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ロモの意欲作、New Petzvalレンズ

このところ手持ちのフルサイズミラーレスにずっと付けたままなのが、ロモのミラーレス専用レンズ、New Petzval。ロモ初めてのデジタル専用レンズではないだろうか。買ったときはそこまで期待していなかったんだけど、使ってみるごとにお気に入りになってきた。

ロモのアートレンズにはトイカメラ系とアーティスティックボケ系とがあるけれど、New Petzvalは後者。強烈なグルグルボケが出る。と言っても、グルグルボケで有名なロシアンオールドレンズとはだいぶ違う。

上がHelios 44-3 58mm、下がNew Petzval 55mm。ボケの質も違うけど、それ以上に雰囲気が違う。色のりの良さとかカッチリした解像とか、New Petzvalは現代のレンズの写りだ。

このボケでネオンサインを撮るとおもしろいかもしれない、と思って、夜の街撮りに出かけてみた。

曖昧さのないデジタルの写りにボケがスパイスのように働いている。かなりお気に入りの写り方である。

New Petzvalはフォーカスも絞りもボケ量も自分で決めないといけない。けれども、この辺をあらかじめ決めておいて、適当にカメラを向けてシャッターを切りたくなる。

絞り込めばボケが消えて、現代レンズの写りそのままになる。こういう写真を撮ろうと思えば、撮れるってこと。

ロモはアナログ写真の世界を大事にしているメーカーだから、だからこそ、こういう意欲的なプロダクトは成功してほしい。それがロモというメーカーが生き残っていくことにつながり、ひいては私たちユーザがフィルムやアナログ写真を長く使っていけることになるから。そんなことを考えつつ、New Petzvalといういいレンズを手にできたことをとても喜んでいる。

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