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パネルディスカッションをZoomで配信する方法

パネルディスカッションイベントをオンライン配信しました。カメラを複数使って、配信途中で映像を切替えながら、テレビ番組っぽく配信しました。同じようなイベントを企画している方の参考になるのではと思います。

パネルディスカッションの参加者は4人のパネリストと司会の計5人です。会場はホテルの会議室です。

機材構成

まず使用した機材とその配置を説明します。

当日会場に撮影スタッフは配置できなかったので、全体を俯瞰するメインカメラを1台のみ三脚で設置し、参加者はそれぞれノートPCを用意してZoomを起動して、ノートPCのカメラで参加者のアップを撮りました。

マイクはハウリングを避けるためにスピーカーフォンを利用しました。参加者のPCのオーディオはすべて使いません。Zoomに入る時にオーディオを不使用とします。

ネットワークは事前テストではホテルのWi-Fiを利用したのですが、前日のリハーサルで不安定だったので、急遽スイッチングハブを使って有線LANで接続しました。

配線図は次のとおりです。メインカメラはSONYのZV-E10、スピーカーフォンはemeetを用意しました。

機材の配線図

メインカメラの映像です。参加者のPCは足をつけて、内臓カメラが目線に近い位置になるようにしています。

メインカメラの俯瞰映像


私の仕事

私が担当したZoomプロデューサーとしての仕事は次のとおりです。

  1. 機材選択と配置、配線図の作成

  2. 配信当日は遠隔操作になるため事前に下見して配信テスト

  3. 進行シナリオの作成

  4. パネルディスカッション中に配信する動画の準備

  5. パネルディスカッション中に話の進み方に合わせて画面共有する画像の準備

  6. イベントの前後で表示するタイトルバック映像の作成

  7. 配信前日の遠隔操作によるランスルー(本番とほぼ同じように行う通し稽古のこと)のリハーサル配信操作

  8. 当日の配信操作


当日の操作

当日の操作は画面の切替えと事前に準備した映像の配信です。

画面の切替えはホストの私のPC上で行います。参加者のノートPCによるバストアップ映像とメインカメラの俯瞰映像を、Zoomのスポットライト機能を使って進行に合わせてスイッチしていきます。事前に準備した映像はシナリオに沿って、画面共有により配信します。

まずスタート前にタイトルバック映像を画面共有します。

司会が入ったらタイトルバックの画面共有を終了し、司会にZoomのスポットライトを当てます。

司会がイベント開催のコールをしたら、事前に準備した紹介動画を画面共有の詳細メニューからビデオの共有で流します。ビデオはPC画面の画面共有ではなく、動画ファイルをこのメニューでZoomで再生すると、美しく動作も安定しています。音量のコントロールもできます。

動画が終了したら、メインカメラにスポットライトを置換え、俯瞰する映像にします。

イベントの進行に合わせて、スポットライトはメインカメラから話者のPCカメラのバストアップ映像に切り換えていきます。

この際、Zoomのギャラリービューで各PCのバストアップ映像を見ながら、その右上の…メニューから「スポットライトを置き換える」を選んで切り換えます。スポットライトが置き換わると、ギャラリービューが強制的にスピーカービューにかわるので、すかさず「alt+F2」キーでギャラリービューに戻します。常にギャラリービューでチェックしながら、スポットライトの置き換えをして、話者の映像になるようにします。

話の途中であらかじめ用意してあった画像を今度は画面共有で映します。キリの良いところで画面共有を止めて話者のPCカメラに戻します

これを繰り返すのです。

注意した点

ノートPCのカメラはそのままでは、カメラを見下ろしてしまうので、上から目線となり、圧迫感を感じてしまいます。ノートPCの下に台を置いて、目線に近い位置にしました。ただしあまり高くしてしまうと、メインカメラの全体映像ではノートPCで出演者の顔が隠れてしまうので、そうならないように調整をしました。

Zoomやスピーカーフォンには自動音量調整やノイズ除去の機能があり、これが想定外のところで働くと、声が途切れてしまいました。そこで、Zoomの自動音量調整もスピーカーフォンやZoomのノイズ除去機能もオフにしました。

自分のノートPCは外部モニターを接続し、二画面で操作をしました。メイン画面にはZoomのギャラリービューを表示させ、サブの画面には、参加者一覧のウインドウや、途中で画面共有する画像などを表示しておきます。

迅速な操作のためには、マウスは必須です。またZoomのキーボードショートカットを覚えておくと2画面でマウスポインタを見落としたときに、迅速な操作ができるので良いです。

Zoomミーティングでは、配信中に見ている人が自分のマイクをオンにしてしまい、雑音が入ることがあります。参加者ウインドウを開けておき、雑音が入ったらすかさず強制的にマイクミュートします。

ありがちですが、リハーサルではうまくいったのに、本番当日に、画像の画面共有をした時に突然私のPCのZoomが落ちてしまいました。画面が黒いままで止まってしまいましたが、共同ホストの人が操作して画面共有を外して復帰しました。またその間音声は継続していたので、幸い中断せずにすみました。共同ホストを設定しておけば、万一ホストのPCが落ちても、配信は止まりませんので、共同ホストの設定は必須です。

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