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映画「明け方の若者たち」【感想】リアルな追体験
北村匠海さんが出演というのとツイート等でも面白そうだなと思って鑑賞。
若い男女の甘酸っぱい青春を描いた作品。
……かと思いきや(それはそれで間違いではないが)、思ってた以上にアダルトで、かつ、甘酸っぱい以上にほろ苦~い話だった。
切ないんだけど、それだけで終わらない。「終わった」あともきちんと描かれていて、第二の恋が始まる?!とかまだ何かある?!とか思ったぐらいだ。
原作を知ってる人なら既知なんだろうけど、ある事実が明らかになった時のインパクトはなかなかだった。
だけど、そのあとにセカンドインパクト(言いたいだけ)、欲を言えば元同僚の彼が実は…みたいなもの、が欲しかったのは個人的な感想。ではあるけれど、それはそのぐらい「終わった」あとが長く感じられたからそう感じたのかもしれない。そんな終わり方、いいと思う。
そんな物語的な感想とはほかに、主人公の人生の一部を追体験しているような感覚になれるのもこの映画の醍醐味なのではないかと思う。
飲み会の席で人前では笑ってはいるけど、つまらなそうにしていたり。意気込んで就職したものの、なんか違うと意気消沈したり。楽しく恋人と過ごしたと思ったら、急に連絡がつかなくなったり。
そんな、あるある、といった体験だけじゃなくて、ちょっとラグジュアリー旅行に行ったり、普通は付き合うことのない人と付き合ったり、そんななかなかしない体験をも追体験できる、というかしてしまう、そんな作品。
彼(主人公)を映画の中の人として見てはいる。だけど見てるだけじゃなく、まるで彼になってそれらを経験しているような錯覚にいつの間にか陥ってしまう。そんなリアルさを感じた映画だった。
だからこそ、あの終わり方で良かったとも思う。彼らが「終わった」あとすぐに、作品自体も終わってしまったらと思うとちょっとゾッとする。
だから、あの終わり方で良かった。前を向いていこうと思える終わり方だったから。
あな番とかエンタメ色の強い作品も大好きだけど、こういう作品も大好きだ。そして、北村匠海さんのお芝居もやっぱり大好きだ。
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