貨・良貨」の定義は、(貨幣の額面価値と実質価値に乖離があって、同じ額面なら)
悪貨・・・実質価値のより低い貨幣
良貨・・・実質価値のより高い貨幣
となります。
例えば、お財布の中に「昭和64年の500円玉」と「昭和62年の500円玉」が入っていたとしたら、「昭和64年の500円玉」を使って「昭和62年の500円玉」を取っておく、という感じです。
金本位制におけるグレシャムの法則とは
このような2種類の貨幣が存在した場合、人は「実質価値の高い貨幣=良貨」を手元に残し、「実質価値の低い貨幣=悪貨」を先に使おうとすることから、悪貨が市場に流通し良貨は市場に流通しなくなる、というのが金本位制におけるグレシャムの法則になります。
なるほど〜、良いものが「消える」というより「流通しなくなる」ことなんですね。慣用句的に使われる意味とはやや意味合いが異なりますね。
金本位制じゃない場合のグレシャムの法則とは
そもそも今私達が主に使っているお金は「不換紙幣(金と交換する紙幣ではない)」であるので、元々実質価値なんてあってないようなもの😅なのですが、その場合は、
悪貨・・・インフレ率のより高い紙幣
良貨・・・インフレ率のより低い紙幣
となるそうです。(日本円が市場に流通しないのってめちゃくちゃ良貨だから?他にも様々な要因がありそうです。。。)
なぜ「悪貨が良貨を駆逐する」と良くないの?
額面価値と実質価値に乖離があるのは当然のような気もしますが、「悪貨が良貨を駆逐する」状態が続くとどのようなことが起きるのでしょうか?
良貨が悪貨を駆逐するには?
良貨が悪貨を駆逐し、適切に価値交換が行われ続けるにはどのような方法があるのでしょうか?
1969年オーストリア出身の経済学者フリードリヒ・ハイエクは「貨幣発行自由化論」の中で「貨幣発行の自由化」を提唱しています。(本のタイトルのままですが😅)
そうすることで「複数の貨幣が自由に発行され、共存し、一般的な商品のように競争し合うことで、より望ましい通貨が選択され、まっとうでない通貨は淘汰される。」と言っています。
貨幣の発行自由化とはいえ、
と思ってしまいますよね。
しかし、現時点で技術的には可能だし、価値が見過ごされている状態を見過ごしたくないし、30年も不景気が続いているこの状況を鑑みるとチャレンジしてみたいとも思います。
今回は、新しいコミュニティとは少し離れて「通貨」について考えてみました。引き続き情報発信していきます!