マンチェスター・ユナイテッドの新スポンサー契約
2023年9月にマンチェスター・ユナイテッドはQualcomとのシャツスポンサー契約を結びましたが、その内容について解説してみたいと思います。
Qualcomとの契約内容の概要
契約の概要としては以下の通りです。
ブランド:Snapdragon(Qualcomの子会社であり半導体製造に従事)
契約額:2.25億ドル/3年 ※年平均0.75億ドル
契約期間:3年+オプションで2年延長可能
QualcomのChief Marketing OfficerのMcGuire氏によれば、1シーズンに1試合慈善団体の広告表示を可能とするオプションを有するとのこと。また、米国などの英国外でのシーズンゲームの開催も視野に入れているようです。また、女子ちーむについては、スナップドラゴンスタジアムを本拠地とするSan Diego Waveとのエキシビジョンマッチを含む米国ツアーも検討しているようです。
前スポンサーとの契約との比較
参考までに過去のシャツ広告スポンサーとの契約も見てみましょう。
2014-15 ~ 2021-22 (8シーズン)
パートナー:Chevorolet(自動車メーカー)
契約額:7年5.99億ドル ※年平均0.86億ドル
備考:2021-22シーズンまでに延長
2021-22 ~ 2023-24(3シーズン)
パートナー:TemViewer(ソフトウェア企業)
契約額:5年2.35億ポンド ※年平均0.47億ポンド(0.59億ドル)
備考:TeamViewer社は投資家のアクティビストファンドのプレッシャーもあり、契約を途中で終了
アディダスとの契約更新
昨年アディダスとの契約も10年の更新をしております。少なくとも9億ポンド(1.1億ドル)とのことで、これまたけた違いの契約ですね。
最後に
クラブ経営において、スポンサー収入の影響は年々増しており、またその重要性も増してます。特にプレミアリーグではPSR(収益性と持続可能性に関する規則)というルールがあり、有望な選手の獲得という観点においても、クラブの稼ぐ力がより重要になってきていることを痛感します。
一方で、過去の記事で触れたように、クラブとして付き合う相手の選別も求められており、ただ金払いの良い企業を引っ張ってくればよいという状況ではなさそうです。
資金の出し手であるスポンサーの目線で考えても、TeamViewerのように上場企業であれば、スポンサー費用が上昇傾向にあることを鑑みると株主への説明責任もより求められる傾向になっているのかなと推察しています。そもそも、この手の広告宣伝の投資効果はどうやって計測するんでしょうか。。。
本日はこの辺で。
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