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【セメントプロデュースデザイン】×【クラベランス】

町工場が、金型屋が、BtoC商品を作りたい。
型屋として宣伝になるものを作りたい。

だからって、何ができる?
そりゃ確かに受託が専門の金型屋であり、図面があれば何でも作れるかもしれない。
だけど、BtoB専門でやってきた中で、BtoC商品として購入者が喜んでもらえるものとは?

きっかけはテレビでした。
テレビ東京で放送されたカンブリア宮殿。

画像はカンブリア宮殿のサイトより引用

https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2020/0305/

有限会社セメントプロデュースデザイン
代表取締役社長である、金谷勉さん。

番組内で、大手企業よりも中小の町工場を中心に商品開発を支援する。
眠れる技術を発掘し、デザインし直せばまだまだ日本は元気になる。

2020年3月5日放送当時は折しもコロナ禍がニュースになり、世の中が不穏な空気に包まれ始めた頃。

それまでずっとモヤモヤと悩んでいた私。
番組を見て共感し、お願いするなら金谷さんにお願いしよう!と決心したのです。

初対面も運命的

ただその前に、コロナ禍で、先に弊社は首掛け式のフェイスシールド『レイヤード』を開発、販売。
これをSNSきっかけで『町工場プロダクツ』という、全国から集まった工場仲間たちとギフトショーという雑貨の展示会に合同出展。

するとその会期中、ベレー帽と黒丸メガネをかけた方がブースに。
「あああ!テレビで見た金谷さん!」

本当に偶然なのですが、弊社の隣で並んでいた会社さんがセメントプロデュースデザインの金谷さんと旧知であり、紹介して頂きその場で名刺交換したのがいきさつです。

テレビも見ず、フェイスシールドを作らず、展示会にも出展していなかったら、このクラベランスは無かったかもしれません。

開発は簡単ではない

その翌年の2021年6月、今のちょうど3年前に最初の打合せが始まりました。
何を作るか?
は、もちろんあるのですが、まず大高製作所は何なのだ?というところからスタート。

様々なブレスト壁打ちを積み重ね、初案を動かすも、技術的課題が発生してあえなく廃案。
(これは今の重さをテーマにしたものでなく、全く別のものでした)

改めて協議をし直し、方向を定めます。

ウチは金属を扱う工場だ。
金属の特性は?
重たいよね。
よし、重さをテーマにしよう!
重さを実感するにはどうする?
何か比べられるといいよね。
天秤?

こうして出来上がったのが【KURABELANCE】クラベランスです。

動物のチーターにも、天秤にも見えるロゴ
意匠登録済

天秤のいわゆる分銅にあたるものは、動物の絶滅危惧種を使おう。そこから少しずつ、形ができあがっていきました。

これでいいんじゃないかな?
そう思い、2022年のギフトショーにも出展。

商談にやって来るバイヤーの方々にクラベランスを紹介しますが、イマイチ話がはずみません。そうです、まだブラッシュアップが足りませんでした。

バイヤーさんの厳しい目から見れば、魅力的かどうかはとても大事。

結局、金属製の天秤も2パターン作り。
色々と遊んでみるもどうにも面白味を感じることができず、いずれも廃案。

ヒトも、当初は独りっきり。
そうすると足場が弱く、すぐ倒れる。
やはり人間は独りじゃ生きていけないよね、ということで複数人を横に並べて倒れにくく。

旧タイプのゴリラも、一度横に寝てしまうとゴリラとわかりにくい話が複数発生、しかたなく涙を飲んでモデルチェンジ。

また、当初はアルミで作るも、比重が軽すぎてまるでプラスチック製のような雰囲気。なので比重の重たい亜鉛合金に素材を変更。

苦悩した歴史

結局、何かあるたびに金型も作り替え、鋳造もし直して。
結果として気が付いたら3年もの時間が経過してしまいました。

デザインをしてくれたセメントプロデュースデザインの担当の方も、本当に辛抱強く付き合ってくださいました。

何よりも、あれこれ案が浮かぶ中で「大高製作所とは何か」「金属とは」「重さとは」など、鍵になるポイントをブレずにしっかり抑えてくれたこと。

このセンスは、本当に依頼して良かったと思う点です。
ただ単につくるわけではなく、しっかりと寄り添ってくれたこと。
大高製作所をしっかりと見定めてくれたこと。

テレビで見た最初の印象は変わることもなく、最後まで私にとって心強いものでした。

本当に一切の妥協もせず、何度も金型を作り直し、時間も手間も技術も愛情もたっぷり注いで創りあげました。

デザインという言葉の意味

製品の見ためだけがデザインではありません。
そのコンセプト、魅せ方。
幅広い点でセメントプロデュースデザインさんは一緒に共創してくれました。

かわいいどうぶつたちの製品だけでなく、箱も、説明書も。
その一つ一つが、こだわった結晶です。

デザインという視点でも、ぜひ味わってみてください。

有限会社セメントプロデュースデザイン
https://www.cementdesign.com/
https://x.com/cement__design

コトモノミチ  公式オンラインショップ
https://store.coto-mono-michi.jp/

代表取締役社長 金谷勉さん
https://x.com/cementblue

【クラベランス】クラウドファンディング挑戦中!
https://camp-fire.jp/projects/758616

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