見出し画像

No.9/「松柏後凋」に触れて

こんにちは。
子どもたちの伴奏者、”くのてつ”です。

昨年の1年間、月1回論語に触れる機会を作ってきました。というのも、すぐ反応してしまう自分を律するために人生の実践の書に触れる必要性を感じたからですが。

今日は1つ、素敵だな・・・と感じている章句を紹介します。

松柏後凋
歳(とし)寒くして然(しか)る後(のち)松柏の凋(しぼ)むに後(おく)るるを知るなり

夏場に生い茂る木々。そんな木々も冬に近づきを葉を落としていく。そんな中青々と葉を繁らせている常緑樹である松柏の立ち姿を人に例えると、困難な中でも折れず凛とたつ人物のよう。

素敵だな、というよりこれぞ人生の実践書、人の本質なんだなと痛感した次第です。

自分を振り返ってみると、松柏と真逆な自分がいます。平穏な日々を過ごせることに安心して、出来ればこの状態が続いていくれないかな・・・なんて甘えていた訳です。

一方で、日常、平穏な日々なんてそうそうなくて。次から次に想定していないことや、立ち向かわなければいけないことがやってきます。そんな甘くないよな、世の中厳しいもんだ、なんて自分に言い聞かせる。

これって何となく違和感があって。

そもそも何もない当たり前の日々なんてあるのか?

何もない日常。何も起こらない平穏な日々。難が無い日々。これは「無難な日々」と言えます。言葉のイメージだけ取ると消極的ですね。無難に〜、どうも逃げの姿勢であるように感じます。

一方、予定調和に進まない日常。難がある日々。これは「有難い日々」と言えます。「ありがたい日々」であるならば、言い換えると「感謝する日々」とイコールであると言えます。

自分はこの考え方がとても好きで、これを意識し始めてから少し心に余裕が持てるようになった気がします。いろんなことが起こって当たり前。そんな刺激的な日常に感謝する。自分が成長する機会をありがとう。といったところでしょうか。

日々の積み重ね、場数を踏む中で心の在り方を育み鍛えていく

いろんな経験ができる日常こそが全て。コンフォートゾーンで甘んずることなく刺激的な日々を過ごす。どうしてもこれをストレスに感じてしまうのが大人ですが、子どもの頃はこれが楽しかったはず。

毎日いろんなことが起こる、それが楽しい。これは人の本能ではないでしょうか。同調を強いられる中で忘れただけで、みんな「有難し」を楽しく感じられる、そんな本能を持っている。

その本能を引き出せた時に、「松柏後凋」が実践できるようになるのだろうな。そう感じた次第です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?