見出し画像

職業病は、文字と利き手。

10年以上、監修をやっています。現在は文字監修がメイン。一時期は絵や造形物の監修の方が多かったです。今はデータで直しますが、紙の方が見るスピードが早い、古い人間です。お陰でかなりの職業病。

●ああ、文字が気になる!

残念ながら今年1番目にダメだったのは、ジョージ・オーウェル『1984年(新訳版)』に誤字を見つけてしまったとき。名作だからこそ新訳版が出るのであって、それは素晴らしいと思うんだけど、見つけてしまった瞬間、それはもう、がっかり。一応最後まで読んだのですが、もしかしたら途中で読むのをやめてしまったかも。あと「違和感を感じる」ね。わたしがもし文字を見つけたら、容赦なく指摘しますとも。話し言葉でもこれには敏感。ええい、違和感は感じず、覚えてほしい! 感じるな、考えろ! あ、あとこうやって「!」のあとに全角スペースを無意識でも入れるところとか、一人称が「ぼく」「ボク」でブレているとか、もう見つけたらつらい。職業病。とても職業病。

それくらいには文字に敏感な仕事をしています。もちろん自分がものを書くときも結構敏感。でも、Twitterはとっちらかっているし、もしここでも誤字やらかしてたら笑ってください。後でそっと直すかも。

●まだ利き手が気になる!

今では絵の監修をほとんどしていないのですが、以前はよく手に武器を持ったファンタジー世界のイラストを監修していました。で、そこで身についたのが『利き手』。さあ、この記事を読んでくださる勇者さま、剣を両手で(想像でいいですよ!)持ってみて、それを上から剣道のように振り下ろしてみてください。さあ、柄にかかった手の、刃に近い手はどちらでしたか?

大半の方は利き手だと思います。

ではでは、右利きの方は握る柄の上に左手、下に利き手の右手を添えて、同じように剣道のように振り下ろしてみてください。どうでしょう勇者さま。チカラ、入りますか? 悪いやつと戦えそうですか?

これが結構あるのです。弓もそう。利き手は矢を引かないと! このキャラクター右利きの設定でしょう? この持ち方じゃあ剣振れないよー! 戦えないよー! という利き手チェッカーに育ちました。あとは女性に人気のアレではないのですが、刀(反りがある片刃)も敏感です。よく半分鞘から抜いた絵がありますよね。あるいは斬りつけるような絵。これも鞘と刃の向きによっては刀抜けません。これは説明が難しいので、刀を扱うキャラクターを見たら想像してみてもらえると、あれ、これ剣抜けないんじゃない? という絵に遭遇するかも。

まあもちろんファンタジーなので、目くじら立てる気はないんですけど、わたしが見る限り、キャラクターの設定は守ってあげたいな、と思うのでした。

以上、お題 #私の仕事 に初挑戦でした。